玉川徹 “オールドメディアの敗北”に違和感「敗北したと言うことが流行りになっているだけ」

テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」レギュラーコメンテーターの玉川徹とフリーアナウンサーの原千晶がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「ラジオのタマカワ」。「テレビではまだ出せていない玉川徹の新たな一面を発信!!」をコンセプトに、ビジネス、キャリア、マネー、カルチャー、エンタメ、音楽など、さまざまなジャンルをテレビとは違った角度から玉川が深掘りしていきます。

今回の放送では、俳優・タレントの松尾貴史さんが登場。ここでは、昨年の11月に発売した書籍「違和感にもほどがある!」や“オールドメディアの敗北”について語りました。


(左から)パーソナリティの原千晶、松尾貴史さん、玉川徹



◆ビジネスを感じるやりとりには応じない

玉川:僕が見た感じだと、松尾さんってけっこう戦いますよね。

松尾:勝てる相手としか戦わないです(笑)。これは理屈が通っているなって人には「そういう視点もありますね」といったことを書きます。

玉川:松尾さんに相談したいことがあるんですよ。僕が喋ったことに対して、一般の人がいろんな意見を寄せるのはいいことだし健全だと思っているんです。ただ、特に名前の通った人が僕にけっこう絡んでくることがあるんですよね。

松尾:名前の通った人は、もしかすると「人の仕事の邪魔をするなよ。営業妨害だぞ」というのを、言葉を変えて攻撃してきているのかもしれません。

玉川:「こんなに名前の通っている人が僕の発言に対して言ってくるの?」みたいなことがいろいろあるんですよ。だけど、先ほどおっしゃったように僕から見ているとビジネスだなって思っちゃうのね。

つまり、そういうことを言うことで注目を集めたり、それで何かしらの本が売れるといった面が透けて見えたりするんですよ。

松尾:炎上商法的なものですね。

玉川:だから僕は一切相手にしないんですよ。

松尾:なるほど。それも大人ですね。僕は昔から努力とか我慢が大嫌いな人間なので、言い返したいときは言い返します(笑)。

玉川:言い返しちゃうんですね!

松尾:でも、しつこかったら簡単にブロックします。公人ではないと思っているので。自分の家の窓の外に見たくもない汚い光景があったら、窓を閉めてカーテンをかけますよね。それと同じで見たくないものは見ません。

◆玉川がオールドメディアと言いたくない理由

玉川:松尾さんはいろんな発信をされていまして、新刊の「違和感にもほどがある!」(毎日新聞出版)もさまざまなテーマを書かれていますよね。

松尾:そうですね。連載が毎日新聞で始まったときが2012年なんですけど、テレビから聞こえてくる変な言葉遣いとか、誰かの表情に違和感を覚えて書いていたことが多かったんです。

だけど、第二次安倍政権が始まってからは政治家に対する違和感が強くなって、政治に対する話題が多くなりましたね。そういうつもりの連載じゃなかったのに。そもそもは我慢できないから書くって感じだったんですよ。

玉川:一緒です。僕だって政治の話をいっぱいしたいわけじゃないのよ。だからラジオでは楽しいことを話そうって思っているんだけど、番組がそういうテーマを取り上げたがるのよ。

でも、それってしょうがないんだよね。みんなが興味のあることを取り上げる宿命があるから。

松尾:そうですね。

玉川:自分はコメントをするのが仕事ですから、「それに関してはコメントできません」では済まないんですよ。

松尾:ただ、必要だから取り上げなければいけないっていう使命も、放送局や大きなメディアにはあると僕は思うんですよ。

玉川:たしかにね。

松尾:たとえば選挙のことなんかは、みんなが選挙に関心を持たないようにしているんじゃないかって感じるような番組作りをしているところがけっこう多いですよね。でも、選挙の投開票の当日になって、20時が過ぎた途端に集計で大騒ぎするでしょ。

本来であれば、前日でも当日でも「みなさん、投票に行きましょう」「今の問題点はこれです」「国民の意思表示の貴重な場ですから投票場に行ってください」と言うぐらいのことはやらないといけないんですよ。

玉川:選挙のあと、みんなが「オールドメディアの敗北だ」とか言ってカッコつけたじゃないですか。

松尾:でもね、敗北は敗北ですよ、本当に。

玉川:敗北なんだけど、敗北しましたってことを言うのがカッコいいと思っているのかなって僕には映ったんですよね。敗北とか言っていないで、次からはこうしますと言えたらいいですよね。敗北したと言うことが流行りになっているだけでしょう?

松尾:そうですね。責任を取ったみたいな顔をしていますもんね(笑)。責任を取るということは、ちゃんと問題点を報道し続けることですから。

玉川:だから僕は、あまりオールドメディアっていう言い方をしたくないんですよね。

<番組概要>
番組名:ラジオのタマカワ
放送エリア:TOKYO FM
放送日時:毎週木曜 11:30~13:00
パーソナリティ:玉川徹、原千晶
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/tamakawa/
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拉致被害者恵子さんの父、有本明弘氏の訃報に大竹まこと「日本政府はアメリカに頼まないと解決できないのか」

2月18日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、「訃報 有本明弘さん(96歳) 拉致被害者である恵子さんの父」という毎日新聞の記事を取り上げた。

番組で紹介した毎日新聞の記事によると、北朝鮮による拉致被害者である有本恵子さん(行方不明時23歳)の父で、拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表の有本明弘(ありもと・あきひろ)さんが15日、老衰のため亡くなった。96歳だった。

そして、政府が認定する未帰国の拉致被害者の親世代で存命なのは、横田早紀江さん(89)だけとなった。

恵子さんは1982年4月、英ロンドンへ語学留学のため渡航し、翌83年7月ごろに欧州で消息を絶った。その後、88年9月に拉致被害者の石岡亨さん(行方不明時22歳)の家族に届いた手紙で、明弘さんは恵子さんが北朝鮮にいることを確信し、外務省や国会議員事務所、報道機関を訪ねるなど救出に奔走した。以上が番組で紹介した毎日新聞の記事である。

この記事を受けてフリーライタの武田砂鉄氏は、昨日行われた横田早紀江さんの会見の模様をニュースで見たが、横田さんから非常に強い落胆と、憤りのようなものを感じたと話した。

番組パートナーの小島慶子は、拉致問題は政治家のその時その時の世の中に「自分の功績」を訴えかけるための材料として取組んでいるのではないかと思うときがある。仮にそうであったとしても、拉致された人が戻ってくるのであれば、それは良いことである。ただし、この拉致問題の進展のなさを見ていると、拉致問題を政治家が自身の功績とみなしたり、また拉致問題を優先的課題にしたり後回しにしたりすることで、拉致被害者の家族はずっと振り回されてきたのだなという思いがあると述べた。

お笑い芸人の大竹まことは、横田早紀江さんがトランプ大統領に会って嘆願したという話もあったようだが、日本政府は自国のことをアメリカに頼まないと解決できないのか、アメリカに頼まなければ世界が動かないのかと、暗澹たる気持ちになると発言した。

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