似合う香水で性格まで分かる?「スキンタイプ診断」とは

写真左から田中里奈、杏喜子(「DAWN Perfume」ディレクター、香りスタイリスト) ©InterFM897

青文字系ファッション誌を中心に活躍中のモデルの田中里奈が、InterFM897で土曜の夜にお届けする『Feel the moment』。1月18日は、ゲストに「DAWN Perfume」ディレクターで香りスタイリストの杏喜子さんをお迎えしました。

自分に似合う香りを探してくれる「香りスタイリスト」

田中里奈(以下、田中):よろしくお願いします!まず「DAWN Perfume(ダウンパフューム)」についてご紹介しますね。日本のためのハンドメイド・フレグランスとして2008年に誕生。香りはコロラド州ボルダーに住むパフューマー、ダウン・M・スペンサー・ヒュウィッツさんが調香。画家から調香師に転向した彼女は、アロマセラピストでもあり、類まれなる嗅覚を持ち天然香料を主体とするハンドメイドの繊細な香りづくりを展開。彼女にインスパイアされ、杏喜子さんは日本の風土に合う「DAWN Perfume」を立ち上げた、と。海外のブランドを杏さんが日本のものとして展開しているということでしょうか。

杏喜子(以下、杏):そうなんです。ブランド名も日本だけのもので。調香師はもちろんダウンなので、彼女のプライベートブランドはアメリカにあるんですけども、それをそのまま日本に持ってきても同じようには香らないので。天然香料を主体としているナチュラルフレグランスの特徴として、使う気候などで香り立ちが変わって全然同じように香らないんです。以前から日本人の女性をもっとハッピーにする香水を作りたいなと思っていたので、日本だけのブランドとして「DAWN Perfume」、夜明けって意味で日本にぴったりだなと思って作りました。

田中:素敵ですね。私も以前やってもらったんですが、「スキンタイプ診断」というものがあって。普段はスキンタイプ診断をして買ってもらう感じなんですか?

杏:普段は自由に選んでいただいて大丈夫なものを日本用に展開しています。でも例えば香水に苦手意識があるとか今までこういう香水を使ってきたけどなんか腑に落ちてないとか、そういう時のために不定期なイベントでパーソナルなスキンタイプ診断というコンサルをして、ぴったりな香りをご紹介するということもしています。

田中:本当に香りスタイリストってすごいなと思って。お洋服って目に見えるものだから似合う似合わないって分かりやすいじゃないですか。香りって見えないから似合ってるかどうかわからなくて。自分が好きかどうかだったり、そういうので付けちゃうから。自分に合っているという概念があることを「DAWN Perfume」さんに出会って知って衝撃だったんです。

杏:嬉しいです。本来は感覚的なものなので自分が付けていて嬉しい、ハッピーと思えればそれで100%いいと思うんですけども、意外とご自身で選んだはずなのに途中でなんとなく手が伸びなくなって使いきれないまま次の香りを探して、どんどん使いきれないボトルが増えていってしまうというお悩み相談がすごく多かったんです。それがある程度スキンタイプ診断というのをすることによって予測が付いてくるんですね。こういうタイプの香りをつけると香りが膨らむとか逆にトーンダウンして香りがあまり続かないとか。持続性と変化の予測が自分でもついてくるようになるので選ぶ時のギャップが出にくい。飽きずに1本使いきることができるというのが一番役に立つところですね。

田中:自分の肌に合ったものって思うとそれだけで嬉しくなりますしね。

杏:日本人って周りの方にとって不快になってないかをとても気にする繊細な人種なので、目に見えないからこそこれで大丈夫かっていうところをきちんとセオリーとして知っていただくことによって、自身をもって毎日に香りを取り入れていただけるかなっていうコンサルテーションになっています。

「スキンタイプ診断」で性格も分かる?

田中:人となりとその人に合った香りって、結構マッチしているものなんですか?

杏:してますね。

田中:ちょっと前に美容師さんと話してて、これは私の持論なんですけど髪の毛ってその人の人となりを表してると思って。剛毛の人って剛毛ぽくて、猫ッ毛の人って猫ッ毛ぽくないですか?(笑)。私も見た目は柔らかそうなんだけど、結構真っすぐシャキンとしてるんですよ。だから香りもそういうのあるのかなと思って。

杏:あると思います。傾向がありますね。まず里奈さんの「スイートスキン」。これは日本人にとても多いんですけども、素直で思ってることが顔に出る方。思春期前の子どもがホルモンが出る前の香りって、男女とも概ねみんなスイートスキンなんです。生まれたばかりの赤ちゃんって甘い匂いがしますよね。だからこそか分からないんですが好きなことを仕事にしている人が多かったりとか、分かりやすい方が多い。もう一つ日本人に多いのが「ムスクスキン」。一言で言うと石鹸の香りです。このタイプの方は黙ってても存在感が強かったりとか、競争に強かったりとか。

