SKE48から地元の高校生まで個性豊かなパーソナリティーが勢揃い〜岐阜県のおすすめラジオ番組

都道府県別にラジオ番組を紹介するシリーズ。今回は岐阜県の民放ラジオ局(ぎふチャン・FM GIFU)の番組を紹介します。

ぎふチャン

地元の情報番組はもちろん、歌謡曲、演歌の音楽番組から『SKE48の岐阜県だって地元ですっ!』(月曜 21時〜21時30分)をはじめとするアイドルの番組まで、岐阜にスポットを当てた番組が揃っています。

『カンちゃん、ノンちゃんのラジオ岐阜弁まるけ』

「まるけ」は「~だらけ」の意味。岐阜弁を中心に方言の話題を取り上げ、地方の面白さ、楽しさを見直す番組です。パーソナリティーは神田卓朗さんと岩田伸子さん。ふたりとも「ぎふチャン」の元アナウンサーです。岐阜の方言は特徴が多く、例えば「まわしてる」は「準備している」、「かんす」は「蚊」のこと。

内容はリスナーから届いた“普通のお便り”を紹介したり、岐阜弁にまつわるユニークなエピソードを紹介したり、方言に関する質問にこたえるコーナーがあったりと、岐阜の方言が好きになる30分。

カンちゃん、ノンちゃんのラジオ岐阜弁まるけ
放送局:ぎふチャン
放送日時:毎週日曜 17時25分~17時55分
出演者:神田卓朗、岩田伸子
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

『1スタは!? 夜もZawaZawa』

個性の強い4人による夜の生放送。曜日によって雰囲気が全く異なります。火曜はインプロ(即興演劇)が得意で良い声をしている鈴村一也さん(ベルべる)による、演劇×ラジオな120分。インプロ研究所、即興ソングのほか、歌詞からドラマを作るコーナーで盛り上がります。水曜は荒井美玖さん。特技は「60点のものまね」だそうで、時々、木曜のジャーマネさんにイジられています。パワーソングのリクエスト企画も。

木曜のジャーマネさんは謎の”白塗り宇宙人“。少しアダルトなトークもちょくちょく飛び出します。かなりユニークなリスナー率高し。金曜はジャズピアニストのケージ東さん。オシャレな音楽が週末の入口を彩ります。

1スタは!? 夜もZawaZawa
放送局:ぎふチャン
放送日時:毎週火曜~金曜 22時00分~24時00分
出演者:(火)鈴村一也、(水)荒井美玖、(木)ジャーマネ、(金)ケージ東
番組ホームページ

Twitterハッシュタグは「#zawazawa」「#夜ザワ」

※放送情報は変更となる場合があります。

『週刊ラジオ 聴く新聞』

パーソナリティーは、元アナウンサーで現在は岐阜新聞記者の神保絵利子さん。1週間に起きた岐阜県内の話題を振り返り、深掘りします。

神保さんの話し方は非常に丁寧。例えば「ラジコを使えば全国どこからでも聴くことができます。見上げる空が繋がっているように、離れていても皆さんと繋がる方法はあります。今は会えないけど、離れている子どもさんやお孫さんへのメッセージ、今思っていることなどありましたらお寄せください」とリスナーに優しく手を差し伸べるように案内します。岐阜新聞のコラム「分水嶺」の朗読もあり、アナウンサーを目指している人にもおすすめ。

週刊ラジオ 聴く新聞
放送局:ぎふチャン
放送日時:毎週日曜 16時00分~17時25分
出演者:神保絵利子
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

『三輪一登のトワイライトミュージック』

サックスプレイヤー、作詞作曲家、講師など、さまざまな肩書きを持つ三輪さん。高校の頃から複数の賞を獲得しています。番組ではリクエスト曲のなかから、吹けそうだと思ったらその場で演奏します。楽譜がない場合でも演奏できる範囲で披露します。

