【ラジオな人】文化放送・内田浩之さん。ラジオ人としてのあゆみ、これからのラジオができること。

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㈱文化放送ビジネス開発部長にして、㈱文化放送エクステンド社長でもある、内田浩之さん。ラジオ番組を手掛けるプロデューサーでありながら、ラジオから派生した企画のヒットメーカーとしても知られています。ライブ企画から映画監督まで、さまざまな顔をもつ内田さん。では、ラジオに対してはどのような想いを持っているのでしょうか。ご本人に、ロングインタビューでお話しをうかがいました。

しゃべる素地のある声優を見つけ出す

――A&Gゾーン(※1)に関わって長いですが、アニメ・ゲームはお好きだったのですか?
よく聞かれるのですが、すごく好きで何かを毎週観ていたとか、欠かさず漫画を読んでいた、とかはないですね。

――では、ラジオがお好きだったのですか?
中学・高校のときには結構ラジオを聴いていましたが、それを自分の職業にしようとは全く考えていませんでした。

――それがなぜ、文化放送さんに?
縁があったというか…。元々は検事か弁護士になりたいと思っていたのですが、大学4年の時に司法試験を受けたら、あっさり落ちて。そのとき、「新卒のタイミングはいろんな会社を見られるチャンスだから、大事にした方がいいよ」みたいな話を聞いて、就職活動を始めました。その時、どんな仕事をやりたいか考え、今となってはスーパー浅はかですけど、「短い文章を書いてお金を稼げるのでは」と思い、コピーライターを目指しました(笑)

――それは私も、いまだに憧れています(笑)
そのとき、たまたま文化放送の一次試験が「キャッチコピーを考える」という内容だったので、就活の話のネタになればと思って受験しました。あとはミーハーな気持ちも少しありつつ (笑)放送局に華やかなイメージがあったし、中学・高校時代、ラジオを聴いて育った部分もあったので、番組制作とかいいなと。実際に面接を受けたら、文化放送は人情味あふれる人が多くて居心地の良さを感じ、最終的に内定を頂いたタイミングで入社を決めました。
「少人数でものを作る」ところに惹かれた、というのもあるのかな。あとは、映像をやりたくて……いや、今振り返って思ったんですけど、入社時はミーハーな気持ち8割でしたね。「芸能人に会えるかな?」とか(笑)

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――おそらく、メディア志望の人間の多くは同じ気持ちだと思います(笑)今は「文化放送エクステンド」という会社の、社長でもありますよね?
文化放送エクステンドは、2012年に設立しました。その頃、文化放送が開局60周年を迎えるタイミングいうことで、周年記念でやりたい企画について社内公募があったんですね。
実は僕は、A&G以外の番組は作ったことがなく。ラジオマンといいながら、ちょっと偏った形でキャリアを積んで、30代半ばを迎えていました。せっかくなので、そんな自分の経験を活かしたコンテンツビジネスをやりたいと思いました。アニメやゲームのラジオ番組は、もとの作品があって、そのプロモーションのためにラジオをやる場合が多かったので、ライツとしては下流にある場合が多いんです。だから、自分でゼロからイチを生むところから自由にやってみたいという気持ちがあり、コンテンツプロデュース事業を行う会社を作るという企画を提案し、それが通りました。
今はビジネス開発部という、文化放送の新規事業やインターネット関係を扱う部署も担当しているので、「文化放送エクステンド」と「ビジネス開発部」の2つの仕事をしていますね。

しゃべる素地のある声優を見つけ出す

――超!A&G+(※2)の管轄をしていたり、編成権を持っていたりするのですか?
超!A&G+は、A&G事業部が管轄しています。「A&G事業部」と「ビジネス開発部」と「技術システム部」がメディア開発局の中にあって、僕はメディア開発局の局次長でもあるので、広い意味では関わっていますが編成権は持っていません。逆に「文化放送エクステンドで番組をやりたいので、放送枠が欲しい」と調整をお願いしたりしています。

