いきものがかり・吉岡聖恵の歌声は、潔く、美しい。緑黄色社会の長屋晴子がルーツを語る

緑黄色社会の長屋晴子(Vo, Gt)が、自身の音楽のルーツや、楽曲『うそつき』に込めた想いを明かした。

長屋が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは5月17日(水)、18日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

「爽やか」だけじゃない、緑黄色社会の“らしさ”とは

愛知県出身の男女4人組バンド・緑黄色社会。長屋のパワフルで透明感がある歌声と、メンバー全員が作曲に携わることで生まれるバリエーション豊かなポップサウンドで人気を博している。2022年には東京・日本武道館公演を実施し、『NHK紅白歌合戦』にも出演を果たした。

そんな勢いのあるバンド・緑黄色社会が5月17日にアルバム『pink blue』をリリースした。今回はアルバム収録曲『うそつき』で表現した自分たちらしさについて長屋に語ってもらった。

長屋:新曲『うそつき』はテンポでいうと、ミディアムバラードになるのでしょうか。そういう曲調は、緑黄色社会としても久しぶりな気がしています。

人と人って例えば、恋愛だったり、友情だったり、いろんな関わり方があると思うんですけど、心を通い合わせたい瞬間って何度もあると思うんです。でもそれがなかなかうまく噛み合わないようなことって、多くの人が経験してると思うんですけど、そういった中での後悔について、この曲は歌っています。ちゃんと心を通わせたいという気持ちだけでは、どうにもすることができないもどかしさみたいなものですね。

緑黄色社会を、『Mela!』という曲で知ってくださった方がけっこう多いと思うんです。そんな中で「緑黄色社会らしさって何?」と聞かれたときに、『Mela!』のような明るい爽やかさだったり、元気が出るみたいなものをイメージされる方がきっと多いんじゃないかなと思うんですけど。緑黄色社会としてはバンドメンバーが全員曲を作ったり、みんなで一緒に曲を作ったりなど、いろんな制作方法をしているというのもあって、私たちらしさってひとつにまとめられないんです。もちろん『Mela!』のように、誰かの背中を押すようならしさもあるんですけど、いろんならしさがある中でのひとつが、今回の『うそつき』だと思います。

『うそつき』は私が作詞・作曲をしたんですけど、ひとりの心情をより深く語っているような曲です。そういった曲だからこそ、より歌詞が届くようにとか、気持ちが入るようなアレンジを心がけています。また、違う緑黄色社会らしさを、この曲で感じ取ってもらえたらうれしいです。

中でも今回は歌詞がより届くように、メロディの動きが少ないサビというのを意識しました。基本的には2音の中をゆらゆら揺れて漂っているような、振れ幅は少ないんだけど、だからこそ歌詞に耳がいくような、そんな曲になるように心がけました。そういった部分に注目しつつ、聴いてもらえたらうれしいです。

緑黄色社会『うそつき』Official Video / Ryokuoushoku Shakai – Usotsuki

吉岡聖恵の「嘘偽りない歌声」と出会った瞬間

『NHK紅白歌合戦』にも出演し、国民的バンドへの道のりを順調に歩んでいる緑黄色社会。そんなバンドのフロントマン・長屋のルーツとなる1曲は?

長屋:ルーツとなる1曲には、いきものがかりさんの『うるわしきひと』を選びました。ちなみに緑黄色社会はメンバー4人いるんですけど、ルーツがみんなバラバラなんですね。なので、今回はバンドとしてではなく、個人的な話としてルーツを選んでいます。

この曲と出会ったのは、小学5〜6年生だったと思います。もともと歌が好きで、ぼんやりと歌手になりたいという気持ちを抱いていたんですけど、そんな中で、アニメの主題歌を担当していた、いきものがかりさんの存在を知りました。それからいろんな曲を掘っていく中で、この『うるわしきひと』に出会いました。歌とギターだけというシンプルな構成から始まって、そこから真っ直ぐで嘘偽りない、(吉岡)聖恵さんのボーカルがパッと飛び込んできて、その潔さというか、美しさに心を打たれました。

曲調や歌詞ももちろん好きなんですけど、特に聖恵さんの歌が大好きです。体全体で歌っているというか、言葉を前に届けようという気持ちで、音楽をしているのが、特にこの『うるわしきひと』って曲で表れているような気がして。この曲を聴いた瞬間にこういうボーカリストになりたいと思いました。曲というより、たたずまいに魅かれたということですかね。「この人楽しそう、見ていて元気が出るって思ってもらえるようなボーカルになりたい」と考えるようになったきっかけが、このいきものがかりさんの『うるわしきひと』です。

今の緑黄色社会の音楽でもそういう部分が出ていると思います。私の歌を聴いて「パワフルだね」と褒めてくださる方がいるんです。それはすごくうれしいんですけど、そういうルーツがいきものがかりさん……もっと言うと、聖恵さんだなって思います。

幅広い層から愛される国民的音楽グループ・いきものがかり。緑黄色社会の長屋も吉岡のパワフルな存在と歌声に魅了されたひとりのようだ。

いきものがかり 『うるわしきひと』Music Video

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アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

【緑黄色社会 長屋晴子 出演回のトークを聞く】

・Apple Podcastで聞く
前編後編

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前編後編

・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)
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「ワクチン接種拒否者」として隔離され退職へ……大竹まこと「接種は義務ではない。共存しましょうってルール」

6月1日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)では、滋賀県の甲賀広域行政組合消防本部で、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けなかった職員が、他の全職員との接触を制限されていた件について取り上げた。

当該の職員は、2021年に健康上の理由から新型コロナウィルスのワクチン接種を受けなかった。
すると「ワクチン接種拒否者」として、他の職員との接触を制限されたり、離れた廊下脇で業務をさせられたりといった扱いを受けるようになったという。

大竹まこと「ワクチン接種は、国民の義務ですか?」
砂山アナ「義務ではないですね」
大竹「ね。そりゃ体に疾患があったり、アレルギー反応があったり色々な人がいるから、義務ではない。理由があって打たない人もいます、共存しましょうっていうルールなんですが……」

この職員はその後退職を余儀なくされ、「ワクチン接種をしない職員に対する見せしめで、差別ではないか」と毎日新聞の取材で語っている。

大竹「元気な人は、人にうつしたりうつされたりしないように(ワクチンを)打った方がいいですよ〜ってことで。でもそれは義務じゃありませんから。自分の体に合ったものを選ぶ。共存する。それがどんな職場でも当たり前に認められるべき世の中だと思いますけど」

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