ちなみに、三輪さんは大の鉄道ファンで鉄道模型を大人買いするタイプ。汽車の汽笛も持っていて、口で吹く動画もアップしています。以前、若手サックスプレイヤーの上野耕平さん(彼も鉄道ファン)に汽笛を吹いてもらったところ、16万回再生を突破しました。

三輪一登のトワイライトミュージック
放送局:ぎふチャン
放送日時:毎週木曜 18時00分~21時00分
出演者:三輪一登
番組ホームページ

※放送情報は変更となる場合があります。

そのほか、忙しい朝にピッタリな情報番組『ビビっと! モーニング』(月曜〜金曜 7時〜10時55分)、昭和歌謡、フォークソングからアニメソングまで、さまざまな音楽が楽しめる『ココロのオト 昼レコ!』(月曜〜金曜 11時〜13時55分)、同局若手の吉田悠真(ゆうま)アナウンサーが人におすすめしたくなる話を語る『朝から吉田!』 (金曜 6時35分~6時45分)など、さまざまな番組が放送されています。

FM GIFU

2021年4月1日に開局20周年を迎えました。岐阜の情報はもちろん、地元にゆかりのあるミュージシャンから、FC岐阜の番組『Road to Dream』(土曜 12時〜12時30分)など、岐阜にこだわった番組が勢揃い。「GIFUコレ!情報局42」と題して岐阜県内の市町村の魅力を紹介する企画も放送しています。

『MORNING SPLASH』

朝の情報を届けるのは浅野麻衣さん(月曜)、平松亜希子さん(火曜)、笠井ゆかりさん(水曜)、井上麻衣さん(木曜)、志津利弘さん(金曜)。

なかでもユニークなコーナーを紹介すると……「ゆかリスニング♪」(水曜)は邦楽の歌詞を英訳して英語を学ぶコーナー。例えば『Kiroroの 『Best Friend』 をテーマにした回では「ありがとう」をテーマに、丁寧な言い方からライトな言い方まで、さまざまなニュアンスで感謝の気持ちを伝える言い方を紹介。 「岐阜城図鑑」(金曜)では「岐阜お城研究会代表」の柴田正義さんが岐阜城の魅力を紹介します。

MORNING SPLASH
放送局:Radio80 FM岐阜
放送日時:毎週月曜~金曜 7時30分~10時00分
出演者:(月)浅野麻衣、(火)平松亜希子、(水)笠井ゆかり、(木)井上麻衣、(金)志津利弘

※放送情報は変更となる場合があります。

『TWILIGHT MAGIC』

DJは小島愛さん(月曜・火曜)、久世良輔さん(水曜)、川道良明さん、長谷部優さん(不定期)。月曜には同番組の看板コーナーのひとつ「愛の説教部屋」があります。小島さんから叱られたい人を募集して(効果音で)ビシバシとムチをいれます。このムチの音のパターンがさまざまで、なんだかよく分からないけど笑ってしまいます。自身のSNSで公開している小島愛さんのファッションにも注目。

水曜の久世さんは学生時代にJUN SKY WALKER(S)とTHE BLUE HEARTSに憧れてバンドを組むことを決めたそうです。それから時が経ち、2021年4月24日には森純太さんのツアー初日、オープニングアクトで出演しました。川道良明さんはヴィアティン三重のホームスタジアムDJとしても活躍。長谷部優さんは舞台や映画でも活躍中です。

TWILIGHT MAGIC
放送局:Radio80 FM岐阜
放送日時:毎週月曜~木曜 17時00分~19時00分
出演者:(月・火)小島愛、(水)久世良輔、(木)川道良明・長谷部優(隔週)
公式X

※放送情報は変更となる場合があります。

『Meets up Friday』

岐阜市にあるMASA21ショッピングセンター「マーサスタジオ」から公開生放送。パーソナリティーは久世良輔さん、浅野麻衣さん。オープニングからテンション高めの久世さんに浅野さんがタジタジになっていることも。岐阜の話題を届けたり、世の中の出来事を振り返ったりと賑やかな3時間。

