聴き始めやすい番組多数! 秋田県のおすすめラジオ番組

都道府県別にラジオ番組を紹介するシリーズ。今回はラジオを聴き始めたばかりの人も参加しやすい番組が多い秋田県の民放ラジオ局(ABS秋田放送・エフエム秋田)の番組を紹介します。

ABS秋田放送

ABS秋田放送の社屋は2020年春に秋田駅西口に移転。新しい社屋の様子は動画でも公開されました。局内にはカフェスペースも完備。ラジオスタジオにある大きな窓からは秋田駅の様子も見ることができます。情報番組はもちろん、秋田の方言や民謡が楽しめる番組もあります。

『まちなかSESSIONエキマイク』

マイルドな語り口ながらダジャレ好き。番組ではパラパラに挑戦していた54歳の井関裕貴アナウンサーを中心に、山王十字路劇場の館長でドラッドヘアが印象的なマティログさん(金曜)ほか、個性の強いパーソナリティーが集結しているワイド番組。秋田の情報はもちろん、街で話題の人をスタジオに招いて魅力を引き出しています。まさに“SESSION”の感覚。

第2・4月曜には神社に関する話をたっぷりと訊くコーナー、水曜にはシンガーソングライターで、時々天然的な発言のある高田由香さんの個性が爆発する「お酒よもやま大喜利」、金曜には放送を振り返って気になることを川柳にするコーナー、女性パーソナリティーが日替わりで気になる話題を紹介するコーナーなどもあります。余談ですがマティログさんと楽しい舌戦を繰り広げている鴨下望美さんは学生時代に大好きなサッカーに関わりたいとの思いから、サッカースタジアムでビールの売り子をしており、重いときは缶ビールを54本積んでいた強者です。

新社屋からの放送の初日(3月16日)はラジオスタジオの魅力を紹介。技術スタッフ自慢の高性能マイクと、テーブルが楕円形になっている理由を話しました。四角ではなく楕円形にすることでお互いの表情を見ながら話すことができるため話しやすくなるそうです。新しいスタジオには旧社屋に置いてあったピアノも置かれています。火曜担当の竹本多佳良アナウンサーは大学時代に交響楽団に所属。チェロやピアノが弾けることもあり、新社屋のスタジオに7組のアーティストを迎えて放送した『NANANA音楽祭』では林部智史さんの歌に竹本アナウンサーがピアノで伴奏をしました。

まちなかSESSION エキマイク
放送局:ABSラジオ
放送日時:毎週月曜~金曜 13時00分~15時55分
出演者:(月〜木)井関裕貴、(月)関向良子、(火)竹本多佳良、(水)高田由香、(木)太田英梨花、(金)マティログ、鴨下望美
番組ホームページ

twitterハッシュタグは「#エキマイク」

※放送情報は変更となる場合があります。

『タマリバ』

カルチャーを中心にじっくりと語る番組。パーソナリティーは、人の恋愛話を訊いてアドバイスするのが好きな長谷川瞬さん。(ただし、女性のゲストが遊びに来ると目が泳いでいることも……)。真面目な話のモードに入ると何かが憑依したかのように真摯に意見を語るのも特徴のひとつです。「洋楽のすゝめ」のコーナーでは長谷川さんがおすすめの洋楽を紹介します。「星野源が好きな人にすすめる洋楽」「あいみょんが好きな人にすすめる洋楽」といったテーマでオンエア。

アナウンサーやフリーのパーソナリティーが遊びに来ることもあります。そのうちのひとり、太田英梨花アナウンサーはももクロ、エビ中の大ファン。「大学では女性アイドルをテーマに卒論を書きました」と少し恥ずかしそうに語っていましたが、リスナーとしては大いに興味があるところです。

タマリバ
放送局:ABSラジオ
放送日時:毎週金曜 22時00分~23時00分
出演者:長谷川瞬
番組ホームページ
公式X

twitterハッシュタグは「#tama10」

※放送情報は変更となる場合があります。

『歌謡曲ふれあい電話リクエスト』

今や少なくなった電話リクエスト番組(電リク)のひとつ。昭和の時代から続くご長寿番組。リスナーと電話をつないだ時の会話がなんともほのぼの。「おばんです」の挨拶をはじめ、番組で飛び交う秋田の方言も聴きどころです。出演した人には番組から素敵なプレゼントもあります。

