【オセロ必勝法】勝つために「絶対に置いてはいけない場所」とは?

J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・増井なぎさ)のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。7月29日(月)のオンエアでは、オセロ世界ランキング12位で、『現代オセロの最新理論』の著者である佐谷 哲さんが出演。オセロの攻略法を伝授しました。


■オセロの理論は変化が激しい

昨年行われた世界オセロ選手権で、当時小学5年生の福地啓介さんが史上最年少で世界チャンピオンに輝きました。佐谷さんは福地さんについて「感覚で打っていると思っていましたが、我々が常識と思っていた枠から外れた新しい手を次々に繰り出していた」と感心。それほどオセロの理論の変化は激しいそうです。

佐谷:オセロの攻略法は今までもあったものの、公開されていたのは部分的な局面に対する手筋をある程度詰め込んでいるものが多く、筋の通った理論体系にはなっていませんでした。この10年、20年の間にも、手筋はどんどん向上しているけど、理論の全体像が見えていなかったという課題がありました。


■“奇数空き”から打とう

オセロの攻略法で既におなじみのものといえば「角をとる」方法がありますが、佐谷さんによると「偶数理論」も有名だそうです。

佐谷:終盤になると、空いているところが2ヶ所出てきます。このとき、相手に先に打たせてから自分が打つと、自分の石が若干多くなるという理論があります。これを応用して、例えば2マス(偶数空き)残っているところと、3マス(奇数空き)が残っているところがある場合は、奇数空きから打ちましょう。そうすると残りが2ヶ所とも偶数になるので、残りの偶数空きに対して、「相手が打って自分が打つ」という状況をつくりだすことができるんです。それが続くと、全ての空きマスで自分が最後に打てることになります。

ただし、この理論は後手番でしか使えません。ちなみに、オセロは後手のほうが有利に思えますが、実際は互角で、正しく打つと32対32の引き分けになるそうです。佐谷さんの著書『現代オセロの最新理論』では、先手番の終盤をどのようにして戦うか、という点に半分近く割いて紹介しています。
 

『現代オセロの最新理論』

 

 


■「隅のひとつ斜め内側」に打ってはいけない

後半は、初心者でも勝てる方法を伝授しました。

佐谷:初級同士の場合は、先に隅(角)をとったほうがほぼ勝ちます。まずは自分が隅をとって、相手に隅をとらせないテクニックを知っておくこと。そのためには自分が隅の隣に置かなければいいんです。
増井:なるほど。
佐谷:さらにやってはいけないのは、盤面の隅のひとつ斜め内側に置くこと。4ヶ所あって、そこを我々は「X(エックス)と呼んでいます。Xに打つことは「その隅は明け渡しますよ」と宣言しているのと同じです。なので初心者は、「Xに打たない」ことを心がけるだけで、ずいぶんと勝率が違ってくると思います。
増井:選択肢がなくなってしまった場合は?
佐谷:その時点で我々は「詰み」といいます。負けの確定に近いです(笑)。

オセロは打てる場所の数で差がつくと佐谷さん。将棋や囲碁と違い、オセロは打てる場所に限りがあります。

佐谷:それに打てる場所はだんだん減っていきます。打てる場所が有限であるからには、自分か相手かのどちらかがいつかXしか打てない状況が必ずやってきます。つまりオセロは、Xに打たされるまでにあと何手残っているかを競うレースなんです。それをいかに遅く走るかを競うレースなんです。
サッシャ:そうなんですね!
佐谷:X打ちまでを遅くするために重要なことは、「少なくとる」ことです。

例えば、Aに置くと1つひっくり返すことができて、Bに置くと3つひっくり返せるとしたら、Aに置くほうがいいそうです。

佐谷:相手の石が3つひっくり返せるとすると、1枚ずつひっくり返すと3手打てます。3つ一度に打てるからといって一度にとってしまうと、一度しか打てません。すると、さきほどのX打ちまでのレースを2手分、自分で早く走ってしまったことになります。つまり「寿命が縮んだ」という表現もできます。
増井:先にたくさんとったから勝てるわけではないんですね!
佐谷:それは勝利に近づいているというよりは、X打ちに近づいてるんです。自分が少なくとることを守っていると、相手のほうが一歩早くXに打たなきゃいけない状況になって、自分が勝ちやすくなります。
増井:お互いにこの理論が分かっている人同士だったら、どう決着がつきますか?
佐谷:強い人は、相手がどこに打っても、たくさんひっくり返さざるをえないような形を作ってくるんです。これを知ったとき、「オセロって深いな」って思いました。

興味をもった方は、ぜひ、佐谷さんの著書も手にとってみてください。

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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時−13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone

 

 

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日本の最低賃金 世界に見劣りも「悲観するべき数字じゃない!」

3月19日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、日本の最低賃金の低さについて意見を交わした。

これから最低賃金を上げていく方向であれば、それほど低い水準じゃない!

経済協力開発機構(OECD)のデータから内閣府が各国の最低賃金を比べたところ、日本の低さが顕著となった。

2022年の正社員ら一般労働者の賃金中央値に対する最低賃金の比率は日本が45.6%と主要国を下回った。

内閣府の分析によると一般労働者の賃金中央値に対する2022年の最低賃金の比率は、フランスと韓国が60.9%、英国は58.0%、ドイツは52.6%だった。

このデータは国際的に最低賃金の妥当性を確かめるために使われる。

欧州連合(EU)は22年10月に「最低賃金指令」を採択し、加盟国が最低賃金を引き上げる際の目安として同水準で60%を目指すと決めた。一方、日本の最低賃金は厚生労働省の審議会などの議論を経て決まる。

「日本の最低賃金が世界に見劣りしていることについて、田中さんこの数字をご覧になってどう受け止めますか?」(寺島アナ)

「最低賃金を上げていこうっていう機運は政財界ともにあって組合なんかもあると思うので、それを含めて言えばそんなに悲観するべき数字じゃないと思います。2012年は38.3%で、2022年が45.6%です。2024年も大きく上げていくのであれば、10年かからずにドイツくらいに追いつくんじゃないでしょうか? これから上げていこうっていう方向であれば、それほど低い水準じゃないと思います。なぜこれだけ低いかというと、デフレを引きずっている負の遺産が現状まだ影響していると思います。」(田中氏)

政府は2030年代半ばに最低賃金額が全国加重平均で1500円の実現を目指している。連合が発表した24年の春季労使交渉の1次集計で賃上げ率は平均5.28%だった。

「賃上げ機運を維持するためには、最低賃金の底上げも重要になるんですね」(寺島アナ)

「最低賃金を上げることによって、中小企業の経営者は若い人を追加で雇う動機付けが低下すると言われてきたんですが、それを回避するためには経済全体が安定的に成長していることが重要です。今くらいの成長だと足りないと思うんです。もう少し力強い成長が必要で、そのためにはインフレ目標2%を安定的に達成する経済環境を作らなきゃいけないんですけど、今は黄色信号くらいになっていますね。先ほど『おはよう寺ちゃん』の影のコメンテーターであるリスナーさんのコメントを見たら、テレビのワイドショーだと“日銀すばらしい!!”ってなっているらしいですよ?」(田中氏)

「もともと原因があって対策をしている、ってことですからね」(寺島アナ)

「それが普通であって、不況で金融緩和やらなかったらそっちの方が異常ですから。ワイドショーのコメンテーターの人たちはそれが正常だと思っているんですかね?」(田中氏)

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