いろいろな人の朝を支える! 早朝に放送されているワイド番組

朝5時……。仕事によっては“朝が働き時”という人や仕事が終わってこれから寝る人、子育てで眠れない夜を過ごした人など、さまざまな人がラジオに触れる時間帯。そんな時間にありがたいのが早朝のラジオ番組です。

できれば気分によって番組を選びたいもの。そこで、今回はさまざまな人の朝を支える5時台に放送されている生ワイド番組を紹介します。

STVラジオ『オハヨー ほっかいどう』

「全道の、そして全国の早起きの皆さん、おはようございます!」の挨拶で始まる、STVラジオを代表する長寿番組。広い道内をカバーすべく、気象情報では、日の出時刻から満潮・干潮時刻、最高・最低気温、注意報・警報などがテンポよく紹介されます。音楽を紹介する時に、一言解説があるのも嬉しいところ。

2019年4月からは、月曜日〜水曜日に和久井薫さん&谷口郁美さん、木曜日・金曜日は永井公彦アナ&渋谷奈々子さんコンビです。谷口さんの特技は農作業。田植えが得意で、新篠津村の実家では米や玉ねぎなどを作っています。渋谷さんの特技はおつまみ作りだそうです。

オハヨー ほっかいどう
放送局:STVラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時30分~8時30分
出演者:和久井薫、西尾優希、久保朱莉、永井公彦、渋谷奈々子
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※放送情報は変更となる場合があります。

TBSラジオ『生島ヒロシのおはよう定食』

生放送中にクシャミをして原稿を吹き飛ばしたり、みかんを食べてむせ返したり、テーブルに置いていた明太子スープを股間の周辺にこぼしたりと、さまざまなハプニングを起こすお茶目な生島さん。とはいえ、TBS局アナ時代に培ったアナウンス能力で、ニュースを分かりやすく伝えます。5時30分からは『生島ヒロシのおはよう一直線』が全国ネットで放送されています。

2018年には、放送20周年を記念して番組オリジナルの体操”おはようヒロシ体操“が作られました。振り付けは生島さんの次男で、俳優でありコンテンポラリーダンサー・生島翔さんが担当。ラジオ体操に踊りの要素を加えたもので、日本体育協会公認スポーツドクターでもある、順天堂大学病院・小林弘幸教授が監修した本格派です。自律神経を整えるほか、便秘解消、血行改善などのメリットがあるとのこと。DVDも発売中です。

生島ヒロシのおはよう定食
放送局:TBSラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~5時30分
出演者:生島ヒロシ
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文化放送『おはよう寺ちゃん 活動中』

“寺ちゃん”こと、寺島尚正さんの人当たりの良い語り口が嬉しい番組。5時台「おはよう大発見」や、6時台「ニュース目玉焼き」は、政治経済やスポーツ、健康、カルチャーなど「“今“話題になっていること」を、それぞれの分野に詳しい人物が深堀りします。

それぞれのコーナーは駅で言えば「2駅分ほどの長さ」なので、聴き逃した方はまずこれらのコーナーからオンタイム、もしくはタイムフリー機能を使って聴くことをおすすめします。

おはよう寺ちゃん 活動中
放送局:文化放送
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~7時00分
出演者:寺島尚正
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ニッポン放送『上柳昌彦 あさぼらけ』

ニッポン放送『HITACHI FAN! FUN! TODAY』や『ぽっぷん王国』など、数々の名番組を担当してきた上柳昌彦アナウンサーも、2018年に定年退職。現在はフリーアナウンサーとして活躍しています。

そんな“うえちゃん”が“のほほん”とした雰囲気で担当している番組。経験豊かで博学なうえちゃんは、さまざまな話題に関連するエピソードを語ります。「え? そんなことがあったの?」と思うこともしばしば。街にあふれるちょっとしたいい話を朗読する「あけの語りびと」(水曜日)は、うえちゃんの名調子が楽しめる素敵なコーナーです。

上柳昌彦 あさぼらけ
放送局:ニッポン放送
放送日時:毎週日曜~木曜 28時30分~30時00分
出演者:上柳昌彦
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TOKYO FM『ラ・ラ・トーキョー』

パーソナリティは優しくてキュートな声のケリーアンさん。気になったニュースやスポーツの話題をピックアップするほか、リスナーからのテーマ投稿も紹介。ツイートも拾っているので、気軽に投稿してみては?