パーソナリティー・藤原美幸さんは日本一に輝いた民謡歌手で、番組でも生歌を披露。“秋田すみます芸人“きり亭たん方さんの歌やなぞかけ、小噺もお楽しみの一つです。秋田市にある「細川レコード」からのおすすめの曲を紹介するコーナーでは抽選でプレゼントもあります。

歌謡曲ふれあい電話リクエスト
放送局:ABSラジオ
放送日時:毎週月曜 18時20分~21時00分
出演者:藤原美幸、きり亭たん方

※放送情報は変更となる場合があります。

『花ちゃんの民謡は日本一』

出演は民謡日本一の小野花子さんと尺八奏者の菅原五郎さん。日曜の気分をパッと明るくしてくれる番組です。ファンの中には「花ちゃんは日本の宝!」「民謡を聴くなら花ちゃんの番組」と称賛する人も。もちろん、花ちゃんの民謡も放送されます。人気コーナー「花子と五郎の民謡ショート劇場」では歌をモチーフにしたコントが楽しめます。春からこの番組のディレクターを務めているマティログさんは自身のSNSで「民謡が面白くてしかたがない」と記していました。

花ちゃんの民謡は日本一
放送局:ABSラジオ
放送日時:毎週日曜 11時00分~11時50分
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

そのほか、知っておきたい情報が丸わかりの『あさ採りワイド 秋田便』(月曜〜金曜 7時30分〜10時50分)、秋田県民のためのスポーツ番組『なんてったって日曜はスポーツ!』(日曜 8時〜8時29分)、大切な人を祝う番組『誕生日おめでとう』(月曜〜金曜 11時30分〜11時35分、土・日曜 16字50分〜16時55分)などもおすすめです。

エフエム秋田

開局35周年。2020年4月1日よりラジコでも楽しめるようになりました。参加しやすいワイド番組やコンセプトがハッキリした音楽番組が多いのが特徴。番組によっては秋田駅前「エリアなかいち」にある「スタジオなかいち」から放送しています。

『mix』

番組の前半(15時〜16時30分)はそれぞれの曜日で内容が変わる「rug mix」、16時30分~17時55分は、ニュース・天気などをお届けする「news mix」。パーソナリティーは、月曜は最近YouTubeデビューを果たした真坂はづきさん、アナウンスに定評のある岡弘子さん。火曜は花火鑑賞士の資格をもつ樫尾典子さん、防災士の資格をもつ佐々木里帆さん。水曜はラーメンソムリエでもある相場詩織さん、4月にツイキャスを復活させた藤田ゆうみんさん。木曜は野菜ソムリエ、食育インストラクターの資格をもっている桜庭みさおさん、大曲の花火大会の中継を担当したこともある真田かずみさん。

余談ですが、水曜担当の相場詩織さんは10代の頃からメディアで噂になっていたほどの秋田美人ですが、実はコウメ太夫のものまねが得意。このことは公にしていませんでしたが、5月のある回の放送でリスナーから寄せられた「チクショー」と思ったエピソードをコウメ太夫のまねでサプライズで披露したところ、あまりにも似ていたため「今のは本人だったのではないか」と本気で間違えた人もいたほどです。

mix
放送局:エフエム秋田
放送日時:毎週月曜~木曜 15時00分~17時55分
出演者:(月)真坂はづき、岡弘子、(火)樫尾典子、佐々木里帆、(水)相場詩織、藤田ゆうみん、(木)桜庭みさお、真田かずみ
公式X

twitterハッシュタグは「#mixafm」

※放送情報は変更となる場合があります。

『気分屋食堂』

話題の出来事の解説、おすすめの漫画紹介、気になる方への電話インタビューなど、痒いところに手が届く話が盛りだくさん。出演は気分屋食堂の“店主“の椎名恵さん。常連の石塚公評さん、看板娘の真坂はづきさんと賑やか。出演者のノリがよく、5月の放送ではみんなで派手な服を着てファッションショーを行いました。オンエアした曲も派手な服を着ているミュージシャンの曲ばかりでした。

