米粉の“ノングルテン”をプロが解説!「アソシエーション図鑑」『CONNECT』

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日本全国モノの数だけあるといっても過言ではない「〇〇協会」という団体。歴史が深いものから、どうして協会になったんだ?と思うものまでさまざまです。協会=アソシエーションの図鑑を作ってしまおうというコーナーです。

米粉の歴史は古いけれど、設立は最近!

MiCさん「今日は日本米粉協会を図鑑に加えてまいります!日本米粉協会事務局長高橋さんとお電話がつながっています。こんばんは!」

高橋さん「こんばんは!」

MiCさん「こちらの団体はいつごろ設立されたんでしょうか?」

高橋さん「実は割と最近なんです。平成29年の5月に設立されて、4年目に入ったところなんですね。」

MiCさん「米粉自体の歴史はかなり古いですよね?」

高橋さん「お米の粉そのものは、それこそ江戸時代から和菓子などの材料などとして昔から使われていました。それが今から30年ほど前に新しい技術が開発されたんです。」

高橋さん「従来の米粉とは違ってですね、わかりやすく言いますと、小麦粉の代替えが可能になったんです。」

MiCさん「いままでは全く別物というイメージがありました。」

高橋さん「新たに利用できる米粉として、国内輸出に向けてなんとか普及改善していこうということで。製粉業者もちろんですが、食品製造業者あるいは外食事業者がもっと米粉を普及していこうということで設立されました。」

米粉が小麦粉のかわりになる?!

MiCさん「そもそものところなんですが、米粉の製造方法っていうのは米を砕いて粉状にするってことですか?」

高橋さん「そうですね。米粉も小麦粉も見た目はだいたい同じような細かい粉なんですが、顕微鏡で見ると違いがよくわかります。(今の米粉は)従来の3分の1くらいの微粒なんです。この大きさが小麦粉と同じくらいの大きさなんですよ。」

MiCさん「そんなに細かくできるようになったってことなんですね…!」

米粉の年間消費量は?

MiCさん「米粉ときくと白玉を想像してしまうんですが、消費量は増えているんですか?」

高橋さん「そうですね。農水省のデータによると米粉の年間の消費量は4トンに迫っています。」

MiCさん「想像より多いです!」

高橋さん「でもね、小麦粉は年間500万トンですよ。パンとか麺とかそういうのを入れるとそれくらいの量になるんですよ。」

MiCさん「こんなにおいしいお米が豊富にあるのに。」

高橋さん「そうなんですよね。」

MiCさん「従来の米粉も大事にしながら、新しく日々更新されている米粉も活用して日本国内にも普及させていこうということなんですね。」

協会の活動

高橋さん「これは米の消費拡大なんですよね。今年はオリンピックが延期になってしまいましたが、前回の東京オリンピックのころは、日本人1人がなんと年間で120㎏のお米を食べていたんですよ。それがずーっと減ってきてしまって、今は50㎏ですよ。」

MiCさん「そんなに減ってしまったんですか!」

高橋さん「もちろん人口減少ってこともありますけども、何より食生活が変わったってことでしょうね。」

MiCさん「米粉を普及させていく共に、お米自体も普及させていきたいということなんですね。高橋さん、協会としてはどのような活動をされているんですか?」

高橋さん「国内だけでなく、なんとかの海外にも輸出していこうっていうこともありまして普及活動に力を入れています。最近は“グルテンフリー”ってことばをよく耳にしますよね?しかしこの“グルテンフリー”って明確な基準がないんですよ。ご自身の基準で“グルテンフリー”と言っているんです。」

MiCさん「え、そうなんですね!」

高橋さん「そこで、“ノングルテン”っていう、世界で一番厳しい基準を設けまして、このノングルテンの第三者認証制度を我々の協会が運営しているんです。」

MiCさん「おお、知りませんでした。」

高橋さん「それと、小麦粉と比較しますと、小麦は薄力粉、中力粉、強力粉と3つに分けられますよね。これらは何を作るかによって使い分けていますが、米粉の場合は製粉メーカーによって質がまちまちだったんです。これをまずは統一しなければということで、その活動をしてきました。」

MiCさん「なるほど。」

高橋さん「それから、先ほども申しましたが国内への普及活動、海外へのPRにも力を入れています。」

MiCさん「これまでグルテン量の基準がまちまちだったということですが、ノングルテンはどれくらいの数値基準が設けられているんですか?」

高橋さん「これが非常に厳しくて、グルテン含有量が1ppm(100万のうちに占める割合)以下のものを“ノングルテン”として認めています。すでに何社か手を挙げてくれて認証を得ています。こういった普及活動も進めているところです。」

米粉を使ったおすすめレシピは?

