【ラジオな人】K-mix 編成制作部長・久保田克敏さんが語る、リスナーを動かすための取り組みとは?

静岡県浜松市に本社を置くFM局・K-mix。

月曜日から木曜日は7時28分から22時まで、ほぼ全て自社制作のワイド番組がズラリと並ぶほか、K-mixオリジナルのアーティスト番組も多く作られています。

公開スタジオからの放送も多いK-mixの魅力について、放送事業本部副本部長 兼 編成制作部長の久保田 克敏(くぼた かつとし)さんにお訊きしました。

――K-mixの番組の自社制作率はおよそ60%と高いほうです。見学できるスタジオが多く、浜松市の本社1階には「view-st.(ビュースタ)」、静岡市には「view-st.Shizuoka"NOA"」、藤枝市には「view-st.ole Fujieda」があります。また、本社にはイベントホール「space-K」が備えてあり、ライブなどのイベントが行われるほか、県内各地で公開収録やイベントが行われています。

普段はあまりラジオに触れていない方々に、K-mixの存在を知ってもらうには、やはり外に出てアピールしたほうがいいということで、公開生放送や公開収録のイベントを開催するようになりました。

例えば『K-mix FOOO NIGHT ピンソバ』(月曜日〜木曜日 19時〜22時)(※1) では、地ビールレストラン「マイン・シュロス」での公開イベントを行いました。有料ながら、およそ250席がすぐに埋まり、スポンサーの皆さんも喜んでくださっています。

また、11月23日(金・祝)11時30分〜16時00分には、イオンモール浜松市野にて『K-mix HITS ON PARADE』(毎週金曜日 11時30分~14時))と『K-mix LIFE! LIFE! LIFE!』(毎週金曜日 14時8分~16時55分)がコラボする公開生放送「K-mix 開局35周年 HOLIDAY  SPECIAL ラララ・オンパレード in イオンモール浜松市野」を行います。

10代のリスナーが増えている

――ラジオを聴いていると、K-mixのリスナーの皆さんは、お若いイメージがあります。

もちろん若い方も聴いていますが、ラジオの楽しみ方を知っているという点で、30代以上の方が多いと思います。

20代の方は、“ラジオに接することなく大人になった方が多い”といわれている世代なので、ちょっと少ないですね。逆に10代の皆さんの方が、物心がついた頃からラジコなどのアプリがあった世代なので、より接してくれていると思います。いかにして、若い世代の皆さんにラジオに触れてもらうかというのは課題で、平日であれば21時以降の時間がポイントになると思います。

――その点でいえば『ピンソバ』は、以前よりバカボンさんのファンだったという方もいれば、局パーソナリティの高橋茉奈さんのファンで聴き始めた若い人もいて、世代を超えたつながりのある珍しい番組のような気がします。

究極的に言えば、面白いものは誰が聴いても面白いと思うんです。その理屈を形にしたいと思っています。

――“リスナーが若い”といえば、K-mixの生ワイド番組を中心に、パーソナリティも若い方が多いですね。選考の基準はありますか?

おしなべて好かれるというよりは、どこか、個性が際立っているほうがいいと思います。先ほど話に出てきた高橋茉奈は、自分の言葉でしっかりと語れるところがポイントでした。

K-mix おひるま協同組合』(月曜日〜木曜日 11時30分〜14時55分)(※2)の熊谷もえは、大学を卒業してすぐの時に抜擢しました。年齢のことはそんなに意識したつもりはないのですが、楽しそうな雰囲気と、非常にレスポンスの良いキャラクターで、既に色がついている人よりも、こういう人のほうが番組を変えていけるのでは、と思いました。

――リスナーのノリも、すごくいいですよね。

K-mix モーニング ラジラ』(月曜日〜金曜日 7時28分〜10時52分)の高橋正純は兄貴的存在で、朝の情報ワイド番組にも関わらず1000通ものメッセージが届きます。

ニュースをコンパクトにお伝えすることはもちろん大事ですが、K-mixではどの時間帯も情報を流すだけではなくて、リスナーとのやりとりをしっかりして、面白さを感じてもらえるようにしています。夕方のワイド番組『RADIOKIDS』(月曜日〜木曜日 15時8分〜18時55分)のDJ Roniは姉御肌で、相談のメールも届きます。

ファンの皆さんに支えられている一方、始めて聞いたというリスナーの皆さんも、楽しく接することができる放送を心がけています。

アーティストの発掘に力を!

