戦後の沖縄で、メディア人は何を体験したか? ギャラクシーラジオ大賞の特番が8月9日に再放送

終戦後に沖縄で放送に携わった川平朝清さんが、息子であるジョン・カビラにラジオ放送の役目を語る――J-WAVE(81.3FM)が2019年6月23日「沖縄慰霊の日」にオンエアした特別番組『J-WAVE SELECTION GENERATION TO GENERATION ~STORIES OF OKINAWA~』が、第57回ギャラクシー賞ラジオ部門で大賞を受賞した。それを記念し、J-WAVEは2020年8月9日(日)22:00~22:55に同番組を再放送する。

ギャラクシー賞とは、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するもの。

番組では朝清さんが、終戦後の沖縄の様子、戦後の沖縄で最初のラジオ局であり米国軍政府の運営であった「AKAR 琉球の声」アナウンサー時代、琉球放送(RBC)を経て沖縄放送協会の設立、現在の沖縄への思いなど、数々のエピソードを語った。朝清さんが沖縄を報道する側から見てきたがその時代に体験したこと、 感じたことを伝える貴重なインタビューとなっている。

今回の受賞にあたって、ジョン・カビラは以下のコメントを寄せた。

ジョン・カビラ コメント

ギャラクシー賞受賞、心より嬉しく光栄に思います。父へのインタビュー番組ということで、幼少の頃から聞いていた話もあれば、今回初めて聞く話もあり、私自身にとっても大変貴重な機会でした。沖縄にルーツを持ちながら台湾で生まれた父。戦前の台湾、焦土の沖縄での思い、そして沖縄の戦後復興にメディア人として関わって来た彼が、なぜラジオ放送が必要と考えたのか。個人史を超える沖縄史の一部を共有させていただけたことを嬉しく思います。激動の昭和、停滞の平成、希望を託したい令和、その時代を生き抜いている川平朝清の言葉に耳を傾けていただければ幸いです。

再放送は8月9日(日)

ギャラクシー賞の贈賞式は8月3日(月)に行われた。音楽とトークというシンプルな構成で、朝清さんの貴重な話を記録したことや、現在の沖縄をめぐる問題を考えるきっかけになる内容だったことが評価された。同番組のプロデューサーである高知尾 綾子は、「このような賞をいただけたのは、川平朝清さんとジョン・カビラさんにご出演いただけたからだと思っております」と感謝を表し、「カビラさんが朝清さんにインタビューをする、シンプルな番組です。朝清さんのメッセージは心に刺さるものがありますので、ぜひ再放送をお聴きください」とコメントした。
 

 


親子が対話で伝える、放送の意義や沖縄の問題に耳を傾けてほしい。放送は2020年8月9日(日)22:00~22:55。また、オンエアの1週間後まで、radikoのタイムフリー機能でも聴くことができる。

 

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「2月(自粛前)と比べると、8割くらいは戻って来たかなと思いますけれど、残りの2割というのは凄く大きなものです。いま考えると、2月の段階で結構仕上がっていたんだなと思います。この期間に、いままで気づかなかったことに気づいたり、動きづらかった部分が動きやすくなったりとか……進化した部分もあるので、さらに成長した姿ではあると思います」と、新しい発見があったことも含めて、前向きな気持ちで練習に臨んでいるようでした。

自粛期間中はオンライントレーニングなど、自宅でできる練習を積み重ねて来た選手たちですが、「連携プレーをずっとやっていなかったこともあって、バタついた部分もあった」と、ゴールキーパーの佐藤大介選手は練習を振り返り、チームプレーの精度をまたこれから上げて行くという課題を挙げました。

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