アメリカがイランにサイバー攻撃か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月24日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。アメリカがイランにサイバー攻撃を承認したニュースについて解説した。

イランの最高指導者ハメネイ師(右)と会談する安倍晋三首相=2019年6月13日、イラン・テヘラン[ハメネイ師のツイッターより] 写真提供:時事通信

アメリカがイランにサイバー攻撃か

ワシントンポストやニューヨークタイムズによると、トランプ大統領はイランへの軍事攻撃を中止する一方で、サイバー攻撃を承認していたと報じている。6月20日夜、タンカー攻撃への関与が疑われるイランの情報機関などのコンピューターシステムに対しサイバー攻撃が行われ、打撃を与えたということだ。またトランプ大統領はイランに対して24日、追加制裁を与えるとツイッターで明らかにしている。その一方で、「イランと戦争をしようとは思わない。対話には無条件で応じる」とも述べている。

飯田)週末、アメリカとイランの関係が動きましたね。

須田)無人偵察機(ドローン)の撃墜を受けて攻撃司令を出したけれど、攻撃の10分前にそれを撤回した。トランプ大統領がツイッター上で明らかにしたことですが、アメリカとイランは開戦寸前まで行っていたのかということが衝撃的でしたね。そういう状況を受けて、トランプ大統領はカタールに対して仲介してくれないかという要求をしている。この番組で申し上げているように、トランプ大統領の外交スタンスは圧力を極限まで高めて、首脳会談で打開策を見出して行くというものです。

共同記者発表を終え、握手するイランのロウハニ大統領(右)と安倍首相=2019年6月12日、テヘラン(共同) 写真提供:共同通信社

ハメネイ師やザリフ外務大臣のツイートが意味するもの

須田)ではイラン側はどうなっているかと言うと、日本のメディアはほとんど報道しませんが、イランの最高指導者であるハメネイ師が英語でツイッターをやっているのですよ。先だって安倍総理がイランを訪問して、ハメネイ師と会談を行った。その様子をツイートしているのですが、「安倍総理はアメリカがイランと誠実な対応を望んでいると言うけれど、我々はそのような言葉を決して信じない。誠実な対応はトランプ氏のような人間からは生まれないからだ」と言っています。この文言を見る限り、トランプ大統領に対しての信頼度はゼロだということが伺える。
なぜならば、「アメリカはイランの石油化学業界に対して経済制裁を課しているではないか。これが誠実な交渉を望む人間のやることか」と、具体的になぜ交渉に応じないかを明記しているのですよ。そうすると、トランプ大統領が更なる追加制裁をするとなったら、ますますイランは背を向けてしまうのではないかと思います。
一方で、イランのザリフ外務大臣もツイッターをやっています。私が注目したのは、先日のタンカー攻撃の後に「いよいよBチームによるプランBが発動された」と言っているものです。Bチームとは、ボルトン特別補佐官を筆頭に、イスラエルのネタニヤフ首相、サウジアラビアのサルマン皇太子、UAEのザイド皇太子の4人組と言われています。Bチームはトランプ大統領を焚きつけて、イランとの戦争を望んでいるグループなのだと。ではBチームによるプランBとは何かと言うと、サボタージュディプロマシーです。

飯田)サボタージュディプロマシー?

須田)要するに妨害外交と言ったらいいでしょうか。イランにとって、いままで西側の唯一の窓口が日本だったのですよ。いよいよ安倍首相がアメリカとの仲介交渉に乗り出そうという矢先になって、タンカー攻撃が行われた。これはBチームによるプランB、つまり我々がやったわけではないと言いたいのです。逆に言えば、安倍総理のイラン訪問をザリフ氏は歓迎しているのですよ。重大な決断をしてくれたことで、何とか戦争を回避したいという意識は持っているのだけれども、それが御破算にされた。加えてその後に無人機の撃墜ですから、これもBチームによるものだと認識しているのではないでしょうか。

イラン学生通信(ISNA)が13日、AFP通信に提供した、オマーン湾で黒煙を上げるタンカーの画像=2019年6月13日 写真提供:時事通信

イランが核兵器保有国になる可能性も

飯田)イラン側としては、確たる証拠がないからどちらにもとれるけれど、アメリカ側が自作自演をやったという主張をしているのですね。

須田)ニューヨークタイムズは、ベトナム戦争が始まるきっかけになった「トンキン湾事件」に非常によく似ていると言っています。私もニューヨークタイムズの報道が気になったので、当時のマクナマラ国防長官の回想録を読んでみました。2回攻撃が行われたと言われていますが、2回目はやっぱり自作自演だったのですよ。

飯田)2回目に関しては、自作自演が確定している。

須田)ええ。「回想録を書くまで私は喋らなかったけれど」という書き出しで始まっています。やるのですよ、アメリカは。

飯田)アメリカが証拠として出して来た映像も、夜中だったこともあってかなり不鮮明でした。その後でカラーの写真も出ましたが、だいぶ時間が経ってからですよね。

須田)もちろん、イラン犯行説について確証がないのと同時に、アメリカの自作自演説に対しても確たる証拠はないですよ。両方とも証拠はないのです。だからバランスを見て報道すべきなのに、日本のメディアやマスコミはアメリカの主張を垂れ流している傾向があると思います。

