村上春樹が、フル・マラソンを走るときに唱えている座右の銘にしている言葉とは?
2023.03.28 up
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。3月26日(日)の放送は「村上RADIO ~今夜は、落ち穂拾い~」をオンエアしました。今回のテーマは「今夜は、落ち穂拾い」。「落ち穂拾い」といえば、ミレーの名画が思い浮かびますが、村上DJは、これまで放送した番組の編集で、時間の関係でこぼれ落ちた曲を丁寧に拾い上げ、おすすめの“落穂曲”にまつわるエピソードを披露しました。この記事では、後半1曲、“今日の言葉”を紹介します。
◆The Astors「Candy」
次は、2021年6月放送の「クラシック音楽が元ネタ」という特集からの落ちこぼれです。アスターズが歌う「キャンディー」、グローフェの作曲した「大峡谷」の「峠にて」を編曲したものです。でも、この回は結局ロシアの作曲家のものだけに絞ったので、割愛しました。
プロデューサーはアイザック・ヘイズ、1965年にStaxレコードからリリースされて、ビルボードのチャートの12位まで上がりました。アスターズはたしかフィラデルフィアのグループなので、Staxのいわゆるメンフィス・サウンドとはちょっと雰囲気が違いますよね。なかなかポップで素敵ですが。
<クロージング曲>
Joe Harnell「Blame It On The Bossa Nova」
今日のクロージングはジョー・ハーネル楽団の演奏する「Blame It On The Bossa Nova」“いけないボサノヴァ”、イーディ・ゴーメの歌でヒットしました。シンシア・ワイルとバリー・マンのコンビのつくった軽快な曲です。あまりボサノヴァっぽい雰囲気はないですけどね。ジョー・ハーネルが洒落た編曲で演奏します。
「こんな風になっちゃったのも、ボサノヴァがいけないんだよ」と、あくまでボサノヴァに罪を着せる歌です。そうかなあ、「それはやはりあんたが悪いんでしょう」とか言いたくなりますが。
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今日の言葉は、僕がフル・マラソンを走るときにいつも呪文のように唱えている言葉です。あるアメリカ人のマラソン・ランナーが座右の銘にしている言葉を、僕が借り受けました。
Pain is inevitable, but suffering is optional.
(苦痛は避けがたい。しかし苦しいと思う心は自分次第だ。)
マラソンを走りながら、苦しいなあ、もう駄目かも……と思ったときには、いつもこの言葉を思い出します。そして耐えます。
走るだけじゃなくて、それ以外のすべての場所においても、きっと同じことが言えますよね。
「苦痛は避けがたい。しかし苦しいと思う心は自分次第だ。」
みなさんもがんばってゴールを目指してください。
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聴取期限:2023年4月3日(月)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:村上RADIO ~今夜は、落ち穂拾い~
放送日時:3月26日(日)19:00~19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/
※該当回の聴取期間は終了しました。
戸谷菊之介、番組初回で大好きなジャズを語り尽くす~6月2日放送「MAN TWO MONTH RADIO 戸谷菊之介のとやかく言わずに聞くのすけ!」
2023.06.06 up
文化放送インターネットラジオチャンネル「超!A&G+」で毎週金曜日26時〜放送している、2か月ごとにパーソナリティが交代してお送りする男性声優ひとり喋りラジオ「MAN TWO MONTH RADIO(マン・ツー・マンス・レディオ)」。
6月・7月は戸谷菊之介がパーソナリティを務める「MAN TWO MONTH RADIO戸谷菊之介のとやかく言わずに聞くのすけ!」を放送する。
番組では、戸谷が毎回自分の好きなものを1つ取り上げて語り尽くすコーナー「とやかく言わずに語るのすけ!」が設けられており、6月2日の初回放送では“ジャズ”について語った。
「漠然とジャズを知っている方はオシャレな印象があると思うんですが、やってみると熱いんですよ。それが僕の心にスッときちゃったワケですよ。面白いし格好良いし、やってもやってもゴールがない楽しさが好きですね。ジャズの独特な要素と言えば即興演奏です。AメロBメロとあってまたAメロに戻るんですけど、それと同じコード進行の伴奏だけが続くんですよ。その中でその曲にあった即興演奏をしていかなきゃいけなくて、それが曲によって個性が違うので独創性がすごく刺激されて楽しいです」
「ジャズを聴く場合は、プロの方々の演奏は人によって即興演奏の個性が違うのがジャズの面白さですね。理論的なソロをやる方がいれば、コード進行にあってキャッチーなソロをやる方もいたり、コードから外れているんだけど超カッコ良い演奏をする方がいたり、好きな曲が1つあるとしたらそれを何パターンも楽しめる面白さがありますね。それで好きなアーティストが見つかったら他の曲にものめり込んでいけるのがジャズの楽しさです」とジャズの魅力について語った。
また、戸谷がジャズの中で好きなジャンルとして、シンセサイザー等の電子音楽を取り入れた『フュージョン』を挙げ、
「僕がフュージョンにハマったきっかけはハービー・ハンコックさんというピアニストですね。色んな機械的な音を出しながらエモい曲をつくるので聴いてみてください。オススメの曲は『テル・ミー・ア・ベッド・タイム・ストーリー』です。フュージョンの王道で言ったら、ギタリストのパット・メセニーさんです。TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部のエンディング(『スティル・ライフ』)をインストでやっていますが、どの曲も良い曲なのでヒット順から聴いていけば間違いないです。僕は『ジェームス』が好きです」
最後には、「ジャズは本当に色々あるので自分の好きなアーティストや好きな曲を見つけて楽しんでください。そこがあなたのジャズの入り口です」と話し、ジャズトークを締めた。
『MAN TWO MONTH RADIO戸谷菊之介のとやかく言わずに聞くのすけ!』第1回(6月2日放送分)はAG-ON Premiumにて8月13日(日)までアーカイブ配信中。
https://agonp.jp/play/9932