在任日数歴代1位の安倍首相が今すべきこと~納得を得られていない「桜を見る会」問題

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(11月18日放送)に産経新聞論説委員の山本秀也が出演。「桜を見る会」問題の安倍首相の説明について解説した。

「桜を見る会」で安倍晋三首相、昭恵夫人と記念撮影する招かれた人たち=2019年4月13日午前、東京・新宿御苑 写真提供:産経新聞社

「桜を見る会」の前夜祭、「領収書も明細書もない」と安倍首相

「桜を見る会」の前日に行われた後援会の夕食会の会費をめぐり、安倍総理大臣は安倍事務所や後援会による補填を改めて否定した。およそ800人が出席した夕食会の経費の総額を示す明細書や、自身の後援会や事務所の領収書はないとしている。

森田耕次解説委員)「桜を見る会」の前日に開かれた夕食会の費用が、最大の焦点になりつつあります。安倍総理大臣は安倍事務所や後援会の補填について、18日に記者団に対し重ねて述べ、否定しています。

 

安倍総理大臣)「桜を見る会」の前日の夕食パーティーについてですが、安倍事務所にも後援会にも一切入金、出金はありません。

記者)ホテル側が領収書を貰うためには、先にホテル側に支払いをしないといけないのではないか、という指摘も出ています。先にホテル側に払っているということは、一切ないということでしょうか?

安倍総理大臣)それはありません。

 

森田)このように述べて、夕食会の費用については参加者が直接支払っていると。事務所にも後援会にも入金はないとしています。経費の明細書については「事務所に確認したけれど、そうしたものはない」ということです。夕食会の費用について、事務所は領収書の発行を行っておらず、「ホテル側が発行し、事務所の者が渡している」と強調しました。夕食会の出席者について、総理はおよそ800人と記者団に明かし、「桜を見る会」にはその大半が出席したようです。総理が15日に記者団に行った説明では、夕食会費は事務所の職員が会場の入り口で1人5000円を徴収し、その際にホテル名義の領収書を手渡したと。受付終了後に集計したすべての現金をホテル側に渡したとしていて、総理は「事務所や後援会の収入、支出はないということで、政治資金収支報告書に記載する義務もない」という説明をしています。

山本)わかりにくいですよね。ホテル側の出した5000円の領収書を、どなたかお持ちなのでしょうか。私もこういうところで宴会の企画をしたことがありますが、マイクの借り賃など、お料理以外の値段がついて来るのですよね。

森田)料理は800人が参加したとして、800人分は出さないですよね。

山本)そこまではもちろん行かないし、グレードはいろいろですが、都内の一流ホテルですからね。

総理主催の、桜を見る会が来年度は中止されることが決まり記者団の質問に答える安倍晋三首相=2019年11月13日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

「そんなことを信じる日本国民がいるのか」~野党は参考人招致を要請

森田)野党・立憲民主党などは、領収書や明細書がないのが理解できないと。「ホテルが後援会の前夜祭を主催するはずがないのだから、そんなことを信じる日本国民がいるのか。聞いたことがない」と、立憲民主党の安住国対委員長が述べています。「総理は明確な政治資金収支報告書への記載漏れという違反を犯している」と批判し、野党側は衆参両院で、総理の出席する予算委員会の集中審議を開催するよう要求しています。20日に衆議院の内閣委員会が開かれるのですが、そこに安倍事務所の会計責任者、ホテルニューオータニの担当者を参考人招致するよう要請しているということですね。

山本)20日ということになると、安倍総理は桂太郎氏を抜いて、憲政史上最長の在任期間ですからね。総理自身がよく言われることですが、きちんと丁寧に説明することを実践するのが、憲政史上最長の総理としてなされるべきことです。

森田)総理自身も「桜を見る会」の出席者が近年増えていることについては、「長年の慣行とは言え、反省しなければいけない」と陳謝しています。

山本)今年(2019年)は、特に行った人が多かったような気がします。

森田)15日に21分間の説明をして、18日も3分ほど改めて説明したということで、説明は繰り返している状況です。

山本)あまり納得を得られていないので、もう少しきちんと説明した方がいいと思いますけれどね。

「桜を見る会」を終え、記者の質問に答える安倍晋三首相=2018年4月21日、東京・新宿御苑 写真提供:産経新聞社

19日、安倍首相が在職日数最長タイに

森田)19日に通算在職日数が2886日ということで、桂太郎総理に並ぶということですが、この安倍政権がぐらつくことがないかというところですね。

山本)いずれにしても、長期政権の緩みは指摘されているので、締めるところは締めて行かなければ大変なことになります。

森田)あとは経済運営ですね。アベノミクスがどうなって行くのか。

山本)税金が上がったばかりですからね。

森田)長きに渡った政権は、アベノミクスが支えて来た部分もありますから。

山本)しかし、生活者の実感になっていない、というのはよくおわかりだと思います。

ザ・フォーカス
FM93AM1242ニッポン放送 月-木 18:00-20:20

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周防正行「サイレント映画について大変な勘違いをしていました」

