野田佳彦元総理、どうする⁉代表戦

(写真左からパーソナリティ岩瀬惠子・ゲスト 野田佳彦元内閣総理大臣)

野田佳彦元内閣総理大臣が8月28日(水)、ラジオ日本『岩瀬惠子のスマートNEWS』に出演した。

まず岩瀬から「岸田さんが急にお辞めになりましたが」と切り出されると「タイミング的には驚いた。支持率はずっと低いままだったがあまり気にされていないようだったので。異次元の鈍感力を持った方はタフだなと思っていたので、多分総裁選挙には出られるだろうと思っていた。万策尽きて、ギリギリのタイミングでバイデンのように撤退することが党を活性化させるという判断もあったのかな」と語った。

続いて「岸田さんの任期は3年でしたが、仕事の評価は?」という問いには「日韓関係が劇的に改善されたことは一つの成果。そして、物価には追いついていないけれど、賃上げに努力したことは一定の評価をすべきだと思う」としながらも「ただ、政治改革は0点」と厳しく評価した。「国民の信頼は取り戻したか?と言うと取り戻していない。だから万策尽きたのではないかと思う」と述べた。

また自民党の総裁選について「3人が正式に出馬表明をしているが、今の布陣を見て脅威を感じているか?」との問いには「きらびやかなキャリアの方とか、刷新感のある方、家柄のいい方、マスクのいい方とか、金魚がいっぱい出てきたなと思いますよ」と冗談めかして語った。

「立憲民主党として一番怖いのは誰か? 小泉進次郎さんか?」の問いには「必ずしもそうではない。怖さって言うのはいつのタイミングで解散するか。鮮度が落ちない内のご祝儀相場があるとき、化けの皮がはがれない内にやってくるなら、進次郎さんが一番怖い。でも一定期間があれば馬脚を現す可能性は十分ある」と答えた。「正直岸田さんと戦いたかったか?」と聞かれると「まあ、正直それが一番いい。でもうちが戦いたいという人が選ばれるわけがない。逆を言うとあの人怖いとかあの人がいいというのは企業秘密だから」と答えた。

そして自身の出馬が取り沙汰されている立憲民主党代表選に話が移り、岩瀬から「枝野幸男さん、泉代表も出馬表明しています。一方野田さんは25日付で出したメッセージの中では『熟慮中』としていますね。バイデンさんや岸田さんと逆パターンの外堀を埋められているという気がしますが」と聞かれると「追い詰められてきていますね」としながらも「政治家としてはこれだけ皆に言われたらもう一度頑張ろうと?」と岩瀬に畳みかけられると「党の内外からそう言われることはありがたい。言うまでもなく、代表選挙は準決勝です」と述べた。「準決勝」とは? また「熟慮中」とする意外な胸中とは一体…? 続きはradikoタイムフリーで。

岩瀬惠子のスマートNEWS
放送局:ラジオ日本
放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~8時50分
出演者:岩瀬惠子、野田佳彦元内閣総理大臣
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

自動車修理工場の女性社長が「自動販売機のハンバーガー」を開発

トラックなどのドライバーさんのなかには、昭和の頃は、よく幹線道路沿いにあった自動販売機のハンバーガーで、お腹を満たした経験がある方もいらっしゃることでしょう。じつは最近、令和版の「自動販売機のハンバーガー」がじわりじわりと増えているんです。今回は、この自動販売機のハンバーガーを手掛けている自動車修理工場の方のお話です。

ハンバーガー自販機と小林さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

東京・新宿から中央道の高速バス、または新幹線と飯田線の特急「伊那路」を乗り継いで、およそ4時間の長野県飯田市に「ガレージいじりや」という自動車修理工場があります。敷地内には、トヨタ・パプリカ、マツダ・シャンテをはじめ、昭和の車がズラリ。しかも、工場の前にある懐かしい自動販売機コーナーが目を引きます。

お店の代表・小林由季さんは、埼玉県出身の41歳。小さい頃、ちょうどミニ四駆が大人気だったこともあって、クルマに興味を持ちました。19歳でオートマチック車限定の運転免許を取ると、街を颯爽と駆け抜けていった、白い「マツダ・RX7」に心躍ります。