MiCさん「米粉を使ったおすすめの料理はありますか?」

高橋さん「最近ではてんぷら粉なんかもご自宅で常備されている方が多いと思うんですが、そのてんぷら粉のかわりに米粉を使ってみてもいいんじゃないかなと思っています。元はお米ですから馴染み深い味になるかと。」

MiCさん「確かに!」

高橋さん「それと、小麦粉の中に米粉を一定量入れている商品っていうのもよく見かけるようになりました。特に意識しなくても米粉を使った食べ物を食べていることもあると思いますよ。」

MiCさん「日常生活の食卓、あとはスイーツやパンに米粉が使われることも増えてますもんね。」

高橋さん「米粉を使うことで食品にアクセントがでるので、そういった特徴を生かした商品が開発されてきています。」

世界規模で食料の確保について向き合わなくてはいけない時代であると話す高橋さん。お米をなんとか将来の食料資源として認識されていくように活動していきたいとお話していただきました。

CONNECT
放送局:LuckyFM茨城放送
放送日時:毎週火曜 16時00分~18時55分
出演者:MiC
番組ホームページ

ハッシュタグは「#ibs_co」

※該当回の聴取期間は終了しました。

甲府市でもこの夏開始「部活動の地域移行」とは

渡辺麻耶が木曜日のDJを担当するFM FUJIの番組『Bumpy』(毎週月曜~木曜、13:00~18:50)内のコーナー「CLOSE UP TODAY」(毎週木曜、17:35~)。4月18日のオンエアでは、甲府市教育委員会学校教育課の指導主事、井上透さんに、甲府市でこの夏始まる部活動の地域移行についてインタビューしました。

麻耶:早速ですが「部活動の地域移行」とは、具体的に言うと、部活動がどのように変化していくことなんでしょうか?

井上:これまで「学校部活動」として行ってきた中学生のスポーツ活動・文化芸術活動を、これからは地域の方が指導する「地域クラブ活動」として行っていくというものです。

麻耶:なぜ「部活動の地域移行」を進めることになったのでしょうか?

井上:理由は、主に2つあります。1つは、少子化の影響です。少子化により部員数が減り、学校単独でチームが成り立たず、十分な活動ができなくなったり、休部・廃部になったりする状況が出てきました。現に、数年前から、野球やサッカー・バレーボールなどいくつかの種目において、複数の学校による「合同チーム」で大会参加している状況が増えてきています。

もう1つは、教育問題の複雑化・多様化の影響です。教育問題の複雑化・多様化に伴い、これまで行われてきた指導体制を継続することが、教員にとって大きな負担になっている状況があります。競技経験等もない先生が顧問を務める場合、その負担はさらに大きくなるものと考えられます。

こうした背景から部活動の存続が厳しくなってきたため、国がガイドラインを示し、全国的な動きとして「部活動の地域移行」を進めるに至った、ということです。

麻耶:大会などはどのような枠組みで出場することになるのですか?

井上:国で令和5年度から7年度までの3年間を「改革推進期間」と位置付けています。それに基づいて、甲府市としては令和6・7年度については、一部の種目でこの事業に取り組んでいくことになっているのですが、令和7年度まではこれまで通り、学校単位や合同チームで大会参加する予定でいます。

麻耶:今年度は一部の種目で実施するということですが、その内容を教えてください。

井上:8月から、バスケットボール・バレーボール・剣道の3種目で活動に取り組みます。市内の国公立中学校12校を、3校ずつ4つのブロックに分けて、ブロックごとに月2回程度合同での練習を行う予定です。

麻耶:来年度以降の予定について教えてください。

井上:今年度は3種目ですが、来年度はさらに2種目程度加えることを考えています。令和8年度には、現在休日に活動を行っていて、市内の学校に設置されている種目すべてで、地域移行を行う予定です。いずれは、月2回の活動をさらに増やして、休日の活動を「地域クラブ活動」として行うようにできないか検討しているところです。それを実現させるには、まだまだたくさんのハードルがあるのですが、これまで学校部活動が担ってきたスポーツ活動・文化芸術活動の振興・発展を、いよいよ地域や国全体で考えていかなければならない時期に来ていると考えています。私も元々中学校教員の一人ですが、長らくスポーツに携わってきた者として、中学生たちが末長く関われるスポーツ活動・文化芸術活動の機会の構築に注力していきたいと考えています。ぜひ地域の方々にも、ご理解・ご協力いただきたいと思います。

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