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、映画監督の周防正行が出演。最新映画『カツベン!』の題材となったサイレント映画について語った。

ニッポン放送「あさナビ」

黒木)今週のゲストは映画監督の周防正行さんです。周防監督の5年ぶりとなる最新作映画『カツベン!』が全国公開中です。『カツベン!』は、映画の始まりの時代を駆け抜けたスーパースターである、活動弁士の話なのです。

周防)日本に初めて映画が入って来たときに、「Motion Picture」という言葉をそのまま訳して「活動写真」と呼んだのですね。そのときは、まだ映画に音がなかったのですよ。スクリーンの横に人が立って、写っているものの説明を始めたのです。最初は物語映画ではなかったから、何が写っているかとか、どうして動くとか、まさに“写真が動く”ということは始めてのことだったので、世界中で流行るわけです。当時、日本ではそのように説明する人が、最初の日の上映からいたのです。

黒木)つまりは紙芝居みたいに「こういう物語ですよ」と、ト書きも言えばセリフも言うという…。

周防)最初は単なる出来事が写っていました。駅に列車が到着するとか、工場から人が出て来るとか。それがやがて物語を持つようになって、弁士は物語をきちんと説明することを始めました。こういう文化が根付いたのは日本だけなのです。アメリカやヨーロッパでも説明する人が立った記録はありますが、職業としては説明していません。アメリカ、ヨーロッパは生演奏の音楽だけで魅せていたのです。

黒木)『カツベン!』はオリジナルの作品ですが、どうしてこれを映画にしようと思われたのですか?

周防)僕が浅はかにも、ずっと無視をして来たから。

黒木)え?

周防)大学生のときに、サイレント映画をたくさん観ていました。そのときはサイレント映画だから音がない状態で、活動弁士の説明も音楽もない、まさに無音の動く画を観るというのが、サイレント映画の見方だと思っていました。活動弁士がいることも、音楽があることも知っていたのですが、それを無視していたのです。サイレント映画なのだから、サイレントで観ないと監督の意図は伝わらないのだと、ずっと思って生きて来た。でもつい最近、僕の助監督をして下さっていた片島章三さんが「こんな本を書きました」と、この映画の元になる台本を読ませてくれたのですね。

黒木)いつも周防監督は、ご自分でシナリオをお書きになりますよね。

周防)自分のシナリオではないのは、今回が初めてです。

黒木)そのシナリオを読まれてどうだったのですか?

周防)「僕はなんて勘違いをしていたのだろう」と思いました。当時、明治の終わりから大正昭和の始まりにかけて、無声映画をサイレントで観ていた人はいなかったのです。当然、映画監督は自分の作ったものが上映されるときに、生演奏があり、誰かの説明が入るとわかって撮っていたのですね。要するに、監督がサイレントで観てもらうことを前提に撮っていなかった。それを僕はサイレントで観ていたのですよ。「これはいけない」と。それも僕は映画監督なのに、なぜ日本映画史の重要なことを無視して来たのだと思って、大反省です。音がない状態で物語をつくり上げるというのは、映像を作る人間としての最高のテクニックだ、技術だと思っていたのです。それこそが映画の基本と言うか、映画の本質だろうと。

黒木)それが180度変わったわけですね。

周防)変わりました。

黒木)活動弁士という方々がいて、初めてサイレント映画は成り立つのだと。

撮影・下村一喜

周防正行(すお・まさゆき)/映画監督

■東京・目黒区出身。1956年生まれ。
■立教大学在学中に、高橋伴明監督の助監督を務めるようになり、以降、若松孝二監督や井筒和幸監督の作品に助監督として携わる。
■1984年に小津安二郎へのオマージュを含んだピンク映画で監督デビュー。
■1989年に『ファンシイダンス』で商業映画初メガホン。
■1992年の『シコふんじゃった。』で、日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。
■1996年には大ヒット作『Shall We ダンス?』公開。日本アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞など13部門を総なめ。
■2006年には痴漢の冤罪裁判を描いた『それでもボクはやってない』、2011年にはバレエ作品を映画として収めた『ダンシング・チャップリン』、2012年には終末医療を題材にしたヒューマンドラマ『終の信託』、2014年には花街で成長する舞妓の姿を描いた『舞妓はレディ』を監督。
■最新作は、2019年12月13日公開の『カツベン!』。大正時代に全盛だった無声映画を個性豊かな語りで彩った「活動弁士」が主人公。活動弁士を志す青年・俊太郎を成田凌が演じ、ヒロインを黒島結菜が演じる。

ENEOSプレゼンツ あさナビ(12月9日放送分より)
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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