気分屋食堂
放送局:エフエム秋田
放送日時:毎週金曜 13時30分~13時55分
出演者:椎名恵、石塚公評、真坂はづき
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

『Forever ヤング』

おじさん世代にとってはたまらない、若い世代が聴くと新鮮な70〜90年代の曲を中心にオンエア。2020年春に放送開始20周年を迎えた長寿番組で、放送回数は1000回を突破しています。パーソナリティーは石垣政和さんと樋口暁子さん。石垣さんは制作とパーソナリティの二足の草鞋を履き続けるダンディーな男。非常に几帳面で初回の放送から全ての進行表を保管しています。1曲目に選んだのはシャンネルズの『ランナウェイ』。その半面、淡い思い出を赤裸々に話すことがあり、樋口さんがあわてて止めに入ることも。

石垣さんの日記によると若い時は“車のデート用”と枕元用”に自分で編集をしたカセットテープを用意していたそうで、デート用はサザンオールスターズや稲垣潤一、山下達郎の曲を。枕元用には盛り上がる洋楽を選んでいたそうです。そんな『Forever ヤング』ですが、最近は学生からのメッセージも増えており、おじさんの青春トークに耳を傾けている10代も多いとか。

Foreverヤング
放送局:エフエム秋田
放送日時:毎週月曜 18時00分~18時55分
出演者:樋口暁子、石垣政和
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

『Lunch Time Steps』

世の中の話題を素敵な音楽にのせて紹介していく番組。パーソナリティーは声が素敵なCharryHoy(チャーリー・ホイ)こと保泉久人さん。番組の特徴は無料で告知ができる企画「パワー・プレゼンテーション」。秋田県内の個人商店・個人経営者・中小企業からのお知らせを希望日の2週間以上前までに200〜400文字で送ると紹介してくれるというもの。ただし、条件があるため番組のホームページでご確認を。

ホームページには原稿を作成する際のポイント「訴えたいポイントは3つ以下にしないと、耳や心に残りにくいと言われている」「原稿のアタマとオシリに店名や企業名を入れると効果的」といったことも書かれてあります。

LUNCH TIME STEPS
放送局:エフエム秋田
放送日時:毎週月曜・水曜・金曜 11時30分~11時55分
出演者:保泉久人
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

そのほか、楽しい四方山話に花が咲く『ハナキン桜庭編集部』(金曜 18時〜18時55分)、高橋紀子さんが金曜の夕方にナビゲートする『Evening StREAM』(金曜 16時〜17時55分)、『ほろ酔いジャズナイト』(土曜 20時〜20時55分)など、バラエティ豊かです。

この記事を書いた人

やきそばかおる

小学5年生以来のラジオっ子。ライター・構成作家・コラムニスト。

「BRUTUS」「ケトル」などのラジオ特集の構成・インタビュー・執筆を担当するほか、radiko.jp、シナプス「I LOVE RADIO」(ビデオリサーチ社)/ J-WAVEコラム「やきそばかおるのEar!Ear!Ear!」/otoCoto「ラジオのかくし味」/水道橋博士のメルマ旬報など連載や、番組出演を通じて、ラジオ番組の楽しさを発信。

ラジコプレミアムを駆使しながら、全国のユニークな番組を紹介するツイキャス番組「ラジオ情報センター」(水曜21時〜22時)も放送。全てを合わせると、年間でのべ800本のラジオ番組を紹介している。

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止まった時計に、また命を。関西から茨城へ移り住んだ68歳が紡ぐ時間

6月10日は「時の記念日」です。誰もが年齢を重ねるほど、時が経つのが早く感じるものです。最近は終活を意識して、人生に残された時間を考えている方も少なくないでしょう。今回は終活を始めたつもりが、忙しい毎日を送ることになった、時計屋さんのお話です。

湯川貴弘さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

東京駅から常磐線の中距離電車で1時間あまりの茨城県牛久市。JR牛久駅前のショッピングセンターにオレンジ色の看板の時計修理専門店があります。お店の名前は、「町の時計屋さん 匠」。開店4年あまりですが、その高い技術に、修理が1年2か月待ちになるほどの人気です。

