miletが選ぶラブソング特集! 「自分の知らない世界を覗くことができる」

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』のワンコーナー「SONAR'S ROOM」。毎週木曜日はmiletが影響を受けたカルチャーや、音楽について語る。8月22日(木)のテーマは「『us』リリース記念! ラブソング特集」をお届けした。


■miletがラブソングをテーマに選曲

miletの3rd EP『us』が8月21日(水)にリリースされた。ドラマ『偽装不倫』の主題歌で表題曲の『us』は、milet初のラブソング。ということで、この日はmiletがラブソングをテーマに選曲した。

Keane『Somewhere Only We Know』

milet:2004年のデビューアルバム『Hopes And Fears』に収録されてます。懐かしいですね。この曲をひたすらエンドレスで聴いていた時期もあります。

実はmiletがこの曲を知ったのは、イギリスのシンガーソングライター、リリー・アレンがカバーしていたからだそう。

milet:リリー・アレンの曲はスローなテンポで切なさが全面に出ているカバーになっていて、歌い手が女性ということもあり女性視点の歌に聴こえます。今までの思い出をなぞって思い出して切なくなる、みたいな感じ。Keaneの原曲は歌い方もすごく力強くて、「過去は過去だけど本当は君と二人で前に進みたいんだよ」というようなメッセージも感じます。なぜか切なさを全面に出してる歌い方よりも、Keaneの力強い歌い方の方が泣けるのが不思議。センチな気分になりたいときはリリー・アレンのカバーがおすすめかな。今の気分はKeaneだな。

Corinne Baily Rae『Like a Star』

miletにとってこの曲はちょっと特別な思い出があるそう。

milet:気になっていた人が好きだった曲で、「その人がこの曲がいいんだよ」って教えてくれたんですよ。だから、この曲聴くと思い出します。歌詞にも「あなたは私の心に流れる歌のよう。手にこびりついた油みたい」って。ね、わかる。好きだったことって、事実として今みたいに好きじゃなくなったあとでも変わらないじゃないですか。今聴くと、そういう意味で落ちない油みたいな。こびりついて消えないものみたいな感じがすごいする。好きな人がこの曲好きっていうと色々考えちゃうじゃないですか。この曲に限らず、「このラブソングが好きなんだよね」とかって聞くと、「相手は誰?」って。「どういう思いで聴いてるの?」とか、そんなことを思って悶々とした夜を過ごしてたことを思い出しました。その恋は波が引くようにスーッと気持ちが消えて終わったんですけどね。いい思い出です。

Sam Smith『Leave Your Lover』

milet:私の中で、イギリスではSam SmithとAdeleがラブソングのツートップみたいなところがあります。この曲は特別私は切なく感じる。「僕のために彼から離れて」って言うんだけど、まぁこんな経験はないですけど、切なすぎるしちょっと入り込んでしまう歌ですね。更にSam Smithはゲイであることを公表していて、それを知った後にまたこの曲を聴くと聴こえ方が変わりますよね。「leave him for me」ってお願いしているんだけど、胸を締め付けられるような歌い方と、少し諦めている気持ちも感じられるような歌い方が目の奥にきます。セクシャルマイノリティの人の代表みたいな形で先頭に立ってこうして歌ってくれると、本当にどんな形の愛も美しいって実感させてくれます。

続けてmiletは音楽についてこう話す。

milet:ラブソングっていうか音楽全体を通して言えますけど、自分の知らない世界を覗くことができるじゃないですか。その知らない世界を知ることができるっていうのは、音楽の役割ってやっぱりすごく大きいんですよね。しかもとっても感情的に訴えてくるから、人間が人間の温度で伝えてくるものっていうのは重みがある。そしていろんな気持ちを振り絞って歌う歌い手は本当に素晴らしいんです。