――具体的に今、内田さん個人や文化放送エクステンドさんが担当している番組を教えてください。
まず、『神谷浩史・小野大輔の Dear Girl~Stories~』(※3)があります。

『Dear Girl~Stories~』は男性声優の番組で、女性リスナーが多いです。その流れで、男性声優の番組をいくつか作っています。1つは内山昂輝さん(※4)、もう1つは石川界人さん(※5)
さらに、若手男性声優から「次のラジオのしゃべり手を育てる」という趣旨で、『MAN TWO MONTH RADIO』(MTMR)(※6)という番組をエクステンドで作っています。文化放送には、女性声優が3か月交代でパーソナリティを務める『ラジオどっとあい』という20年ぐらい続く番組があるのですが、その男性声優版になります。現在は、そのMTMRでパーソナリティを担当した声優から選んだコンビで「深町寿成・小松昌平 TWO for ONE」もエクステンドで作っています。
 

―「しゃべれる声優」を育成しようとしているのですか?
育成というよりは、見つけようとしている方が近いですね。たとえば内山昂輝さんは、声優の仕事をするずっと前からラジオを聴いて育っています。主に他局なんですけど(笑)「ラジオのしゃべり手ってこうだな」という像を吸収してきているんですね。その蓄積は、ラジオを聴いてきた経験がない人に対して、こちらが口頭で教えても「あ、そうか」とすぐ分かるものではないです。
ラジオはメジャーかマイナーかでいったら、マイナーな位置にあるメディアなので、「声優になりたい」という過程の中に、必ずしもラジオがあるわけではないんですよね。声優の喋るラジオだけ聴いてきた人もいれば、全然ラジオを聴いていない人もいますし。内山昂輝さんのように、幅広くラジオに関する感覚やセンスを持っている人は、あまりいないです。そういう「ベースを持っている人を探す」ということですね。「ベース」は単純にラジオ聴取体験があるかないかということではなくて、ラジオに活かせる要素を何か持っているかという意味です。

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――見つけて、さらに展開させていくという。
そうですね。ラジオのしゃべり手として面白いと思えるポイントを見つけたら、それを伝えていく方法や、広げる方法を考えます。本人が持っているものを壊さずに、リスナーに対して入り口を作るにはどうしたらいいのかな、と。パーソナリティーとして良いものを持っていて魅力的だけど、それが受け手に伝わりづらいということも多いので、それをどうやったら出せるかな、みたいな。
例えば、極端なことを言うと、普通にトークしててもその感じは出ないけど、トーク中にゴムボールを全力でぶつけてみたら、出てくるものがあったりするわけです。そのリアクションから意外な素の顔が見えて、クールな人だと思っていたのに案外熱い人だった、とか。その人に合わせた魅力の引き出し方を考えます。いつも、そういう物理的な力任せの演出をしているわけではないですけど(笑)

異業種と協力してラジオの面白さを伝える

――ビジネス開発部長として、「ラジオから事業を派生させていく」という目的で、しゃべり手を探すこともあるのですか?
それはないですね。そういうことを考えた時期もありましたが、狙ってやってもだいたいうまくいかないので。「ラジオとして、なるべくたくさんの人に面白いと思ってもらえる」かどうか、これに尽きると思っています。基本的には面白いと人気になりますし、人気になるとできることが増えてきて、その選択肢の中に事業的なものが入ってくる、という感覚です。戦略的にやっているわけではなくて、運に任せてやっています(笑)

――「Project ANIMA」(※7)のように、他の業種と協力した企画に取り組んでいるのは、ラジオの存在を若い子に知ってもらおう、という狙いもあるのでしょうか?
ProjectANIMAは、文化放送A&Gゾーンの持っているパワーを活かして、他社と一緒にアニメ原作を発掘していこう、というプロジェクトなので、若い人に知ってもらうということが第一目的ではないです。ただ、DeNAさんのマンガボックスやエブリスタといったメディアと一緒に展開しているので、普段ラジオに接していない若い人が、ラジオに興味を持つきっかけになることもあるのではないかと思います。なので、他業種と協力した企画を行うことで、普段ラジオを聴いていない方に、ラジオの存在をアピールしていくことも大事だと思っています。