アジアで話題の曲を紹介するコーナーもありますよ。

ラ・ラ・トーキョー
放送局:TOKYO FM
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~5時55分
出演者:ケリーアン
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J-WAVE『ZAPPA』

たっぷりの音楽と、各曜日のナビゲーターの得意分野のトークが楽しめる60分。

月曜日はファッションブランド「BLIXZY」のクリエイティブ・ ディレクターも務める武藤千春さん。火曜日は4月から登場している上野智子さん。アメリカや韓国文化に詳しいほか、フィットネスに特化したコミュニティ「FIT VIBES」の代表も務めています。

水曜日・木曜日のnicoさんはサーフィンが得意で、“サーフィン留学”をした経験あり、ミックスも聴きごたえあり。金曜日の山中タイキさんは、絵本の専門店も営んでいて、わかりやすいアート解説をしています。土曜日は環境問題や教育問題にも取り組むコーリア留奈さん。日曜日はモデル、女優として活躍している中村祐美子さん。聴けば観たくなるような、映画の解説も注目です!

ZAPPA
放送局:J-WAVE
放送日時:毎週日曜~土曜 5時00分~6時00分
出演者:武藤千春、上野智子、nico、山中タイキ、コーリア留奈、中村祐美子
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NACK5『NACK5時ラジ』

オープニングは、パーソナリティの高森浩二さん(月・水・金)、片桐八千代さん(火・木)の日常生活が垣間見られるフリートークからスタート。スポーツや映画、ランニング、昨日食べたものなどの話は、仲の良い友達の話を聴いているようで、思わず聞き耳を立ててしまいます。

NACK5で放送される各ワイド番組の当日の予告も紹介するほか、きいやま商店、木島ユタカさん、平川美香さん、JUNKYPOP、海蔵亮太さんのコーナーもあります。

NACK5時ラジ
放送局:NACK5
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~6時00分
出演者:高森浩二、片桐八千代
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bayfm78『POWER BAY MORNING』

前半の「ミュージックシャワー」は5時台、6時台それぞれのテーマに合わせた音楽をたっぷりとお届け。

6時47分からの「TRENDER」では文字通り、今知っておきたい情報を、7時32分頃からの「THE TARGET」ではワンテーマについて、その分野に詳しい人の話をかなりじっくりと聞き出します。
まさに「もっと知りたい」という好奇心を満たしてくれるほどのボリュームです。

月曜日はラップも得意な西田新さん、火曜日〜木曜日は光永亮太さん、金曜日は柴田幸子さんがDJを担当しています。

POWER BAY MORNING
放送局:bayfm78
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~8時57分
出演者:西田新、光永亮太、柴田幸子
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東海ラジオ『安蒜豊三 きょうもよろしく』

2018年10月にスタート。注目なのは、安蒜さんが紹介する映画と書籍の情報です。ジャンルを問わず、いろいろな作品を観たり読んだりしている安蒜さん。ゆっくりとした語り、分かりやすい解説で、作品の世界に誘います。

番組では『南海トラフ巨大地震どうなる? どうする!』、『録音風物詩』なども放送されています。

安蒜豊三 きょうもよろしく
放送局:東海ラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~7時00分
出演者:安蒜豊三
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ZIP-FM『Rolling Out!』

“Roll out”は「起床する、開始する、旅に出る」という意味。ミュージックナビゲーター・成田真美さんが、明るく少し高めのテンションで朝を盛り上げます。

お仕事などの関係で「むしろ、早朝がゴールデンタイム!」という人や、情報をコンパクトに仕入れたい人にはおすすめの番組。個人的には新聞をめくる音(ペーパーノイズ)が心地よく感じられます。

Rolling Out!
放送局:ZIP-FM
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~6時00分
出演者:成田真美
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MBSラジオ『子守康範 朝からテンコもり! 5時ですよ〜』