ご主人の湯川貴弘さんは、兵庫県のご出身で、1957年生まれの68歳。シベリア抑留から引き揚げてきたお父様が開いた時計の専修学校「湯川時計学院」で、高校に通いながら時計の技術を学び始め、23歳からは自らも教壇に立っていました。

物心ついた時から時計に囲まれて育ってきた湯川さんですが、ものづくりに憧れたのは、車のプラモデルと、アニメ「チキチキマシン猛レース」がきっかけ。作るだけでは飽き足らず、自分で作ったプラモデルの車同士を思い切り衝突させて、どこに力が加わると、どう壊れるのかを調べることに興味を持ちます。

プラモデルを作っては壊し、作っては壊すことで、車の複雑な構造を把握した湯川さん、ものづくりの基本を、プラモデルを通じて体で憶えていきました。自然と興味・関心も時計へと向いて、お父様と一緒にお店と学校を支え、やがてお父様から受け継いでいきました。

「直した時計を手にすると、お客さんが喜んでくれるんです。その喜ぶ顔を見たいという気持ちだけで、修理を続けてきました」

町の時計屋さん匠

そんな湯川さんでしたが、60歳を過ぎた頃、体調を崩してしまったことをきっかけにいわゆる「終活」を始めることを決意、自分のお店を閉めてしまいました。そして、自宅を売り、長年使い込んだ時計の修理道具も一切処分してしまった湯川さんの脳裏に、ふと、こんな考えがよぎります。

『一度きりの人生、せっかくなら、全国から条件に合う住まいを探してみようか?』

2020年、湯川さんはインターネットで北海道から沖縄まで物件を探し始めました。検索条件は「雪があまり降らない」「コンビニ・スーパーが近い」「鉄道駅が近い」の3つ。予算内でこの条件をクリアできる街は、いったいどこか???パソコンの画面に現れた街は……なんと!茨城県取手市でした。

『茨城県ってドコ?大阪の茨木市しか知らんけど、牛肉より豚肉を食べる機会が増えるくらいで、まあ、何とかなるんじゃないか?』

湯川さんは、還暦を過ぎて初めてふるさと・関西を離れ、遠く離れた関東での暮らしを始めましたが、気になったのは、やはり時計です。近所の時計屋さんに電池の交換をお願いしましたが、その作業内容に、どうも納得がいきませんでした。

『お客様のためになる、ちゃんとした時計屋さんが、街に1軒ぐらいはないといけない!』

奮い立った湯川さんは、改めて時計の電池交換が出来る小さなお店「町の時計屋さん 匠」を、取手駅の近くで開きます。最初は電池交換を行う程度でしたが、茨城でも湯川さんの腕の良さが評判を呼んで次第にお客さんが増え、いろいろな時計が持ち込まれるようになっていきました。

「ほかの時計屋さんはどこも直してくれないんです。ご主人ならきっと、出来ますよね?」

そう頼み込まれると職人の血が騒ぐ湯川さん、改めて修理用の道具一式を揃えます。縁あって、取手から郊外の牛久に移転すると、さらに持ち込まれる時計が増えました。実は牛久周辺、まだまだ農家が多くて、昔からの蔵が残っているお宅も多いんですね。その蔵のなかで眠っていた古時計が、お店に運ばれてきたというわけなんです。

大正生まれの時計を修理する湯川さん

日々、100年物の、レトロなぜんまい仕掛けの古い時計と格闘する湯川さんですが、電池で動くクォーツ時計の修理にも対応するなど、時代に合わせ、腕も磨いています。時計メーカーに部品が無くなってしまったら、自らの3Dプリンターで、部品を手作りして、修理してしまいます。

「時計は、結婚の記念で買い求めたり、形見として親から子供に受け継がれたりする、まさに人生の相棒のような存在なんです。そんな大切な時計の針が再び動き始めると、皆さん、涙を流して喜ばれます」

そして湯川さん、時計の鐘が鳴り響くお店で、笑ってこう話してくれました。

「終活を始めたつもりが、前より忙しくなって、今は『時計』に追われてます」

関東・茨城でもまた、様々な人の思いが詰まった時計に、新たな命を吹き込み続けます。

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