“糖尿病”“肥満”予防・改善のために…東京農業大・服部一夫教授が「抗メタボリックシンドローム作用」に最も期待を寄せる“食材”とは?
川瀬良子がパーソナリティをつとめ、日本の農業を応援するTOKYO FMのラジオ番組「あぐりずむ」。毎週火曜は、農業はもちろん、時代の先を捉えるさまざまな研究をおこなっている東京農業大学の農学研究を紹介します。今回の放送では、食品科学研究室の服部一夫(はっとり・かずお)教授に、「抗メタボリックシンドローム作用を有する食品成分の探索研究」をテーマにお話を伺いました。
(左から)服部一夫教授、川瀬良子
◆脂肪細胞の面白い特徴
“メタボリックシンドロームにならない作用を持つ食品を探す”という研究に尽力している服部教授。「メタボリックシンドロームは、肥満や高血糖、脂質のレベルが高いなどの複合的なことを指す言葉ですが、我々は主に“糖尿病”“肥満”に対しての予防・改善』に対して研究をおこなっています」と解説します。
また「皆さんのお腹の周りについている脂肪細胞には面白い特徴があります」とも言います。服部教授によると、大きい脂肪細胞は脂肪を溜め込む作用があるのに対し、小さい脂肪細胞は、血糖値を改善してくれるようなホルモンを出してくれるそうで、「つまり“小さい脂肪細胞にする”ことはいいことなんですけど、それを大きくしてしまうと台無しになってしまう(苦笑)。ですので(大きい脂肪細胞にしないために)適度な運動と食事が大切」と解説します。
◆“抗メタボリックシンドローム”に期待できる食品
今までおこなってきた研究結果から導き出したものとして、服部教授が“メタボリックシンドロームにならない作用を持つ食品”として挙げたのは「食用菊」です。
食用菊をお湯に浸けこんで染み出してきた液をパウダーにして溶かし、それを細胞に入れたところ、小さい脂肪細胞がたくさんできたそう。この結果を受けて、エサを食べると肥満になり血糖値が上昇する糖尿病モデルマウスで実験をおこなったところ、食用菊によって“血糖値の上昇を抑えられた”という結果が得られたと言います。また、このほかにも同様の効果を得られた食品はありましたが、服部教授は「一番効果が強かったのが食用菊でした」と声を大にします。
とはいえ、まだ細胞やマウスを使った動物実験に留まっているため、人間にも同様の効果を得られるかどうかは分からないとしつつも「(将来的には)そういうところを夢見ております」と力を込めていました。
最後に、服部教授の研究内容を聞いた川瀬は、「すごい研究でしたね! 今後の成果がすごく楽しみだなと思いました」と期待を寄せていました。
<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週月曜~木曜 15:50~16:00
パーソナリティ:川瀬良子
拉致被害者恵子さんの父、有本明弘氏の訃報に大竹まこと「日本政府はアメリカに頼まないと解決できないのか」
2月18日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、「訃報 有本明弘さん(96歳) 拉致被害者である恵子さんの父」という毎日新聞の記事を取り上げた。
番組で紹介した毎日新聞の記事によると、北朝鮮による拉致被害者である有本恵子さん(行方不明時23歳)の父で、拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表の有本明弘(ありもと・あきひろ)さんが15日、老衰のため亡くなった。96歳だった。
そして、政府が認定する未帰国の拉致被害者の親世代で存命なのは、横田早紀江さん(89)だけとなった。
恵子さんは1982年4月、英ロンドンへ語学留学のため渡航し、翌83年7月ごろに欧州で消息を絶った。その後、88年9月に拉致被害者の石岡亨さん(行方不明時22歳)の家族に届いた手紙で、明弘さんは恵子さんが北朝鮮にいることを確信し、外務省や国会議員事務所、報道機関を訪ねるなど救出に奔走した。以上が番組で紹介した毎日新聞の記事である。
この記事を受けてフリーライタの武田砂鉄氏は、昨日行われた横田早紀江さんの会見の模様をニュースで見たが、横田さんから非常に強い落胆と、憤りのようなものを感じたと話した。
番組パートナーの小島慶子は、拉致問題は政治家のその時その時の世の中に「自分の功績」を訴えかけるための材料として取組んでいるのではないかと思うときがある。仮にそうであったとしても、拉致された人が戻ってくるのであれば、それは良いことである。ただし、この拉致問題の進展のなさを見ていると、拉致問題を政治家が自身の功績とみなしたり、また拉致問題を優先的課題にしたり後回しにしたりすることで、拉致被害者の家族はずっと振り回されてきたのだなという思いがあると述べた。
お笑い芸人の大竹まことは、横田早紀江さんがトランプ大統領に会って嘆願したという話もあったようだが、日本政府は自国のことをアメリカに頼まないと解決できないのか、アメリカに頼まなければ世界が動かないのかと、暗澹たる気持ちになると発言した。