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この幸せな環境を守るため

――ラジオに限らず、1つの企業が得る広告収入は減っていますよね。そんな中で、番組を収益化する方法は探していますか?
そうですね。貧すれば鈍するので、ちゃんと収益化できることは大事です。文化放送という企業としてだけではなくて、番組に出ている人、関わっている人にもちゃんと還元ができるというか、生業として受けてもらえるようにしなくてはいけない。ですので、有料イベントやグッズ、CD、Blu-ray、DVDの販売など、ラジオ以外の形にも取り組んで収益化を図っています。

――ラジオを取り巻く環境は変わり続けていますが、マネタイズはやりやすくなりましたか?
どうですかね……そもそも、何においてもマネタイズは難しいですから……。
ただもう10年以上、広告収入以外でマネタイズすること自体は、文化放送A&Gとしてやってきているので、ノウハウは蓄積されていると思いますし、環境的にも(マネタイズが)やりやすくなっている気はします。
例えば、メッセージを発信する方法として、昔だったらラジオしかなくて、出演者がしゃべることがすべてだったのですが、今はツイッターなどのSNSもあるので、ネットでラジオの補足をしたりネット独自の発信をすることもできます。マネタイズするために必要な説明、告知、周知はしやすくなっているかもしれません。またインターネットでは、投げ銭システムやクラウドファンディングなどの収益化、費用集めの仕組みも出来てきているので、限られた人が大きな金額を負担するのではなく、そのコンテンツに愛着を持つ人が少しずつ負担して、ビジネスとして継続するために必要な収支を賄うこともできるのでは、と思います……この辺はあまり言いすぎると、生々しく感じられてリスナーからの印象が悪くなりそうですね(笑)

――でも、内田さんは社長ですから。それを考えるのが仕事、ということで許してもらいましょう(笑)
そうですね。「どうやったらリスナーが自分の好きな番組を楽しめる環境を守っていけるか」という話なので。A&Gでいうと例えば、日本だけでなくアジアでも、結構な人数のファンがいらっしゃるんですよ。イベントをやると1,000人以上来てくれたりします。ひとつのラジオ番組を維持する方法として、今まで日本だけで支えていたものが、海外のファンも含めてみんなで支えられるようになるかもしれませんよね。
あんまり細かくは考えていないんですけど、今は他のメディアに最適化されたマネタイズの仕組みを流用している感じなので、ラジオに最適化された仕組みができないかな、とか考えていますね。

ラジオスターを生み出す努力が必要

――ラジオ向けのマネタイズ方法を作るには、ラジオの存在を世間に認知させる必要がありますね。
テレビで注目を浴びた人が、元々はラジオを主に活動していたら「ラジオってすごい」となりますよね。やっぱりラジオがスターを作っていかなきゃいけないと思うんです。ただ、スターを作っても、そのまま飛び立っていってしまうだけだと、ラジオの力が強くはならないので、ラジオにも留まって一緒に盛り上げてくれる、充実感を持ってラジオをできる仲間っていうのを、出演者も制作陣も含めて作っていかなきゃいけないと思っています。