17時15分からの『MASA チャレンジステーション「マーチャレ」』は地元の高校生・大学生がパーソナリティーとなり、学校の話からプライベートの話まで語ります。出演する学生は将来のビジョンをしっかりと描いている人が多く、話を聴いていると背筋が伸びます。コロナ禍で大変なことも多いなか、一歩ずつ夢に向かって進んでいます。一方、ハマっているアニメやゲームの話になると急に和やかな雰囲気になることも。

Meets up Friday
放送局:Radio80 FM岐阜
放送日時:毎週金曜 16時00分~19時00分
出演者:久世良輔、浅野麻衣

※放送情報は変更となる場合があります。

『GIFUJAM』

岐阜発信のアーティスト2組+月替りアーティストが登場。18時10分まではSAのヴォーカルで大垣生まれ。30年以上のキャリアをもつTAISEIの「Bright Side of Life」。続いて18時20分までは岐阜市出身のシンガーソングライターでハロー!プロジェクトが大好きな「見田村千晴の10分ください!」を放送。ぞれぞれ濃厚な10分となっています。

GIFUJAM
放送局:Radio80 FM岐阜
放送日時:毎週日曜 18時00分~18時30分

※放送情報は変更となる場合があります。

そのほか、2児のママ、平松亜希子さんが子育てに役立つ情報を紹介する『大垣ガスpresents ほのりんtime』(土曜 11時〜11時30分)、BOYS AND MEN、祭nine.、BMK、小野小町が大垣・OKBスタジオで収録する『OKB presents お祭り気分でBang!Bang!Radio @OKBスタジオ』(土曜 18時〜18時30分)、岐阜の高校生が企業の若手のリーダーにとっておきの話を訊き出す『学校では学べない授業 高校生と若手リーダー』(日曜 13時55分〜14時)など、個性豊かな番組が放送されています。

この記事を書いた人

やきそばかおる

小学5年生以来のラジオっ子。ライター・構成作家・コラムニスト。

「BRUTUS」「ケトル」などのラジオ特集の構成・インタビュー・執筆を担当するほか、radiko.jp、シナプス「I LOVE RADIO」(ビデオリサーチ社)/ J-WAVEコラム「やきそばかおるのEar!Ear!Ear!」/otoCoto「ラジオのかくし味」/水道橋博士のメルマ旬報など連載や、番組出演を通じて、ラジオ番組の楽しさを発信。

ラジコプレミアムを駆使しながら、全国のユニークな番組を紹介するツイキャス番組「ラジオ情報センター」(水曜21時〜22時)も放送。全てを合わせると、年間でのべ800本のラジオ番組を紹介している。

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亡き親友との約束胸に「スタジアムを応援フラッグでいっぱいにしたい」

プロ野球をはじめ、先日のメジャーリーグ開幕戦、そしてサッカーのJリーグでもよく目立つのが、巨大なフラッグによる応援です。今回は、このスポーツ応援に欠かせないビッグフラッグを染め上げている男性のお話です。

影山洋さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

日本一小さな市・埼玉県蕨市に、一軒の工房があります。有限会社染太郎、スポーツの試合で現れる大きな旗を作る会社です。トップは、影山洋さん、昭和30年生まれの69歳です。

蕨出身の影山さんは、小さい頃は空き地で友達とサッカーボールを蹴ったり、お小遣いがたまると後楽園球場へ行って、王さん・長嶋さんの野球を見て育ちました。そして、百貨店で催事のお知らせをする巨大な垂れ幕を作る会社に勤めます。

仕事に脂がのってきた30代のある日、影山さんは小さい頃のサッカー仲間で、当時の読売クラブに在籍していた奥田卓良選手から、こんな話を聞きました。

「今度、日本でもサッカーのプロリーグが始まるんだ。絶対応援してくれよ!」

「だったら、ヨーロッパみたいに、おっきな応援フラッグを作って、応援するよ!」

影山さんがそう答えて迎えた1993年5月15日のJリーグ開幕の日。国立競技場の熱狂の渦のなかに、奥田さんの姿はありませんでした。奥田さんは不慮の交通事故で、Jリーグを見ることなくこの世を去っていたのです。

