世界的花絵師・藤川靖彦、八丈島愛を語る

World Flower Carpet 2020 presents ANOTHER SENSE ©InterFM897

7月からリニューアルオープンしたInterFM897の番組、『World Flower Carpet 2020 presents ANOTHER SENSE』(毎週金曜日、DJ:藤川靖彦)。記念すべき第一回目のゲストはMONO NO AWAREの玉置周啓、加藤成順。トークのキーワードは「八丈島」。

「八丈島」の景色

藤川:2人は八丈島出身で、僕も八丈島に移住したこともああって、僕らには「島」が大切な場所なんだけども、MONO NO AWAREの楽曲を聞いていて不思議なのは、メロディが変わっているというか、変わっているんだけど、懐かしいメロディラインで。でもリズムも変わっていて、それって八丈島に影響されたこともあるのかな?

玉木:自分で自覚的にないから影響を受けたとかは考えたことはないんですけど、自分の人生の中で7〜8割を島で過ごしていて、自然のエナジーみたいのが曲に出ている可能性はあります。懐かしいというのはすごく言われるので。「懐かしい」という感覚が、自然とかに関係しているのかもって僕は思います。

藤川:加藤のカッティングのギターなんかも、すごく新しいというか、メロディラインとは随分違うような違和感があるようなカッティングが入っているというか。懐かしさと新しさが融合したような音楽だなと思ったのでね。八丈島って自然の多い島に移住して、今でも素晴らしいなと思う景色は水平線に沈む夕日なんだよね。“ジュ”って、音がするような感じがするんだよ。いつも写真に撮るのが一つの趣味で。いいカメラ置いてあっていつも撮ってるの。2人にとってはどう?

加藤:高校まで八丈島に住んでましたけど、卒業してから八丈島で見る星がすごく綺麗で、僕は、八丈島の施設みたいなところに入って見るんですけど、あかりがなくて、本当に街灯がないところで見る星は感動しましたね。

藤川:うちも民家がほとんどないところだから真っ暗なんだよね。本当に星は綺麗(きれい)だよね!前も人工衛星見えたから!なんとか流星群もすごいよね。

玉木:僕は音で思い出すというか。八丈太鼓って太鼓が実家にずっと置いてあって、遊びで叩(たた)いたりしてるんですけど。今、島に帰るとき船で帰ったりすると、港で太鼓を叩いて出迎えてくれたり、送り出してくれたりというのをやっていて、島に戻るときと東京に帰る時とその太鼓の音を聞くので、切なくなるというか・・・。小さい頃を思い出しつつ、島との再会と別れがリンクするので、太鼓の音が魅力というか。

藤川:島太鼓って両面打ちなんだよね。一つでリズムとって、もう一個でアレンジした音を出すんだよね?

玉木:和太鼓で珍しいらしいですね。ほぼ楽譜が決まっていなくて。

藤川:ぜひMONO NO AWAREの楽曲でも!

玉木:そうですね!でも歌詞に入れたんですよ。

加藤:「東京」って曲の歌詞に入れて、島のことを思い出して作った曲で、忘れられないので。

藤川:ぜひ聴いている人たちも、一度八丈島にきてもらえると僕らの言っていることがわかると思うので!

World Flower Carpet 2020 presents ANOTHER SENSE
放送局:interfm
放送日時:毎週金曜 18時36分~18時51分
出演者:藤川靖彦(花絵師)
番組ホームページ

メール:as@interfm.jp

※該当回の聴取期間は終了しました。

天才物理学者の生涯を描いた映画「オッペンハイマー」の見どころは?

4月19日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは、詩人のアーサー・ビナードさんを招き、世界初の原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた伝記映画「オッペンハイマー」について話を伺った。

長野智子「アーサーさんが今日のお話のテーマで映画『オッペンハイマー』を選んでくださったのは、これはどういう思いからですか?」

アーサー「たぶん人生でハリウッド映画を褒めるのは、これが一番最初かな(笑)」

鈴木敏夫「(アーサーさんが)映画褒めてるのを聞いたことないです、いままで」

長野「あらっ!すごいね、『オッペンハイマー』。どこが一番褒めたいところですか?」

アーサー「物理学を映画で面白く描くってありえないと思っていたんですよね。物理学って、いちばん具体性を持たない学問なのに、その技術的なところもセリフと映像で描けているんですよ。しかも面白いんですよ。この映画は、核兵器を使った時の話とかキューバ危機をギリギリ回避したとか、そういうところじゃなくて『開発』なんですよ」

長野「はい。科学者たちの話ですもんね」

アーサー「開発プロジェクトって面白いの?だいたい面白くないんですよ。だけどこの映画は大きな予算がついて大きなプロジェクトが組まれて、しかもフィクションの次元でストーリーと大義名分が作られて、そういう開発プロジェクトの仕組みを描いているんですよ、面白く。セリフがアクションの代わりに起きる」

長野「あと、ちょっと時代が行ったり来たりしながらね?」

アーサー「行ったり来たりしすぎ!!『ノーラン何やってる!?またタイムスリップするか?あぁー!!』って、3時間の中で何回行ったり来たりするかわかんないんですよ」

長野「だからちょっと混乱する人もいますよね?」

アーサー「混乱しない人が不思議なんだけど、それでもついていっちゃうわけ。なんでかっていうと、この人たちがやってることがとっても大事なことなんだけど、ある意味とってもくだらないことなんだよ。でも、みんな一人一人の登場人物が、オッペンハイマーも含めて板挟みなんだよね」

長野「そうですそうです」

アーサー「巨大な国家権力、科学技術、自分の持ってる倫理、自分の恋愛中の女性、それが全部絡み合うわけ。だから自分もその中に身を置くことができる。そうすると結果的に、僕らが80年前のアメリカ最大の国家機密、そして人類史上最大の粉飾決算によって行われた前代未聞の開発プロジェクトのインサイダーになれるんですよね」

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