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――以前、大先輩の放送作家さんにお話をうかがった際も、「やっぱりラジオから生まれたスターがいないと盛り上がらないよね」という話になりました。でも、「卵が先か、ニワトリが先か」みたいな話で、「ラジオが注目されていないからラジオスターが生まれない」のか、「ラジオスターがいないからラジオが注目されない」のか、ずっと考えていて。
たぶん、放送局がもっと必死にラジオスターを見つけようとしないとダメなんだと思います。声質だったり話し方だったり、ギャップだったり、臨機応変さだったりとかで、ラジオスターになりうる人を連れてくるというか……引っ張り込まなきゃいけない。ラジオに向いていても、出る側に回るのを嫌がる方は結構いらっしゃるんですよ。「ラジオは聴くだけで十分です」って。でも、やっぱりしゃべった方がいいな、しゃべって欲しいなと思ったら、ラジオでしゃべる意義と魅力を伝えて、その人がもっている不安を解消してあげて引っぱってくる努力をしないと。
放送局が楽をしない。しゃべり手を選ぶときに安易な考えや楽な方法に走らずに、「この人をラジオでしゃべらせたら絶対面白い」とか、「この人がしゃべってくれたらリスナーのハッピーが増える」と思ったら、執念深く気持ちを伝えて、喋ることのメリットもちゃんと作って、口説いていく。そこが今、まだ十分じゃないし、ちゃんとトライしないといけないところだと思っています。

――失礼ながら、内田さんはビジネス開発部の部長なので、「ラジオはあくまで1つのツール、それを使ってお金を生み出す」と割り切っているのかと思っていました。やっぱり、内田さんの軸にはラジオがあるのですね。
自分の手に持っているものが面白くないと、誰もついてきませんから。リスナーに応援してもらうためには、温度を作っていかなければいけない。ツールという風に思ってしまうと、温度が失われるのではないかと思っています。
ラジオは温度を持ったコア(核)としてあって、動画、写真、イラストなどのビジュアルや音楽、イベントなどをツールとして、ラジオが本来持っている「面白さ」「楽しさ」「癒し」という価値を拡大して、結果生まれるものの一つとして収益化も行えればと思います。

 

今のリスナーが胸を張れる環境作り

――内田さんが今、やりたいと思っていることはありますか?
テーマによって変わってきますね。文化放送としてやりたいのか、ラジオ番組プロデューサーとしてやりたいのか、今やっている個別の番組としてやりたいのか。
ですが常に、ラジオに興味のない人に対して、「ラジオは面白いよ」と知らせたい、聴かせたいという気持ちはあります。そうやって広がっていけば、いまラジオを応援してくれているリスナーが「やっぱり自分たちが聴いているものは面白いんだ」と感じられる。そういう環境を作りたいです。

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――具体的な方策はいかがでしょう?
やっぱり、昔の「深夜放送ブーム」(※8)のようなムーブメントを作ることじゃないでしょうか。「世の中の面白い人は全員ラジオから生まれた」という雰囲気を作る。ただ、今の世の中は趣味嗜好が多様化しているので、1つのコンテンツや企画で一気に100万人や1000万人にヒットするのは難しいです。ジャンルによって幅はありますが、3万人〜10万人くらいの気持ちを掴めるコンテンツを、複数作っていくことが必要ではないかと考えています。そのためには流行を利用することも必要なので、流行る兆しや空気に敏感になって、流行るちょっと前にラジオでもトレンドに乗っかれるような仕掛けをしていきたいと思います。
と言いつつ、単純に流行にそのまま乗るのではなくて、流行に乗せたい「何か」をラジオとしてちゃんと持っておく必要はあると思います。あと、やはりムーブメントをつくるために、インターネットの活用は不可欠だと思います。

「面白いこと」をやり続ければ奇跡はくる

――私も同じ考えです。でも、「どうすればいいか」を考えると堂々巡りが始まって……。
奇跡しかないです(笑)奇跡が起きるように、祈り続けて作り続けるしかないですね。世の中を見ていると、どのジャンルにも大きなヒットが必ず年に1、2個以上は生まれています。そこに入れるかどうかだけですから。成功率は低いのかもしれないですけど、成功するかしないかに関しては、確率で言えば五分五分なので、50%あると思ううちは、やり続けようと。

――そうやって面白いことをやり続けていれば、ひょっとしたらミラクルが起きるかもしれない。ピコ太郎さんみたいなことが起きるかもしれないと。
文化放送のラジオを、ジャスティン・ビーバーがリツイートしてくれたらいいんですよね(笑)