――K-mixは、アーティストがパーソナリティを務める、オリジナルの番組が多いですよね。

およそ30組のアーティストに、番組を担当していただいています。

自分たちの好きなアーティストに番組を持ってもらって、K-mixから広めていけたらと思い、2005年に『K-mix 8×8(エイトバイエイト)』という番組を20時台に始めました。55分を30分と25分に分けて、8組のアーティストが放送していました。現在は『K-mix Midnight Rendez-vous “ミドラン”』(月曜日〜木曜日 25時〜26時)(※3)という名前で、深夜1時から放送しているほか、さまざまな時間帯でオリジナルの番組を放送しています。

『ミドラン』のメンバーの中では、京太朗と晴彦はK-mixでレギュラーを始めて11年半、拝郷メイコは9年半になります。みなさん同世代の40歳ぐらいですが、中学生のような子どもらしさというか、バカバカしさが抜けない大人たち、といった雰囲気で放送しています。きちんとしてないところもあって、そこが深夜番組っぽくて面白いです(笑)

――週末にもアーティストのオリジナルの音楽番組が放送されていて、K-mixの本気が伝わってきます。

番組を企画するにあたって、アーティストがメジャーのレーベルかどうか、というのはあまり気にしないようにしています。今はラジコなどを使って全国で聴いてくださっている人も多く、ラジコのタイムフリー聴取機能を使って聴くことができるため、深夜の時間帯が不利になることもありません。

大切なのは、自分の言葉で表現できるかどうか

――静岡で人気が出てくる音楽の傾向はありますか?

静岡ではバンドも受けるのですが、シンガーソングライター系がより受けることを感じています。私自身もライブに足を運んで、曲はもちろん、MCなども見て「面白そう、静岡で人気が出そうだな」と思えば、声をおかけします。静岡出身かどうかは関係なく、「しゃべりで自分について伝えること」が大きな基準になっています。

また、音楽に限らずですが、静岡の県民性としてコンサバティブさがあります。奇をてらったものよりは、分かりやすかったり、筋が通っているものが受け入れられやすいと思います。

静岡県は東部、中部、西部によって地域性が全く異なりますし、東京からの距離感も違います。今はネットがあるからタイムラグはそんなにないのでしょうが、東部に行けば、浜松よりも首都圏を向いている方が多いのも事実です。産業の基盤も違っていて、一言で“静岡県”というと難しいところがあるのですが、全体的には保守的かなと思います。

――では、オリジナルの音楽番組の中から、久保田さんのイチオシ番組を教えてください。

TOMOOのもぐラジオ』(毎週土曜日 25時30分〜26時)のTOMOOはピアノ弾き語りのシンガーソングライターです。東京でインディーズ活動をしていて、静岡のことをよく知らないので、リスナーから教えてもらった“静岡のとっておき”の場所へ行って、自分で収録した音源も併せてオンエアしていますよ。

――オリジナルの番組といえば、静岡の高校の吹奏楽の演奏を紹介する『アサブラ』(毎週日曜日 7時30分〜8時)も、「音楽の街」静岡ならではですね。

静岡のなかでも浜松は楽器の街で、吹奏楽が盛んです。全国大会で優秀な成績を残している高校も多くあります。吹奏楽を介して、10代の皆さんと接する機会を作れたら……と、定期演奏会などのライブ音源を紹介しています。

なるべくたくさんの学校を紹介したい、という想いで放送しています。

――久保田さんご自身はクラシックが好きで、それがK-mixを受験したきっかけのひとつだったそうですね。

クラシックの番組を作るということもあり、偶然、新卒の条件のひとつに“クラシック音楽に堪能な人”というのがあったんです。そこに引っかかって受験しました。アイドル、洋楽などジャンル問わず好きですが、クラシックはK-mixに入るきっかけになりましたね。

パワープレイ選考は真剣そのもの

――パワープレイ「MEGA PUSH TRACK」の選考方法にも、力が入っているとお聞きします。

まずはメーカーの皆さんにエントリーしていただき、制作スタッフで選考。人気が高かったものの中から、県内の主なCDショップのディーラーさんに投票していただき決定します。

音楽関係者からはよく、K-mixの音楽ランキングは「(良い意味で)独特」とか、「JFNっぽくない」とか言われます(笑)。今は、CDショップがちょっと苦しいところもあるので、ランキングになかなか地方独自の特色が出しにくいですが、K-mixでは番組をもつアーティストがCDを発売すれば、地元のお店で展開してもらったり、インストアライブを開催してもらったりして、ご協力をいただいています。

音楽を発信するラジオ局として、少しでもリスナーの皆さんに、静岡の音楽シーンを感じ取ってもらえたら嬉しいです。

――最後に、久保田さんご自身は、日本のラジオに対して「もっとこうなったらいいな」という理想はありますか?

番組を聴いたことで、行動に移すきっかけになるメディアになればいいと思います。ラジオを聴くということは、自宅でゲームをやったり、スマートフォンをいじったりする能動的な行動とは異なり、受動的な行動です。

番組を聴いた人の能動性を刺激して、その商品を買ったり、見に行ったり、試してみたり……と、行動に移した人の数によってラジオの価値が決まると思います。

例えば、バカボン鬼塚が商品を説明したり、丁寧に相手の話を聞き出したりすると、人が動きます。リスナーがどれだけ動いてくれたか、というのはすごく大切。行動へ移すきっかけに繋がる要素が、番組に散りばめられていることは、ラジオを続けていくために必要不可欠なことだ思います。

――ありがとうございました。これからも、楽しい放送を期待しています!

