25曲の洋楽カバーも収録!竹内まりや40周年記念アルバム「Turntable」
日曜の夜、ピーター・バラカンが深く愛する古今東西の音楽を徹底的にご紹介するプログラム『Barakan Beat』。9月1日は、ゲストに歌手の竹内まりやさんをお迎えしました。
幼いころThe Beatlesを聴いて、ロンドンに行くのが夢だった
Peter Barakan(以下、Barakan):初めまして!
竹内まりや(以下、竹内):初めまして。お招きありがとうございます!
Barakan:まりやさんは40周年で3枚組の「Turntable」というCDを出されて。ジャケットもとっても凝ってて、ご本人が大きなターンテーブルの上に乗っかってるという。すごく洒落たジャケットですよね。
竹内:良かった。このアイデアは自分で出したんです。
Barakan:この3枚のCDは、それぞれ企画が違うんですよね。
竹内:そうですね。DISC 1はベストアルバムからこぼれてしまった楽曲を集めて、DISC 2は私がアイドルの方たちとかに書いた曲をセルフカバーしたものやレアな音源を集めて。DISC 3は洋楽のカバーを25曲集めました。全部で62曲入ってます。欲張ってしまったんですけど(笑)。
Barakan:すごい数ですよね。洋楽カバーの半分以上がThe Beatlesで。シングルで大ヒットした曲はなくて、どちらかというと初期のものが多いですね。The Beatlesの初期のレコードはリアルタイムで聴いてました?
竹内:私はそうですね。兄貴とか姉貴が6つ上とかだったし、いとこ達に影響を受けたり。もともと両親が洋楽が好きだったのでレコードに目覚めて。小学生だったので同じくらいの友だちはThe Beatles聴いてなかったんですけど、うちに帰ると毎日聴いていました。だからその当時から、 Barakanさんも住んでらしたロンドンに行きたいなっていうのが夢だったんですよ。どうやってイギリスに行こうかなって、ずっと考えてるような子どもでした。
Barakan:高校の時にはアメリカに留学されてますよね。
竹内:イリノイ州ですね。シカゴから西の方に車で3時間くらい行ったところです。その1年間は、どっぷりラジオ文化に浸りまして。シカゴ・ソウル的なものも毎日聴いてましたし、色んな文化が私の中に入りました。The EaglesだったりThe Bandだったり、Van Morrisonとか。James Taylor、Joni Mitchell、色んなものを聴きましたね。
Barakan:黄金時代ですね。向こうでは英語ばっかり?
竹内:はい。しばらくは何を言ってるかわからなかった。段々慣れていって、英語で夢を見られるようになったのは半年後くらいかな(笑)。
Barakan:すごい。今回のアルバムを聴いていて、発音がいいので驚いたんです。色々と調べてみてなるほど、と。
竹内:ありがとうございます。私の場合は「耳英語」で、幼いころからThe Beatlesを聴いていると「Paul(McCartney)はこんな感じで発音してたな」「John(Lennon)が歌うと、こういう風に聴こえるな」というのを真似してただけなんです。
Barakan:でも大事ですよ。語学は、ほとんど物まねが基本ですから。
洋楽カバーは課外活動、 生きがいになってます
Barakan:まりやさんはこうしたカバーを、「まりやのクラブ活動」と題してるんですよね。どのくらい前から?
竹内:15年くらい前からかな。最初は洋楽のレーザーカラオケとか、カバーできる音源を集めてやってたんですけど、どうしても音質が悪いとかキーが合わないとかあったので、だったら、もう録っちゃおうかって。楽曲に合わせてメンツを集めて。趣味の世界です(笑)。
Barakan:で、(山下)達郎さんのラジオ番組で披露すると。
竹内:それが積もり積もってDISC 3が25曲(笑)。楽しいんですよね、アマチュアに戻れるというか、単純に、自分が好きな歌をやれるので。普段はテーマをいただいたり、ドラマをいただいたりしてそれに合わせて歌詞を書いたり自分で探しつつ作って、曲調は暗いのにしてくださいとか、明るいのにしてくださいとか言われて書いているので。達郎にドゥー・ワップがあるように、私にとっては、この課外活動があると生きがいになるんですよね。
Barakan:素敵だと思います。誰かのために作るだけだと大変ですもんね。
竹内:でもポップミュージックっていうのは、たくさんの人に聴いてもらってというのがあるので。そこは考えつつ、別の部分はとにかく自由に。その部分がDISC 3で溢(あふ)れてます。
メール:barakan@interfm.jp
ハッシュタグ: #barakanbeat
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