田中:へー!なるほど。

杏:無臭の方もいます。私も実はそうなんですけど、「ニュートラルスキン」って言うスキンです。全くの無臭ではないものの香りの変化をさせるほどはなくて。なので何をつけてもそのまま香ってくるんです。私は仕事的には便利だったんですけど悩みでもありました。このスキンの人は、簡単に言うと理屈っぽい人が多いかな(笑)。

田中:自己紹介!(笑)。

杏:分析、観察が好きな人ですかね。

田中:杏さん、超絶感覚派かと思ってました。

杏:最初は感覚で入るけど、それをみんなに伝えるには、となるとすごくロジカルになりますね。新作を作っている時はそれだけになってしまって日常生活に支障が出るくらい(笑)。普段聴いてる音楽、ロックとか楽しい音楽とかは聴けなくて、唯一クラシックだけは聴けるという生活になっちゃいます。

田中:「DAWN Perfume」はどのくらいの種類の香りがあるんですか?

杏:今14種類あって、15種類目を仕上げているところです。

田中:おおー!いつ頃出来るんですか?

杏:もう香りは1年以上前に完成していて、みなさんにご紹介できるのが5月の終わり。新緑の時期にというイメージで。今回の香りは一番最初にインスピレーションがあったのは4年くらい前だったんですけども、なぜかそこから仕上げようという気持ちが動いていかなくて。後から湧いてきた香りを先に仕上げていくことになったんですね。で、去年令和になって元号が変わるってなったタイミングで、急激に今だ!って思って。

田中:令和になって、急に世の中の空気感が変わりましたもんね。

杏:動きが変わりましたよね。ひしひしと感じてます。今回の香りは三部作で、第一楽章から第三楽章くらいをイメージして作っているので、三部までは頭の中にあって。

田中:すごい!私の知ってる香りの概念がすごく表層的で、その向こう側を見せつけられている気がします、今(笑)。新作も楽しみです。

杏:ありがとうございます!

Feel the moment
放送局:interfm
放送日時:毎週土曜 24時00分~24時30分
出演者:田中里奈
番組ホームページ

ハッシュタグ:#feel897
メール:feel897@interfm.jp

※該当回の聴取期間は終了しました。

【衝撃】ジェネリック医薬品の4割で製造過程に不備……その要因と改善策は?

政策アナリストの石川和男が12月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。11月21日、業界団体の調査でジェネリック医薬品の約4割で製造販売承認書と異なる製造があったとの結果が明らかになったことについて専門家と議論した。

医薬品

日本製薬団体連合会(日薬連)は11月21日までに、ジェネリック医薬品を扱う全172社が実施した製造実態に関する自主点検の結果を公表。8734品目中、4割を超える3796品目で製造販売承認書と異なる製造があったことが判明した。日薬連は厚生労働省の会議で速報値として報告し「品質や安全性に影響はない」としたが、会議構成員からは「衝撃的な数字だ」として再発防止を強く求める声が上がった。

処方薬全体の約8割(金額ベース)を占めるジェネリック医薬品を巡っては品質不正が相次いで発覚し、2021年以降、小林化工(福井県)や日医工(富山県)など21社が業務停止などの行政処分を受けており、医薬品の供給不足の一因ともなっている。

これらの背景について番組にゲスト出演した神奈川県立保健福祉大学シニアフォローで一般社団法人医薬政策企画 P-Cubed代表理事の坂巻弘之氏は「理由は色々あるが、一例として国がジェネリック医薬品の使用促進を訴えてきた背景がある。(ジェネリック医薬品を)今まで年間10万錠作っていた会社が、1000万錠作らなきゃいけないとスケールアップする時に、(製造販売承認書に従った)今までと作り方を変えてしまう会社があった」と指摘。

一方で「日本の基準は厳しすぎる部分がある」とも述べ、「例えば薬を製造するタンクに原料を入れていく際、一度にまとめて入れるのか、少しずつ分けて入れるのかが製造販売承認書には書かれている。今回の調査結果でも、そういった部分で誤りがあった事例が見られたが、薬の専門家から見れば薬の有効性には影響しないよねということがある」と言及。「(原材料を)どのくらい分けて入れるのかなどは、アメリカやヨーロッパでは基準に入れていない」として、日本の製薬基準が厳しすぎる点を明かした。また、「日本の規制が厳しすぎて、外資系企業のなかには実質的に日本から撤退する会社も結構出てきている」とも語った。

その上で、直近でも医療現場が必要とする薬の約2割が供給されていない問題の解決策として「いろんな要因が絡んでいるが、例えば海外の状況を見ると人体に対する影響がどのくらいあるのか。元々届け出た手順書(製造販売承認書)と実際には異なった工程で作っていたとしても、人体に対する影響を評価した上で安定供給の方を優先するというような意思決定の仕方もある」と指摘。

さらに「現実に供給不足を起こしている多くの薬は値段が安いもの。そのあたりのデータもきちんと見て、安いものに関しては採算が取れるように、あるいは増産するインセンティブになるような価格政策を国がとっていくべき」とも述べた。

石川は「国には価格と供給安定、両方のバランスが取れた政策をやってもらいたい。規制の合理化や、ルールの見直しなどを進めてもらいたい」と注文をつけた。

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