『奥田との約束を守るためにも、日本のスタジアムを応援フラッグでいっぱいにしたい!』

そう思った影山さんは、会社勤めを辞め、自ら応援フラッグを作る会社を興します。地元・埼玉の浦和レッズの熱いサポーターたちとつながると、話が盛り上がって、今までにない幅50メートルのビッグフラッグを作るプロジェクトが始まりました。

影山さんが手掛けたビッグフラッグの数々

参考になったのはもちろん、影山さんが長年培ってきたデパートの垂れ幕のノウハウ。パソコンもあまり普及していない時代、設計図を元に1枚1枚刷毛で塗る手作業でした。ただ、ビッグフラッグを作っても、出来栄えを確かめられる広いスペースもなければ、対応してもらえる競技場もありませんでした。

ようやく人前で披露できる環境が整ったのは、2001年のJリーグ・レッズ対マリノス戦。埼玉スタジアム2002のこけら落としの試合でした。影山さんたちがドキドキ見守る中、ピッチに大きく真っ赤なフラッグが広げられると、スタンドからは「オーッ!」と地鳴りのような歓声が沸き上がりました。

翌日から、影山さんの会社の電話は、様々なチームからの問い合わせで鳴りやまなくなりました。

「私たちもレッズみたいな、熱い応援をしたいんです!」

数ある問い合わせの中に、情熱のこもったメッセージを届けてくれた人がいました。それは、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの応援団の方々でした。影山さんは、競技の違いを乗り越えて、新しい応援スタイルが広まっていくことに、喜びを感じながら、さらに大きい幅75メートルものビッグフラッグを作り上げました。

このフラッグが、千葉・幕張のスタジアムの応援席に広げられると、今度はプロ野球チームの関係者からの問い合わせが相次ぎました。こうしてサッカーではレッズ、野球はマリーンズから始まったビッグフラッグによる応援は、今や多くのスポーツに広まって、当たり前の存在になりました。

蕨市の盛り上げにも活躍する影山洋さん

そしてこの春、影山さんは、東京ドームで行われたメジャーリーグのカブス対ドジャースの開幕戦でも、大役を任されることになりました。それは、初めての国旗。試合開始前のセレモニーで使われる、幅30メートルの日の丸と星条旗の製作でした。

国のシンボル・国旗に汚れを付けたり、穴を開けたりすることは決して許されません。3月10日に納品した後も、影山さんは毎日毎日東京ドームに通って、抜かりのないように、細心の準備をしました。そして、メジャーリーグ機構の厳しいチェックもクリアして、開幕当日を迎えます。

ベーブ・ルースから大谷翔平まで、日米の野球・90年の歴史の映像が流れて、無事に大きな日の丸と星条旗が現れると、影山さんも胸が熱くなりました。

『あの王さん・長嶋さんが躍動した後楽園球場を継いだ東京ドームで行われる、かつてない野球の試合で、自分の本業で関わることが出来ているんだ!』

そして、このメジャーリーグ開幕戦の興奮も冷めやらぬなか、今度はサッカーの日本代表が、8大会連続のFIFAワールドカップ出場を決めました。実は影山さんには、まだまだ大きな夢があります。

「いつか、サッカー日本代表がワールドカップの決勝戦を迎えた日の朝、富士山の近くで、おっきな富士山をバックにおっきな日の丸を掲げて、選手にエールを送りたいんです!」

亡き親友への思いを胸に生まれた、日本におけるビッグフラッグによるスポーツ応援。その応援文化のパイオニア・影山さんの夢は、きっと叶う日が来ると信じて、さらに大きく膨らみ続けます。

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