おっとりとした語り口とニュースに対するピリっとしたコメントに注目の子守さん。 『〜5時ですよ〜』に続いて、6時からは『子守康範 朝からテンコもり!』を放送しています。

ファンも多く、番組を支える「コモリ倶楽部」の会員数は3万人超。番組宛にメッセージを送る際に「コモリ倶楽部会員希望」と書くと、会員番号とラジオネームが記載された会員証が後日郵送されます。リスナーのノリがよく、例えば子守さんが「◯◯(珍しいもの)を持っている方は、ぜひ写真を添付して送ってください!」と問いかけると、リスナーからたちまちメールが送られてきます。

子守さんと言えば、2016、2017年に放送されて話題となった「金鳥少年」のラジオCMに大ハマりした人のひとり。熱烈なラブコールに応えて、2017年には“高山さん役”として出演していた野田琴乃さんがゲスト出演。早朝の出演にも関わらず、野田さんはさわやかな笑顔で、デレデレの子守さんとおしゃべり。おまけに、番組が用意した「金鳥少年」のパロディCMの原稿を2人で読みあっていました。その時の模様はスポーツ誌にも掲載され、満面の笑みを浮かべた2ショット写真が、デカデカと掲載されていました!

子守康範 朝からてんコモリ!5時ですよ~
放送局:MBSラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~8時00分
出演者:子守康範
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ABCラジオ『朝も早よから 芦沢誠です』『朝も早よから 桂紗綾です』

ニュース、スポーツなどの情報をじっくりと紹介するのはもちろん、5時47分頃からの「脳にビタミン!もしもしコラム」では、「聴けば差をつけられる情報」をその道のプロたちが解説! 健康、節約、掃除、街の情報をお届けします。

番組終了後には、その日の放送の感想を中心としたメッセージ動画が番組公式ツイッターにアップされます。放送中とは異なり、本番終了直後のホッとした様子が垣間見られますよ。

ちなみに桂アナは落語が大好きで、“社会人落語家”としても活躍。昨年12月に大阪・池田市民文化会館アゼリアホールで行われた「第10回 社会人落語日本一決定戦」では、特別賞の池田市長賞を受賞しました。

朝も早よから 芦沢誠です
放送局:ABCラジオ
放送日時:毎週日曜~水曜 28時50分~30時30分
出演者:芦沢誠
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朝も早よから 桂紗綾です
放送局:ABCラジオ
放送日時:毎週木曜 28時50分~30時30分
出演者:桂紗綾
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FM802『LNEM-エルネム-』

4月にFM802にデビューしたばかりの田村淳一さん(月・火)、桜井雅斗さん(水・木)がDJを務めます。

田村さんは低くて良い声の持ち主。司会やコミュニティFMなどでトークを磨いてきた、体を動かすことが大好きなアウトドア派だそうです。

桜井雅斗さんはラジオで話すのは初めて。小学生の頃にラジオとロックに出会い、中学生の時からライブハウス通いが趣味となり、日本のインディーズロックに浸る青春時代を送っていたのだとか。 その後、吉本新喜劇に入団し、新喜劇座員として出演していたことも! 特技はけん玉です。

金曜日・土曜日の朝は3月まで『LNEM』を担当していた田中乃絵さんによる『WEEKEND PLUS』(5時〜7時)を放送。たまに本音がポロリと出るところに注目です!

LNEM-エルネム-
放送局:FM802
放送日時:毎週月曜~木曜 28時00分~30時00分
出演者:田村淳一、桜井雅斗
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RKBラジオ『サキドリ インサイト』

6時30分から始まる『櫻井浩二 インサイト』よりも、さらに早起きな人に送る情報番組。

この番組が嬉しいポイントは、ニュースやカルチャーなどの解説をしたコーナーをダイジェストとして「一定期間聴くことができる」点。聴き逃した番組はラジコのタイムフリーでも楽しめますが、何度も聴きたい方はこちらもぜひ!