 

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――日本語が分かるのかという問題はありますが(笑)
今はいろいろな仕組みがありますから。最近、現場の人間にYouTubeライブには自動で文字起こしをする機能があると聞きました(※9)。そうなると、また違うチャンスが生まれてくるかなと。30分は聴けないけど、30分の番組を文字にして読もうと思ったら、5~10分で読めなくもないので、もしかしたらそこから接点を作れるかもしれないなって。

――でも、文字を読んでいる人が、30分の番組を聴くようになるのでしょうか?
そこは選択肢かなと思いますね、聴くことだけが価値ではないので。伝えたいことさえ伝われば、文字で読んでもらっても構わないんですよ。ラジオの聴き方として、定期購読が加わるのかもしれませんし。それでも、しゃべり手が面白いということは伝わりますから。もちろんそこで「本人の声で聴きたいな」と思ってくれたらラジオを聴いてもらえば良いし、もしそう思わなかったとしても、文章でラジオコンテンツを読む習慣が生まれたとしたら、それも良いと思います。

――確かにそうですね。「放送」の範囲を自分で狭くしていました。
でも難しいところですよね。やはり声で聴いてもらうことにこだわるべき、という考え方もあると思いますし。ただ僕個人としては、とにかく面白いことをやるのが大事だと思っていて。「ラジオは面白い」と思う人が1人でも増えたら、ぶっちゃけ本当に何でもいいんです。

――内田さんの「面白いこと」を追及する姿勢と、ラジオへの情熱がよくわかりました。長時間のインタビュー、ありがとうございました!

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内田 浩之(うちだ・ひろゆき)
1976年、山口県生まれ。1999年、文化放送に入社。2000年からA&Gゾーンの番組を担当。その後、編成部やAG-ONE(現MAGES.)への出向などを経て、現在に至る。㈱文化放送ビジネス開発部長、㈱文化放送エクステンド社長。
ラジオ「神谷浩史・小野大輔のDear Girl〜Stories〜」他。ライブイベント「DGS VS MOB LIVE SURVIVE」(2018年4月さいたまスーパーアリーナ)他。映画「Dear Girl〜Stories〜THE MOVIE 3 the United Kingdom of KOCHI」(2018年公開)他。

脚注
(※1)A&Gとは、アニメ&ゲームの頭文字。声優やアイドルがパーソナリティを務める番組を編成した時間帯を指す。
(※2)A&G専門のインターネットチャンネル。地上波の文化放送とは異なる、オリジナル番組を送出している。https://www.agqr.jp/
(※3)文化放送では土曜25:00~25:30、ラジオ大阪では日曜23:00~23:30に放送。番組から派生したグッズやCD、イベントや映画などがヒットしている。
(※4)うちやま・こうき。アニメ『ユーリ!!! on ICE』のユーリ・プリセツキーや、アニメ『DEVILMAN cry baby』で不動明といった主役級のキャラクターを演じる声優。超!A&G+で『内山昂輝の1クール!』(水 23:00~23:30)を担当。
(※5)いしかわ・かいと。アニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の梓川咲太、アニメ『宇宙戦艦ティラミス』のスバル・イチノセなどの主役キャラクターを演じる声優。超!A&G+で『石川界人のとまどいイルカ』(日 24:30~25:00)、『斉藤壮馬・石川界人のダメじゃないラジオ』(水 23:30~24:00)を担当。
(※6)オンデマンド配信サイト「AG-ON Premium」で配信。超!A&G+では土曜27:30~28:00に放送。男性声優が1人しゃべりに挑戦する番組、パーソナリティは2か月で交代する。
(※7)DeNA、文化放送、創通、MBS(毎日放送)が共同でテレビアニメシリーズを制作するプロジェクト。アニメ原作を公募している。https://project-anima.jp/
(※8)東京のAMラジオ局でいうと、1967年にTBS(現TBSラジオ)が『パック・イン・ミュージック』、ニッポン放送が『オールナイトニッポン』を、1969年に文化放送が『セイ・ヤング』を開始。『セイ・ヤング』を担当した文化放送・土居まさるアナウンサー(当時)の「深夜でもテンポの速いしゃべり」が、ラジオ界の常識を一変させ、ブームを巻き起こした。
(※9)YouTubeライブの「ビデオ・オン・デマンド(アップロード配信)」は、日本語での自動字幕起こし機能に対応している。「ライブ配信」は英語のみ対応。