Carly Rae Jepsen『I Really Like You』

milet:いきなり爽やかな、湿度30%くらい落ちたんじゃないですか。かわいい! この曲好き。Carly Rae Jepsenは、こういうキュートなラブソングを歌わせたら世界一だと思います。甘いよね。すでに甘いガトーショコラにもっと甘々なチェリーのシロップ漬け乗っけて、デロンデロンの生クリームをドバってかけて、キャラメルシロップかけてチョコレートシェイクに流し込んだくらい甘い(笑)。

miletが最後にこのアップテンポな曲を選曲した理由は、先日リリースした3rd EP『us』にあるという。

milet:『us』を作るにあたって、この曲を何度も何度も聴いたんですよ。ドラマ『偽装不倫』の主題歌にして頂いて、ポップで明るいラブソングを作ろうっていうイメージで曲を作っていたんですけど、そんなポップな恋愛したことないし「どうしよう!」って思って。で、こういう曲のレファレンスを探していたら、「このカーリーの曲ぴったりじゃん!」って思ってね。歌詞もメロもすごくわかりやすいし。この曲は英語だけど私たち日本人の耳にも馴染みやすくて、もう「好き好き、めっちゃ好き!」って言ってるじゃないですか。なんでだろうね、英語で歌っても恥ずかしいと思わないのにいざ日本語で「好きだと言ってしまえば」とか1文字でも好きって言葉が入ると、今は慣れたけど歌い始めたときはソワソワしてた。今はもう歌うと楽しくて仕方ない。歌じゃないと言えないからね(笑)。

miletが紹介した4曲を、ぜひチェックしてみては? 

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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ロシアの攻勢は続く? ウクライナ侵攻の現状

4月18日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは、ロシアによるウクライナ侵攻について、元・時事通信社のワシントン、モスクワ支局長で拓殖大学の海外事情研究所教授、名越健郎さんに話を伺った。

長野智子「ここにきて報道では、またロシアが攻勢を強めている、と聞いています。ロシアによるウクライナ侵攻から3年と2ヶ月。現状、その戦いはどのような状況にあるのでしょうか?」

名越健郎「基本的には膠着状態なんですけど、ウクライナの反転攻勢が失敗したわけです。1000キロに及ぶ前線でロシアが主導権を握って攻勢に出つつある。それでロシア軍はいま連日、ミサイルやドローンを使ってウクライナの民間施設を攻撃して、死傷者が出ているわけです。ウクライナは非常に厳しい状況に置かれつつある、というのが現状です」

長野「ロシアはさらに(ウクライナの)ハルキウにとか、前進しているんですか?」

名越「東部や北東部では、ハルキウ市も含めて前進しつつあります。ウクライナ側が防戦に追われていると。ゼレンスキー大統領が『今年は積極防衛の年にする』と言って、塹壕をつくっているんですね。ロシアが攻勢に出てウクライナがそれを食い止める、そういう構図が続くと思います」

長野「3月、ロシアの大統領選挙でまたプーチン大統領になって。ロシアで最長在位です。これだけ長引いて、ロシアの人たちはどう考えているんでしょうか?」

名越「基本的に大都市部ではあまり危機感がない。戦場はウクライナですからね。ロシアは戦場になっていない、というところがあるんです。一方で長期化すると厭戦気分も出てくるんですね。志願兵の給料が比較的いいのと、イスラム教徒と、シベリア南部の仏教徒ですね、低所得者層が戦争に参加していて、一般ロシア人はそういう危機感はない」

長野「この間NHKで、プーチ・ダモイというものを見まして。戦場に動員された男性の奥さんやお母さんたちが、ネットワークをつくって公然とプーチン大統領の戦争を批判しているんですよ。こういう動きってあまり大きなものではない?」

名越「じわじわ広がっていると思います。動員兵が30万人いるんですけど、1年経っても戦場から戻れないんですね。ダモイ=家路、という意味ですけど、夫人が決起して早期帰還運動をしているんです。ロシアでは囚人も動員されているんですけど、囚人は半年で無罪放免になって帰還している。彼らがいま再び犯罪を起こしている、これがまた社会問題になっているわけです」

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