アートディレクター&キュレーターの伊勢春日が語る「アートの魅力」

Feel the moment ©InterFM897

青文字系ファッション誌を中心に活躍中のモデルの田中里奈が、InterFM897で土曜の夜にお届けする『Feel the moment』。2月1日は、アートギャラリー「VOILLD」のディレクター/キュレーターの伊勢春日さんをお迎えしました。

アートの世界に惹かれたのは、ちびまる子ちゃんがきっかけ

田中里奈(以下、田中):よろしくお願いします!

伊勢春日(以下、伊勢):よろしくお願いします!

田中:春日ちゃんはお友達でもあるんですけど、アートにまつわる多岐にわたる活動を行っているという。先日、ラフォーレ原宿(渋谷区)でVOILLD(ヴォイルド)が主催する「TOKYO ART BAZAAR」にお邪魔しまして。

伊勢:ありがとうございました。VOILLDというギャラリーに縁があったりとか、これから世に出ていくアーティストさんだったりとか、多ジャンルなアーティストさんに出店していただくイベントで。通算で10回くらい開催していて、初めてラフォーレさんでやらせてもらって、3日間で4,000人くらいの方に来ていただきました。

田中:すごく盛り上がってました。私もフラッと行ってステッカーを買って。

伊勢:夏にまた開催予定なのでよかったら。田中さんも出店します?

田中:(笑)。アートですよね?

伊勢:クリエイターさんとかデザイナーさんとかもいますよ。

田中:クリエイターとアーティストって何が違うんですか?

伊勢:アーティストさんは作品の制作を軸にされてて、クリエイターさんはもっとマルチな活動をされてたりとか。なんとなく棲み分けしてる気がしますけど、本人がどう名乗るかが重要な気がします。

田中:じゃあそれに向けて私がステッカー作ったら出店していいってこと?

伊勢:もちろん。田中ステッカー欲しいですよ。田中T(シャツ)とか。

田中:要るかな!? 春日ちゃんは最初にアートを意識したのはいつだったの?

伊勢:私、ちびまる子ちゃんが大好きで。めちゃくちゃ見て描いたりしてたんですよね。それがきっかけで、絵を描くのが好きで。漫画家に最初なりたかったんだけど、ストーリーを描く才能もなければ絵も結構ヘタクソで。で、作る方は挫折して、でも見るのとか集めるのは好きだったんでギャラリーに繋がったというのがあります。

田中:ずっと好きだった?

伊勢:ずっと好きでしたね、小さい時から。ちびまる子ちゃんの後は米に絵を描く人とかいるじゃないですか。あとガラス細工とか。ああいうのが好きで集めてて。

田中:へえ~。私も作るのとか好きだったけど、学校の授業で美術を習ってからすごい敷居が上がっちゃって。大人になってから直島に初めて行って、こんなにアートって身近で触れられるものなんだって思って。

伊勢:アートって子どもからしたら難しいですよねやっぱり。西洋美術とか大人が見てもわかんないじゃないですか。それを子どもが見て急に好きになれって言われても無理がありますよね。私は絵本とかも好きで、五味太郎(絵本作家)さんとかも好きだったんですけど、分かりやすいものから入ったから難しいものも抵抗なかったのかもしれない。

田中:仕事としてアートに関わるようになったのは?

伊勢:VOILLDを設立する2014年の前に、デザイン系の代理店の会社にいて。そこでもギャラリーを管理したりアートブックを作ったりしてたんですけど、代理店的な仕事が多かったので、アーティストさんが100%満足する仕事っていうのがなかなか無くて。どうしても大人の事情で表現こうしてくださいとかあるじゃないですか。そういうのが多くて誰が得するのかなとか思っちゃって。そんな時に。VOILLDの前の場所である中目(中目黒)の地下のスペースで何かやらないかってお声がけをいただいて、ほんとに思いつきでギャラリーやりたいですって言って。勢い余って始めた感じでしたね。知識のない状態でスタートしたんで、最初は苦戦しました。たまたま仲良くしていただいている作家さんとか加賀美健さんていうアーティストさんとかは色々教えてくださって、ちょっとずつ。なんとなく形になりました。

田中:すごいなー。企画とかはどうやって考えてるの?

伊勢:企画も私の方で考えてるんですけど、毎年同じ時期に展示やろうとなる方もいますし、私が気になった方にお声がけして展示しませんかって言うこともあります。

田中:この番組と同じですね。その時のタイミングで、呼びたい人を呼ぶっていう。

アートがもっと日常に取り入れられるようにしたい

田中:春日ちゃんてどんなアートに心惹かれることが多い?

伊勢:全く自分が想像もしていなかったものには刺激受けますね。自分も職業柄作品を見る機会が多いので、見てる方だと思うんですけど、それでも表現で越えてくるものってたくさん会って。そういうのに会った時は感動します。

田中:最近だとなんかありますか?