サキドリ インサイト
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時00分~5時20分
出演者:鑪加奈、堤千春
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KBCラジオ『富田薫のアサコレ!』

KBCの名物アナウンサーのひとりで、還暦を過ぎても絶好調の富田薫さんが、ニュースや音楽を紹介します。音楽が大好きで、これまで『輝け!全日本歌謡ランキング』や『KBC今週のポピュラーベストテン』などの名番組を担当。高田純次さんを尊敬しているそうです。

ちなみに、富田さんがブログで書いている映画解説は非常に分かりやすくて激アツ! ちなみに、口癖は「いやいやいやいや〜」で、ブログのタイトルにもなっています。

富田薫のアサコレ
放送局:KBCラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 5時10分~6時30分
出演者:富田薫
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ラジオ沖縄『暁で〜びる』

沖縄で30年以上にわたって放送されている民謡リクエスト番組。民謡歌手の盛和子さん・吉田安敬さん親子が担当。もともと、吉田安盛さん・盛和子さん夫妻により放送されていましたが、安盛さんが他界。息子の安敬さんが後を継ぎました。

沖縄のラジオファンにはおなじみの番組で、ラジオ沖縄の番組がラジコでも聴取可能になった日には、沖縄にゆかりのある全国の人からお祝いのメッセージが届きました。

お2人が使う言葉はうちなーぐち(沖縄の方言)。沖縄の言葉に詳しくないと意味が分からないところもありますが、親子の微笑ましい会話と民謡で、忙しい朝に安らぎを与えてくれます。

暁で〜びる
放送局:ラジオ沖縄
放送日時:毎週月曜~土曜 5時00分~6時55分
出演者:盛和子、吉田安敬
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この記事を書いた人

やきそばかおる

小学5年生以来のラジオっ子。ライター・構成作家・コラムニスト。

「BRUTUS」「ケトル」などのラジオ特集の構成・インタビュー・執筆を担当するほか、radiko.jp、シナプス「I LOVE RADIO」(ビデオリサーチ社)/ J-WAVEコラム「やきそばかおるのEar!Ear!Ear!」/otoCoto「ラジオのかくし味」/水道橋博士のメルマ旬報など連載や、番組出演を通じて、ラジオ番組の楽しさを発信。

ラジコプレミアムを駆使しながら、全国のユニークな番組を紹介するツイキャス番組「ラジオ情報センター」(水曜21時〜22時)も放送。全てを合わせると、年間でのべ800本のラジオ番組を紹介している。

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三島由紀夫「立派な『近代ゴリラ』になりたい」“伝説の討論会”で魅せた、紳士的でユーモラスな言動とは?

禁酒法の時代に、こっそり営業していたBAR「SPEAKEASY」。2020年の東京の街にも、そんなひそかなBARがありました。月曜から木曜の深夜1時にオープンする“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。各界の大物ゲストが訪れ、ここでしか話せないトークを展開するとか、しないとか……。

TOKYO FMの番組「TOKYO SPEAKEASY」7月22日(水)のお客様は、現在公開中のドキュメンタリー映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」の豊島圭介監督と刀根鉄太プロデューサー。ここでは映像の力、一触即発の状況で敵対する相手から“笑い”とる三島由紀夫の魅力などについて語りました。

▶▶この日の放送内容を「AuDee(オーディー)」でチェック!


(左から)豊島圭介監督、刀根鉄太プロデューサー


▼映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」の解説▼
1969年5月13日に東京大学 駒場キャンパス 900番教室でおこなわれた、作家・三島由紀夫と東大全共闘との“伝説の討論会”を軸に構成したドキュメンタリー映画。2019年に発見された当時の記録映像を修復し、関係者やジャーナリストらの証言を交えて全貌が明らかになる。ナレーションは東出昌大が担当。

*  *  *

豊島:討論の書籍(「討論 三島由紀夫vs.東大全共闘―美と共同体と東大闘争」(著)三島由紀夫、東大全共闘)を読んだのですが、映像を観ると(書籍では)半分くらいしか(真意が)伝わっていないことが分かります。書籍には、討論での発言が全部書いてあるのですが。映像の力というか。