『カッコいい!あのクルマに乗りたい!!』

そう思った小林さんは、知り合いの自動車関係者に相談すると、軽くあしらわれました。「RX7? アンタ、あのクルマ、マニュアルだし、ロータリーエンジンって知ってるの? 乗りたいなら、自分で自動車が整備出来ないと、まず無理だよ」

愛車のマツダ・シャンテと小林さん

マニュアルもロータリーエンジンも、全くチンプンカンプンだった小林さんですが、乗りたい思いが高まって、マニュアルで免許を取り直し、自動車整備士を目指します。男社会の自動車修理工場で、厳しい試練を乗り越えて、見事、整備士資格を取得。縁あって信州に移り住むと、趣味で借りたガレージで、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの履き替えを請け負ったことをきっかけに、2010年、自ら自動車修理工場を立ち上げました。

やがて、工場のスタッフが昭和43年製・スバル360の修復を成し遂げたことから、小林さんも古い車に興味を持ち、旧車が続々持ち込まれて、車雑誌にも注目されます。あれよあれよと、旧車好きならまず知らない人はいない工場に成長。小林さんは雑誌連載企画で、旧車でレトロな自動販売機巡りをすることになりました。

ところが、ここで小林さんは大変なことが起きていたことに気付くんです。

『大きな道路沿いにたくさんあったハンバーガーやうどん・そばの自動販売機コーナーがどんどん無くなっている……』

24時間営業のコンビニエンスストアが増えた一方で、自動販売機は経年劣化、オーナーさんの高齢化も進んで、自動販売機コーナーは次々と姿を消していたんです。そんな折、小林さんはお祖父さまを亡くしたことで、小さい頃、自動販売機のハンバーガーをなかなか買ってもらえなかった記憶がよみがえりました。

『あの思い出の、自動販売機のハンバーガーを残したい。ならば、ハンバーガーを作っている食品メーカーを助けよう!』

自動販売機コーナー

そうひらめいた小林さんは、さっそく自動販売機用のハンバーガーを仕入れます。自動車工場の前に冷蔵機能付きの自動販売機と電子レンジを設置して販売を始めると、ちょうどコロナ禍と重なったことで、テイクアウトのニーズをつかんで大繁盛。各地のレトロ自動販売機で売れたハンバーガーのおよそ4倍を1台で売り上げました。

小林さんはもうイケイケドンドン、自動販売機を増やして各地で大人気となりますが、あまりの売れ行きにハンバーガーメーカーのほうが悲鳴を上げてしまいます。安定した納品が出来ないので、もう勘弁してくれませんか、と言われてしまったのです。代わる製造業者も無く、困り果てた小林さん、思い切りました。

『ハンバーガーを作ってくれる会社が無いなら、自分の会社で作ってしまおう!』

もちろん、小林さんは自動車整備士ではありますが、食品の知識は全くゼロ。体当たりで、様々な食品製造に関する許可や食品衛生を、片っ端から学んでいきます。食品部門の「いじりやフードサービス」も立ち上げ、ハンバーガーを作ってみましたが、パンはパサつき、肉の脂は溶け出し、レタスなどの生野菜は安全性の面で使えません。しかも、自動車修理工場と食品工場の二刀流で、睡眠時間3時間の日々が続きました。

ふんわりバンズのチーズバーガー

それでも試行錯誤を繰り返し、味やソースにもこだわったチーズバーガーに辿り着いて、安定した製造、出荷も出来るようになりました。今は、全国で39台の自動販売機が元気に稼働中。自動車修理工場生まれの自動販売機とハンバーガーは、各地域で話題になっています。

「気合と根性でやってきました」と笑う小林さんですが、やりたいことはいっぱいです。

「レストランもやってみたいですし、クルマのテーマパークがあっても面白いですよね。ハンバーガー片手にみんなに巡ってもらって。夢は大きく持てば、きっと叶います!」

「RX7に乗りたい」から始まった小林さんの夢、今はまだ、その途中です。

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