なぜ残酷なシーンで明るい曲? miletが明かす、聴いて感動した映画音楽とは?

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)のワンコーナー「SONAR'S ROOM」。毎週木曜日はmiletが登場。4月11日(木)のオンエアでは、miletが「ルーツミュージック」をテーマに、映画と音楽について語りました。


■映画監督キューブリックとの出会い

デビュー前までは、学生として映画を学んでいたmilet。映画を学ぶきっかけを与えてくれたのは、あの名作映画でした。

milet:授業では小津安二郎とか黒澤明とか、現代映画というかちょっと前の映画を観ながら、分析や理論を勉強していました。好きな監督はロベール・ブレッソンやマーティン・スコセッシ、スタンリー・キューブリックなどですね。

キューブリックとの出会いは、映画『2001年宇宙の旅』でした。

milet:この映画に出逢ったのは中学生くらいのときでした。そこまで映画が好きってわけではなくて、もともとクラシックが好きでした。『ツァラトゥストラはかく語りき』という交響曲が、私とキューブリックの『2001年宇宙の旅』をつなげてくれました。それで私は映画音楽に興味を持つようになり、さらに映画理論にのめり込むようになっていきました。


■映画音楽への衝撃

miletが映画を勉強していく中で「この曲の使われ方がスゴい」と思った曲が、Paul McCartney & Wingsの『Band on the Run』です。

milet:この曲が使われた映画が、1984年のローランド・ジョフィ監督の『キリング・フィールド』という映画です。この映画は、カンボジア内戦をテーマにしています。最初の方でカンボジアの若い子が内戦に巻き込まれて殺されるシーンでこの曲が流れるんです。いわゆる映画の理論で言ったら「対位法」といわれる技法で、映像的にはすごく残酷だったりグロテスクなものを映しながら、曲は全然そんなことを感じさせない。ちょっと楽天的だったり、明るい音楽を、対照的な映像と合わせることで、その映像を引き立たせる効果があります。このシーンを観たときに、なんで残酷なシーンでこんな明るい曲を流すんだろうって思いました。そのときに、「映画の中で音楽ってこういう役割にもなったりするんだな」ということに感動して、そこから映画の音にのめり込んでいきました。


■関和亮監督との出会い

milet:他にもミュージックビデオも勉強しました。初めてミュージックビデオの授業をうけているとき、レジュメで関和亮監督について勉強したんです。実は関監督は、私のファーストEPにも収録されいる『inside you』のミュージックビデオの監督をしていただきました。あのときにはまさか、いつか私が関監督と仕事をするだなんて夢にも思っていなかったので、「この人のミュージックビデオは、なんて面白いんだろう!」って純粋に楽しんでいました。サカナクションの『アルクアラウンド』だったり、OK GOのミュージックビデオだったり、一発撮りを勉強させてもらって、そこからミュージックビデオにも注目していきました。そういった映画の音楽だったり、ミュージックビデオだったりっていうのが私の音楽のルーツにつながっています。


■オーケストラと奏でるmiletの夢

この日はmiletの新曲を初オンエアしました。

【radikoで聴く】milet『Wonderland』

milet:5月15日リリースのセカンドEP『Wonderland EP』に収録されているタイトルトラックです。映画『バースデー・ワンダーランド』のイメージ曲、挿入歌として書いた曲で、全ての一つ一つの音に心をこめて、少しでも勇気がでるような、なんだか背中を押してもらえるような、音にしてみました。この曲の聴きどころはオーケストラでの壮大な音。とにかく大迫力で、レコーディングでも大興奮、大感動でした。オーケストラとの曲作りという私の一つの夢も、この曲が叶えてくれました。

『Wonderland』は4月26日にも配信予定です。ぜひチェックしてみてください!


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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時 オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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国際色豊かなFUNK/HIP-HOPバンド・ALI、90年代の「レゲエクラブのカオス感」を表現した曲

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)のワンコーナー「SONAR TRAX」。J-WAVE がプッシュしている楽曲10曲の中から毎日1曲をピックアップして掘り下げ、今聴くべきアーティスト、ネクストブレイクアーティストを紹介。4月11日(木)のオンエアでは、ALIの『Lim』をピックアップ!


■国際色豊かな10人組バンド

あっこゴリラとも交流があるというALI。今回はLEOさんにメンバー構成やバンド名の由来などを訊きました。

LEO :ALIは、全員東京に住む、どこにもなかなか馴染めなかったような国際色豊かなハーフのメンバー7人と、キーボード/金管楽器(2人)の計10人によるFUNK/HIPHOPバンドです。構想から10年くらいかけて今のメンバーを探し出しました。このALIというバンドの名前は、酔っ払ってるときにTVで、モハメド・アリが亡くなったというニュースを見て、「次は俺たちがキングになる!」と思い立ってつけました。
あっこゴリラ:すごく華があるバンドなんですよ。やっぱハーフだからみんな彫りが深くて濃いの! 私のバンドも濃いけど、負けた! って思った。すごく華々しいバンドなんで、ぜひチェックしてほしい。


■ブラックミュージックの歴史に対して「愛と返答」をしたい

あっこゴリラも推すバンド・ALIは、どんなモットーをもって活動しているのでしょうか。

LEO:心から僕が好きな音楽だったり、歴史に埋もれたレコードミュージック、そしてブルースやジャス、そういったものから始まるブラックミュージックの歴史に対して「愛と返答」をしたいという気持ち。それをHIPHOPのサンプリング文化を用いながらバンドで表現したいと思ってやっています。
あっこゴリラ:ブラックミュージックの歴史に対して愛と返答をしたいっていう時点で、もう音楽やカルチャーへの愛にあふれてますよね。


■ブラジル由来の「アーシェ」を歌う

今回SONAR TRAXに選ばれた『Vim』のテーマやコンセプトを訊きました。

【オンエアはこちら】ALI『Vim』をradikoで聴く

LEO:パーカッションのAlexが、ポルトガル語で作詞しました。ブラジルでは、輪になって踊るときに浮かんでくる力やエネルギーを、「アーシェ」と呼ぶらしいんです。そういった目に見えないもの、人と人を結びつけるものについて歌っています。音作りでいうと、ホーンアレンジをSaxのYUがうまく作ってきて、サビのコーラス感とかそれに対するサウンド感は、なぜかこう浮ついた90年代のバブル感を表現したくて。行ったことはないけど、90年代にあったというレゲエクラブのカオス感を表現したかった。
あっこゴリラ:すっごいステキなコメント。もうこのコメントだけでみんな曲聴きたいってなっちゃうね。


■美しい思い出をたくさん作っていきたい

ALIの今後の目標は?

LEO:この先は「音楽万歳!」という僕のスローガンのように、そういった気持ちを通してたくさんの国やたくさんの人に、大切なメンバーたちと一緒に忘れられない美しい思い出をたくさん作っていきたいと思っています。 あっこゴリラ:ほんとコメントがリリシストだよね。コメントのチョイスがすごくいい。ピースなバイブスっていうのがとにかく伝わってくる、そんなバンドだと思う。


ALIの今後の活動は、4/19に3rdシングル『STAYING IN THE GROOVE』、5月に4thシングルをリリース予定。シングル4曲をまとめた1stEPもリリースされます。そのリリースパーティーが5/17渋谷Gladで「Jinmenusagi」と「SALU」のラッパー2人を招いて開催。LEOさんも「昔からの友達なのでほんと楽しみにしています。」とコメントしました。

今後のリリースやリリースパーティーの情報など、ALIのHPや、LEOさんのTwitterなどをぜひチェックしてみてください。

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番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
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