例えば、三島由紀夫が討論の冒頭10分くらいの時間をもらって、自己紹介を兼ねて宣戦布告ではないですけど、「君たちと僕には共通点があるんだ。暴力を否定しないところである」みたいな話から始めて、ところどころで笑いを取ってくるんですよね。

刀根:つかみが上手いですよね。例えば、書籍には「自民党の政治家から頼まれて、暴力反対決議というのをやるから署名してくれと」と書かれてあって、ここに「(笑)」がついているんですけど、なんの笑いなのか分からなかったけど(映像を観たら理解できました)。

三島は敵とされている学生側(東大全共闘)からの笑いを、ちゃんと待つんですよね。そして、何とも言えない顔をして「私は生まれてから一度も暴力に反対したことがないから、署名ができませんと返事をした」と続ける。そして、またウケるという。

豊島:その辺が、ちょっと知的なことに対してプライドのある学生の心をくすぐるようなギャグを放り込むので、学生たちもつい笑っちゃうんですよね。

あと、東大全共闘が三島を揶揄するような「近代ゴリラ」と書いたポスターを(構内に)貼って、三島を待ち受けるわけですけど、三島は「『近代ゴリラ』として立派な『近代ゴリラ』になりたい」と言ってまた笑いを取る。

会場で笑いが起きるということは、相手の緊張を解くことでもあるし、自分がより言いたいことを言いやすく、やりたいことをやりやすい環境にさせる。三島は写真集の被写体になり、映画にも出ているような人だからかもしれませんが、自分をどういう状況に置いて、どういう発言をして、どういうふうに振る舞うと、自分が輝くのかということを、ものすごく理解している人だなと、この映像を観て思いました。

刀根:Wikipedia(ウィキペディア)的に言うと、“三島由紀夫の項目”が多すぎるので全体がボヤッとしか分からなくなってしまうのですが、この討論だけを掘っても相当おもしろい。逆に、そうしないと三島が見えてこない。ここだけ掘っても、まだ全然分からないんですけどね。三島は本当に頭が良い。そして魅力的。

豊島:この映画を鑑賞してくださった方々の感想をSNSなどで見るのですが、よく見かけるのが「紳士的な言葉の交わし合いがあって驚いた」と。単純な分け方をすれば、右翼・左翼という敵同士なわけで、もっと相手を罵り合うような討論を想像していたと。

実際にそうですよね。三島は当時44歳、相手は10代後半~20代前半の学生たち。言ったら子どもみたいなものですよ。その人たちを相手に、まずは真摯に人の話を聞き、自分のなかで咀嚼した上で、丁寧に返すって姿を学生たちの前で見せるわけです。学生たちもかなり面食らったのではと思います。

刀根:あの場で少しでも否定的なスタンスで入ったら、本当に殴り合いが起きたかもしれない。それと、三島が討論に行く前、「近代ゴリラ」のポスターを見てニヤリとする写真が残っているじゃないですか?「近代ゴリラ」というフレーズを、わざわざ冒頭の演説で入れて笑いを取って、どんどんみんなに興味を持たせつつ。

豊島:あと、映像で残っていることが素晴らしいと感じたのが、例えば……対立するスタンスの三島由紀夫と芥正彦さん(あくた・まさひこ:東大全共闘主催者として三島由紀夫を招聘。現・劇団ホモフィクタス主宰者)が、議論を交わした後にタバコを交換して火を点け合う姿があったり。

刀根:豊島さん、あの場面が本当に好きですよね。ロマンチストですよ。

豊島:好きですけど、そんなことはない。僕はある種、冷静にあそこを編集していますからね。ロマンチストな人がこれをどう理解するか楽しみだなと思って編集していました。

*   *   *

来週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……

8月5日(水)馬場康夫さん(ホイチョイ・プロダクションズ代表)×石原隆さん(テレビプロデューサー)
8月6日(木)三枝成彰さん(作曲家)×和田秀樹さん(精神科医)

がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!

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▶▶ 三島由紀夫は、いかに生きたのか…詳しい放送内容は「AuDee(オーディー)」で!

スマホアプリ「AuDee(オーディー)」では、スペシャル音声も配信中!
★ダウンロードはこちら→http://www.jfn.co.jp/park
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<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/speakeasy/

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