この記事を書いた人

豊田 拓臣(とよだ・たくみ)

1979年埼玉県生まれ。放送文化研究家。

全国各地の放送局へ取材に行き、放送が世の中に与える影響を考察、検証している。専門はラジオ。著書に『ラジオのすごい人たち~今こそ聴きたい34人のパーソナリティ』(2012年、アスペクト)がある。

一般社団法人 日本放送作家協会 理事
特定非営利活動法人 放送批評懇談会 正会員

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「この顔、なんか、おったような気もする」ナイナイ幻の同期芸人・まろやか中村とは

3月28日(木)深夜に放送されたお笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史と矢部浩之がパーソナリティを務めるラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送・毎週木曜25時~)にて、2人が同期の芸人について語る一幕があった。

ナインティナイン・矢部浩之、岡村隆史

『家、ついて行ってイイですか?』(テレに東京系)にナインティナインの同期・NSC9期生出身の芸人・まろやか中村が出演したというニュースを取り上げたナイナイの2人。現在はイベント会社の社長も務めるこのピン芸人について2人は……

岡村:俺らは途中で養成所に行かなくなってもうてるから

矢部:まろやか中村……

岡村:正直分からへんわ

ナインティナイン・矢部浩之

矢部:中村は本名かな? あのおっきい子は? 若い。ホント説明しにくいねんけど、我々途中でクビになってるから。アハハ、分からへん(笑)今調べてもらって、まろやか中村出してもらったんですけど。うわ~分からん! 9期生におったのは間違いないんや

岡村:ちょっと見せて。やっぱり同じ年やから、こんだけ老けてもうたら分からんわ

矢部:めんたいマヨネーズ時代は? ちょっと若いってことやろ? 知ってんのかな、へびいちごとかに聞いたら。でも卒業はしたんでしょうね。

岡村:卒業公演は俺ら出させてもらわれへんかったから。辞めてるし、もう2丁目劇場に出てたから。本多先生に聞いたら分かるのかな。でもこうやって数か月しかいてなかった養成所で「すごかったよ」って言ってくれるのは嬉しい

ナインティナイン・岡村隆史

岡村:あっ……。

矢部:あぁ!? この顔なんか、おったような気もする

岡村:今、インスタ見てたら、おったねんけど

矢部:もしかしたら俺らもクビになってるから、在学中に一度も喋ってない人かもしれんわ

岡村:いや~分からない。分からないけど、ホンマに数か月しかいてなかったからね。でも実は、俺らよりも、もっと特待生の子がいてね。覚えてる? 女の子2人で、素人モノマネみたいな大会に出て、すごい活躍してた子。だから授業料とかも払ってない

矢部:辞めた?

岡村:すぐ辞めた! 俺らよりも全然先に来なくなって。その子らは1回もネタ見せせんと、周りはテレビで見たことあるって言うてた子やった。でもまろやか中村さんは分からんわ(笑)

矢部:でもすごいな! たまたま『家、ついて行ってイイですか?』にインタビューされて

岡村:「圧倒されました」とか言ってくれてたんや。嬉しいな、それは

ナインティナイン・矢部浩之、岡村隆史

当時は250人ほどが在籍していたというNSC9期生。それぞれがそれぞれの形で活躍しているニュースに胸を躍らせたナイナイの2人なのであった。

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