 

(※1):バカボン鬼塚と高橋茉奈による3時間の生放送。放送中の様子はK-mix本社1階の「view-st.」の前で見学することができる。ラジコプレミアムで聴いているリスナーも多く、全国各地からメッセージが届く。両者のインタビューや、放送中の写真はこちらに掲載。

(※2):熊谷とタッグを組むのは、甘い声に定評のある局パーソナリティの日下純。静岡の情報はもちろん、日替わりのテーマをもとにリスナーからのユニークな投稿で盛り上がる。

(※3):毎日2組のアーティストがコラボレーション。出演は、井上侑×ペテカン(月)、拝郷メイコ×京太朗と晴彦(火)、コントラリーパレード×岡田寝具(水)、つだみさこ×オガワマユ(木)。11月25日(日)には初の番組主催イベント「K-mix Midnight Rendez-vous “ミドラン”冬の訪れ文化祭」を開催。

出演者プロフィール

久保田 克敏(くぼた かつとし)

1964年生まれ、静岡県清水市(現静岡市清水区)出身。1987年にK-mix(静岡エフエム放送)へ入社。以来30年以上、一貫して編成制作部で勤務。2014年より現職。2007年にJFN賞企画部門大賞を受賞した「地域密着販促メディア企画 GTP「冷凍みかん」キャンペーン」をプロデュース。2010年にプロデュース番組「K-mix 2ストライク1ボール」が、日本民間放送連盟賞ラジオ生ワイド番組部門優秀賞を受賞。現在は編成制作業務全般を管理する一方、『小椋佳の歌とともに』(毎週金曜日 20時~20時30分)、『TOMOOのもぐラジオ』(毎週土曜日 25時30分~26時)、『Morining Café "Amore"』(毎週日曜日 4時30分~5時50分)の3番組を自ら制作。

インタビュー

やきそばかおる

小学5年生以来のラジオっ子。ライター・構成作家・コラムニスト。

「BRUTUS」「ケトル」などのラジオ特集の構成・インタビュー・執筆を担当するほか、radiko.jp、シナプス「 I LOVE RADIO」(ビデオリサーチ社)/ J-WAVEコラム「やきそばかおるのEar!Ear!Ear!」/otoCoto「ラジオのかくし味」/水道橋博士のメルマ旬報など連載や、番組出演を通じて、ラジオ番組の楽しさを発信。

ラジコプレミアムを駆使しながら、全国のユニークな番組を紹介するツイキャス番組「ラジオ情報センター」(水曜21時〜22時)も放送。全てを合わせると、年間でのべ800本のラジオ番組を紹介している。

Twitter:@yakisoba_kaoru

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やきそばかおる/ラジコ編集部

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フワちゃんの「つるべはあたしが守る」に、笑福亭鶴瓶 思わずにやり

笑福亭鶴瓶が、人気YouTuberフワちゃんについて語った。

9月20日(日)のニッポン放送『笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ』に大阪から生出演した鶴瓶は、自身のInstagramアカウントに投稿された“フワちゃんとのツーショット写真”について語った。

 

この投稿をInstagramで見る

 

フアちゃんと友達になりました。

笑福亭鶴瓶(@shofukuteitsurube)がシェアした投稿 –

“フアちゃんと友達になりました”と書かれていたその投稿。フワちゃんのことをずっと“フアちゃん”だと思っていたという鶴瓶だが、その投稿に対するフワちゃんのコメントは「つるべはあたしが守る」だ。

そのコメントについて「ナめたらアカンで!フワちゃんに守られてる68歳いるか?」とうれしそうに語った鶴瓶。

実際に共演をしてみての印象は、「真面目で良い子」。中国語と英語を話せることにも驚いたという。「芸能界にはあまりいないタイプ」と評したが、周囲に愛されている様子を感じ取ったようだ。

フワちゃんのYouTubeでの活躍を見て、鶴瓶さんは「『何かしよう』という意図の無い人がウケるんじゃ無いですか?」と分析。そして「『これで食べて行こう』という気持ちを、見る人は見抜いているのではないか」とのことだ。

その分析を聞いていた、東京のスタジオのくり万太郎が「でもその気持ちも分かりますよね。お笑いの人たちも数がいる中で目立っていくのは大変でしょう」と問いかけると、鶴瓶さんは「そうな、いやほんと頑張ってるわ。鶴瓶」と、しみじみ返した。

お笑い番組『ザ・ベストワン』(TBSテレビ系)の司会をしていて、「すごい芸人がおる」と思うことも多いとか。

芸歴48年、これからもフワちゃんに守られながら芸能界を突き進んでいく笑福亭鶴瓶だった。

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