飯田)しかし、ハメネイ師のツイッターは面白いですね。逆の意味でとれば、少しでも制裁を緩めてくれたら交渉の余地はあると言っているようなものですよね。

須田)だから大前提として、経済制裁を元の状態に戻す必要があります。一方で怖いのは、イランがウランの再濃縮を始めたということです。「OK! Cozy up!」金曜日の担当である宮家邦彦さんに聞いてみたところ、僕は再濃縮を始めて数年後には核兵器を持てるのではないかと思ったのですが、宮家さんは1年以内だと言うのですよ。

飯田)それほどの濃縮能力があるのですか?

須田)あるのだそうです。

飯田)遠心分離機の数を減らしたという話がありましたが、実際に減らしたかどうかはわからないですものね。

須田)イランが核兵器保有国になると、黙っていないのがイスラエルであり、もちろんアメリカもそうですから。

飯田)サウジアラビアもですよね。

須田)そういう状況に少しずつ動き始めていることを、認識しないといけないですね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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小林千晃、逢坂良太 TVアニメ『花野井くんと恋の病』に込めた想い!

声優の安元洋貴と白石晴香がパーソナリティ!週替わりで登場するゲストとのトーク!
リスナーのみなさんからのリクエストを中心に集計したアニメ、ゲーム、声優、特撮に関するナンバーのオリジナルチャートを発表していく1時間のミュージックプログラム、
「A&Gメディアステーション FUN MORE TUNE」!
4月20日はゲストに小林千晃さん、逢坂良太さんをお迎えして、TVアニメ『花野井くんと恋の病』特集をお送りしました。

『花野井くんと恋の病』、どんな作品なんでしょうか?「僕が演じている花野井くんと日生ほたるちゃんという主人公の女の子がいるんですけど、花野井くんの愛が重たくて。女性と付き合っても“あんた重たい”と別れられちゃうことが多い少年と、恋愛に縁遠いほたるちゃん、交わるはずのない2人が恋をしていくという物語になっております(小林)」

逢坂さんにはご自身が演じる「倉田圭悟」について教えてもらいました。「基本的に凄く明るくてムードメーカーみたいな感じですけれども、初登場の時にアフレコに先生がいらっしゃって“圭悟ってどんな役なんですか?”と聞いた時、“あえて空気を読んでこういうキャラを演じてます。空気を読んで空気を読まない”と言われて。圭悟もいろいろあって、あっけらかんとした人間だけじゃないんです。2話のおちゃらけた感じしかまだ見えてないですけど(逢坂)」

花澤香菜さん、坂本真綾さんなど、安元さんが「キャストが立派!」と話されていましたが、アフレコ現場の雰囲気はどうだったのでしょうか?「あの時はギリギリまだコロナ禍が抜けてないので、メインキャストだけで録っていたんです。もう本当にほたるちゃんと花野井くんがずっと2人で掛け合っているんですけど、見ているだけで凄く恥ずかしい(笑)こんなにも気持ちをストレートに伝える子たちがここにいるんだっていう(逢坂)」

主人公の日生ほたるは花澤香菜さんが演じています。現場でどんな話しながら収録していたかというと「花野井くんの行動がキュンキュンするのか引いちゃうのかのラインを結構喋っていましたね。僕や逢坂さんは“さすがにこれやりすぎだよね”みたいな話するんですけど、香菜さんや久保ユリカさんは“これがいい、わかってない!”ってボロクソに叩かれました(小林)」

キュンキュンが溢れている作品ですが、どうやってキュンを表現していたのでしょうか?「好きを溢れさせましたね。とにかくほたるちゃん大好きの気持ちで言って。キュンとさせるよりは、好きだよ。セリフの文言は違うけど“愛してます”を全部込めてました。休憩入ると毎回“ありがとうございます”って言われてました。(小林)」

演じるキャラクターや『花野井くんと恋の病』の現場から学んだこと、影響を受けたことも伺いました。「恋愛作品はあまりやったことなかったので、さじ加減というか、距離感を他のアフレコよりも凄く言われましたね。キャラクター同士の距離感が遠くてもささやくように言うとか。日常作品なんだけど使うテクニックはファンタジーなところを要求されたり。上手にやるのが大変でしたけど、この作品で学べた気がします。(小林)」

「僕はオーディションで花野井くんも受けたんです。倉田も受けて決まったんですけど、僕の思う花野井くんのイメージはクールでちょっと落ち着いた雰囲気。すべてを達観したように思って演じたんですけど、現場で小林くんの芝居聞いて“こんなに表情豊かで明るい、全然アプローチ違うんだな”と思いました(逢坂)」

恋愛のもどかしさと甘さを絶妙に表現!たくさんのキュンで溢れている『花野井くんと恋の病』、ぜひチェックしてみて下さい!

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