伊勢:一昨年にニューヨークに初めて行ったんですけど、「Hauser & Wirth(ハウザー&ワース)」っていう世界的に有名なギャラリーがあって。そこでPaul McCarthy(ポール・マッカーシー)っていう人の個展をやってて。ギャラリーのサイズも体育館lくらいあって、ブロンズのすごい巨大な作品が100体くらいあって。

田中:やばい。

伊勢:規模感もそうですし、それぞれが某有名キャラクターをモチーフにしてコラージュしてたりとかする立体の作品なんですけど、そういうのを目の当たりにしたときは純粋に衝撃的じゃないですか。考えもしてなかったことを考える人がまだまだいるんだなっていう、活力になりますね。

田中:現代アートと古典とどっちが好き?

伊勢:両方好きですけど、やっぱり現代アートは触れる機会も多いので身近ですかね。VOILLDでは若手のアーティストさんとやることが多いのでみんな現代アート大好きですし。

田中:現代アートって難しいなって思って。理由付けが大事だったりしない?最悪ぐちゃぐちゃっとした紙をポイっと置いて、「宇宙」って題名つけたらそれっぽくなったり。

伊勢:ありますからね、実際(笑)。コンセプトが大事なんで、そういう域にいっちゃってるものもたくさんあると思います。私は最終的に好きか嫌いかだけでも全然いいと思ってて。リンゴですって言って真面目にリンゴを描く人が好きな人もいるし、リンゴですって言って女の人の絵描いてる方が好きな人もいるじゃないですか。深く考えずに楽しいとかカッコいいとかから入るのもいいんじゃないかなと。

田中:なるほど。今の日本の現状としてアートシーンってどんなものだとされてると思う?

伊勢:難しいですね。でも前よりみんな好きになってきているというか、日常に取り入れようとしている人が増えてきている感じはしますね。私が中学生の時はマニアックなギャラリーになんて行ったことなかったですけど、VOILLDのお客さんは結構若い方もたくさんいらっしゃって。手に取りやすい作品もあるので、初めて作品を買ってみましたとか。それは嬉しいですね。

田中:海外だとアートと人の距離ってもっと近いよね。生活にもっと馴染んでる。日本だと美術として背筋伸ばして眺めるものみたいな。確かに最近はそうでもない雰囲気もする。でも私インテリアすごく好きなんだけど、飾りたいと思う作品にリーチするのめちゃめちゃ大変で。みんなどうしてるんだろう。

伊勢:そういう時のためのギャラリーですよ。

田中:ギャラリーっていう言葉に見に行くだけっていうイメージが強くて。

伊勢:分かります。でも基本的に買う場所なんだよね。知らない人がまだ結構いて。それこそ引っ越しするんでアート作品探してるんですがって言ってもらえればそういう紹介もできますので。もっと気楽に。

田中:富裕層の遊びではなく一般の人にも浸透していくといいよね。

伊勢:頑張ります!

写真左から伊勢春日、田中里奈
Feel the moment
放送局:interfm
放送日時:毎週土曜 24時00分~24時30分
出演者:田中里奈
番組ホームページ

ハッシュタグ:#feel897
メール:feel897@interfm.jp

※該当回の聴取期間は終了しました。

パリ五輪へ!水球男子・棚村克行選手が語るチーム力UPの理由「海外リーグ経験者が大きなアドバンテージになる」

2024年パリオリンピックでの活躍が期待されるアスリートが熱い想いを語るTOKYO FMのラジオ番組「Cheer Up Station~route de paris~」。

4月21日(日)の放送では、「水球男子」の競技に注目。日本代表GK・棚村克行選手が、勢いのある水球男子の“強さの秘訣”について語りました。

棚村克行選手



◆水球男子日本代表が世界で通用するようになった理由は?

水球は体と体がぶつかり合い、激しい攻防が繰り広げられることから、「水中の格闘技」と言われています。

水球男子日本代表は、2023年10月に中国・杭州で開催された「第19回アジア競技大会」で53年ぶりの優勝を果たし、3大会連続のオリンピック出場権を獲得しました。

リオ、東京オリンピックの2大会に出場した経験を持つ日本代表GK・棚村克行選手は、日本が強くなった転機について「今までは社会人選手が水球を続ける環境がなかったんですけど、リオオリンピックへの出場が決まったことで企業の人たちが『次のオリンピックでも水球が行けるんじゃないか』と考えるようになり、雇用していただける機会が増えました」とコメント。練習に打ち込める選手が増えたことで、チームの技術力が向上したと語ります。

また、海外のリーグ経験者が増えたこともチーム力の引き上げにつながったと棚村選手。「日本にはプロリーグがないんですけど、海外のプロリーグだと緊迫したゲームができるんですよね。その経験値のある人が多い状態で国際大会に行けるのは、大きなアドバンテージになると思います」と話しました。

パリオリンピックまで100日をきりました。水球男子日本代表の出場メンバーは5月に発表予定です。

番組では、棚村選手のチアアップソングの1つである、吉川晃司の曲「Over The Rainbow」をオンエアしました。




----------------------------------------------------
4月21日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年4月29日(月) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:Cheer Up Station~route de paris~
放送日時:毎週日曜8:55~9:00
パーソナリティ:TOKYO FMアナウンサー
番組サイト:https://audee.jp/voice/show/81243

Facebook

ページトップへ