辛坊治郎が明かす 放送局の“選挙”に対する異様なデリケートさ

キャスターの辛坊治郎氏が6月18日(木)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!~激論Rock&Go!」に出演。選挙と「放送法」について独自の経験から解説した。

東京青年会議所主催の都知事選ネット討論会=6月28日、東京都新宿区 ©時事通信社

東京都知事選挙が18日告示された。17日には、立候補者5人がオンラインで共同会見を開き、新型コロナウイルスの対策など、それぞれの対策を訴えた。投開票日は7月5日となっている。

辛坊)告示のあとの放送で何を解説すればいいのでしょう……「放送法第4条 政治的に公平であること」……最近のマスコミは、この拡大解釈がひどい。たしかに、「放送法第4条」「政治的に公平であること」「意見の対立している事柄についてはできるだけに多角的に論点を明らかすること」「報道は事実を曲げないですること」などなど、我々はこの放送法を熟知して、その範囲の中でおしゃべりをしているわけでございます。総務省から放送局が免許をもらっている大前提となりますから。しかし、この政治的公平というのは、やはりこの選挙期間中に有権者の方に正しい判断をしてもらうための情報を提示する役割が禁じられているわけではありませんから、政治的公平性に配慮しながらですが、やはり、この4年間の現政権の評価であるとか、今後の課題であるとかに関して、このような場で整理をして、有権者の方に正しく1票を投票していただく情報をお届けするのが我々の責務であります。

都庁前に掲示された都知事選の日程を伝える横断幕=2020年6月17日午後、東京都新宿区 ©産経新聞社

辛坊)ただ、日本の放送って異様にデリケートになっていて、わたしの長い放送業界歴のなかで、わたしの(放送局時代の)後輩が選挙の当日の昼のニュースで候補者の名前を読み間違えたんです。当時その局の番組で、NHKからやってきたある人を番組に据えて司会者に据えて番組をやろうという話になって、その人とかなり近い名前の人が地方選挙に立候補していたんです。立候補してらっしゃるのは3人くらいだったんですが、そのうちのひとりが、そのテレビのキャスターと名前が酷似している人だったので、アナウンサーはそれに引っ張られてそのテレビのキャスターの名前の方を言ってしまった。1字違いかなんかで。そうしたらその陣営からクレームがものすごい勢いできて、「選挙の当日の昼ニュースで名前を間違えるとは何事だ、訂正しろ」と。困った放送局が、午後帯の時間にずっと、「昼ニュースで〇〇さんの名前を〇〇さんと読み間違えました」というのを午後に散々やり倒した。

辛坊治郎

辛坊)そうしたら、別の陣営からクレームが来て「選挙の当日に立候補してる名前の人間を午後ずっと連呼し続けるのはどういうことだ」って大騒ぎになった。それで結局、最終的には社内処分が出て、昼ニュースを読み間違えたアナウンサーだけが処分されたんです。確かに読み間違えたことに端を発するのだけれども、読み間違えたことが本質じゃなくて、午後の時間帯に訂正を入れ続けた報道のデスクの方が問題。しかし、その放送のデスクは社内的にお咎めなしです。結果、幸いなことにというべきか、もともと本命と目されていたその名前を読み間違えて連呼した人ではなくて、別の人が当選しているので、投票行動的には影響があったかどうかはわからないけれど、選挙結果には影響がなかっただろうということで。時代も時代でいまから30年くらい前の話ですから、それ以上の社会的問題にはならなかったのですが。

菅田将暉、スクールカースト頂点役『35歳の高校生』を振り返る “ヤギみたいな笑い声”は脚本家も公認だった

6月22日(月)深夜、俳優の菅田将暉がパーソナリティを務めるラジオ番組「菅田将暉のオールナイトニッポン」(ニッポン放送・毎週月曜25時~27時)が放送。緊急事態宣言が明け、撮影の仕事が再開したことを報告するとともに、2013年に放送されたドラマ『35歳の高校生』(日本テレビ)の思い出を語った。

作品名はまだ明かせないが、先日、3か月ぶりの撮影があったという菅田。現場では初めて会う若い俳優もいたことから、「変に声をかけるとかじゃなくて、芝居で、やっぱり背中で。カメラの外でいくら喋ったってダメなんですよ! やっぱり役者ってそういうものなんで。カメラの前で堂々と見せつけよう!(笑)」と、いつも以上に意気込み。

ところが、カメラテストのアドリブで「ワー!!」と大声で叫び、たった1回で声が枯れるという痛恨のミスで、「(アドリブが)採用されたからよかったけど、アドリブで叫んで声をからすって、本当に恥ずかしいスタート。後輩の彼から見たら、僕はどういう風に見えていたのかな……」と、落ち込みながら回想。

菅田は「久々に思い出した」と、芝居を始めたばかりの頃についても振り返り、米倉涼子主演の、いじめや“スクールカースト”といった問題を取り上げた、学園ドラマに出演したときのエピソードを語った。

「『35歳の高校生』で、僕はスクールカーストの頂点みたいな生徒役だったんです。クラス内を牛耳って、みんなをビビらせるような役で。台詞を喋り出す前って、“自分はここから喋りますよ”っていう空気を作ることが大事だから、話す前に椅子を蹴ったり、ワンアクションがあるんです。だけど台本には、“椅子を蹴る”とかそういう指示は何も書いてないわけです。

その頃、僕が調子に乗ったことが一個あって、あのドラマで笑い声を変にしていたんです。ヤギの鳴き声みたいにブハハハハ……って(笑)。監督から言われたわけじゃなく、勝手にね。生徒も20数人ぐらいいるし、役の個性はみんな自分で勝手に作っていくものなんですよ。

で、これがえらいもので、その笑い声を続けていたら、『正光』っていう役名だったんだけど、3話ぐらいから『正光:(ブハハハハ)』って台本に書かれるようになったんですよ!『ああっ! 採用された! これで堂々とできるぞ!』と思って。台本に記載されるのが一つのステータスというか、脚本家さんや監督さんが『面白いな』、『あれは絶対やってね』って言われるのが一つの喜びだったりするわけです」

芝居を始めた当時、全シーンにアドリブを入れ、周りよりも一歩でも前に出ようとしていたそうで、“ヤギのような笑い声”が脚本家に公認されたときは、うれしくて仕方がなかったという。

過去、アドリブは10個中1個採用されるくらいで、やり過ぎて「菅田さん……、普通にやってもらっていいですか?」と監督に言われたこともあったと、笑いながら明かしつつ、改めて撮影が再開したことに「なんか久々にお芝居して楽しかった」と語った。

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