プロが教える、今すぐ使える料理の新常識「唐揚げには小麦粉? 片栗粉?」「ハンバーグに卵は入れる?」

料理家で作家の樋口直哉さんが、上柳昌彦アナウンサーがパーソナリティを務める、ラジオ番組「上柳昌彦 あさぼらけ」内コーナー『食は生きる力 今朝も元気にいただきます』(ニッポン放送 毎週月・金曜 朝5時25分頃)に出演。「唐揚げ」「ハンバーグ」といった定番料理の新常識を紹介した。

樋口さんは、服部栄養専門学校を卒業して料理家として活動する傍ら、2005年、『さよなら アメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、作家としてデビュー。同作は第133回芥川賞の候補にもなった。昨年2019年は、『定番の“当たり前”を見直す 新しい料理の教科書』(マガジンハウス)を出版し、いつものレシピをおいしくする極意を書いている。

唐揚げもハンバーグも最近はいろいろな作り方が紹介され、「一体、どのレシピが正解なの?」と疑問に思うほど。番組では、食材や調味料の役割、料理の「なぜ?」を紐解きつつ、定番レシピの正しい作り方を披露した。

■唐揚げに「日本酒」を入れる理由、知っていましたか?

日本酒って本当にすごい調味料で、西洋の調味料として使われているワインには酸味があるんです。でも日本酒は酸味が無く、うま味、そして少し酸性の液体なので、肉を柔らかくしたり、魚の臭みを消したり、いろんな働きをしてくれる偉大な調味料です。唐揚げで日本酒を加えると、肉がてき面に柔らかくなるし、蒸発するスピードが早いので、早くカリカリになるメリットがあります。

■唐揚げに「卵」は入れなくていい

卵を入れると衣のボリュームが出て、肉が大きくなるというメリットがあります。これは、鶏肉が高かった時代にボリュームを出すための工夫だったようです。唐揚げの衣を作るとき、卵を入れるかどうかですが、どちらでもいいんです。ですが、今を卵を入れず、肉の味をストレートに出した唐揚げの方が喜ばれます。

■唐揚げには小麦粉? 片栗粉?

『新しい料理の教科書』では、「小麦粉」と「片栗粉」を両方使うと提案しています。まず、小麦粉をまぶして鶏肉の水分を吸い、その後に片栗粉をまぶすと、カリッと感が出ます。でも、どちらかだけでもいいんです。出来上がってすぐに食べられる場合は「片栗粉」だけ、お弁当にしたい場合は「小麦粉」の方が向いています。

こういう風に、食材には向き・不向きがあるので、その役割を理解すればいろんな選択肢が出てきますよ。

■唐揚げは「冷たい油」から揚げる

唐揚げで、「中が生焼けだった……」「表面がカリッとしない」という失敗談をよく聞きますが、「冷たい油から揚げる」「少ない油で揚げる」ことがポイントです。油の量が少なければ温度の上昇が早いので、鶏肉の温度がゆっくり上がりつつ、油の温度が上昇して外側がカリッと揚がります。唐揚げ専用の鍋もありますが油をいっぱい使うので、家庭では小さいフライパンで大丈夫です。油の量はフライパンにひたひたとするくらいです。

■ハンバーグに「卵」は入れなくてもいい

卵を入れて作った場合と入れなかった場合、試食をすると分かりやすいですが、卵を入れない方が肉の味を強く感じます。ちょっと前は、ふわふわ系のハンバーグが人気で、そういうのを食べたい時は卵を入れた方がいいですが、肉の味を生かしたいなら卵は入れなくていいです。

■ハンバーグの真ん中をへこませる理由

真ん中をへこませるのは理由が2つあって、1つは、中心が生焼けになりやすいので火の通りを良くするため。もう1つは、膨らみすぎるのを抑えるためです。焼いているとハンバーグが膨らんで真ん中が割れ、そこから肉汁が出てしまいます。でも、卵を入れなければ肉は膨らまないので、へこませる必要はありません。卵を入れていないのにへこませると、その部分だけ焦げ目が付かず、おいしさが落ちます。

卵を使わない場合はへこませず、肉の表面をなめらかにすることが大事です。表面にひびが入っていたりすると、そこから肉汁が出てしまいます。

■ハンバーグを「日本酒」で焼く

フライパンで焼き、片面にある程度の焦げ目がついたら裏返し、日本酒を加えて“蒸し焼き”にする方法をおすすめしています。お店だとオーブンに入れて焼きますが、家庭でそれは難しいですよね。どうすれば肉に火を早く通せるか考えた結果、蒸し焼きするのが一番でした。普通に加熱するよりも、蒸気の方が早く熱が伝わるんです。

ただ、「水」で蒸し焼きすると肉のうま味が流れ出てしまいます。この解決策が、肉のエキスよりも濃いエキスを入れること。だから、日本酒を使えばうま味が流れ出たりしません。

この他にも番組では、口の中でほろほろと崩れる絶品おにぎりの作り方、オムレツを作るときのコツなども紹介。「料理には理屈がある!」「食材には向き・不向きがあるので、その役割を理解すればいろんな選択肢が出てきますよ」と語った樋口さん。目から鱗の新常識に、当たり前に思っていたことがガラガラと崩れるかもしれないが、これを機に古いレシピをアップデートしてみてはいかがだろうか。

料理家・樋口直哉さんと上柳昌彦アナウンサーの詳しいトーク内容は、「食は生きる力今朝も元気にいただきます」特設コーナーHPから、いつでも聞くことが可能だ。

国際ジャーナリスト・堤未果、パレスチナ情勢は「エネルギー・お金の視点で見ることが大事」

イスラエル軍が侵攻したパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニス最大のナセル病院で集団墓地が見つかり、310の遺体が回収された。

4月24日放送の「くにまる食堂」(文化放送)は、「国民の違和感は9割正しい」の著者で国際ジャーナリストの堤未果さんがこのニュースを受けて、「エネルギー、お金の視点で見ると違った光景が見えてくる」と話した。

野村邦丸「“国民の違和感は9割正しい”の中の戦争と平和の違和感、お金は嘘をつかないのガザにある宝の山をみんな狙っているという項目で私がへ~と思ったところを紹介します」

“イスラエルのネタニヤフ首相がハマスに宣戦布告した後に、ロンドンの金融アナリストの友人に(堤さんが)電話したところ、アナリストは「TVでは大学教授が宗教戦争の解説をするんだろうな。でも、エネルギーの歴史を見ない限り絶対に理解できない。宗教は民族の対立を乗り越えるのは難しいねで終わりだろ。イギリスもエジプトもアメリカもガザにある宝の山をみんな狙っている。それを、イギリスのガス会社ブリティッシュガスが発見した1999年にすべてが始まったんだ”

邦丸「ガザ沖にとんでもない天然ガスのガス田が見つかったということですが、堤さん詳しく教えていただけますか?」

堤未果「あの辺りはものすごく、天然資源が眠っているんですね。他の戦争の歴史を見ても、後から考えると資源を巡る戦争は多い。資源がたくさん眠っているとなった時に、みんなそれが欲しいわけで、そこから奪い合いが始まる。宗教だったり、人権侵害だったりというのがなぜクローズアップされるのかというと、エネルギー戦争の方に注意が向かないようになってしまうんですね。だから、私たちはそっちの方は気づかない。なぜ戦争が終わらないのか?あの国はなぜあの国に付くのか?を政治、宗教で見ると絶対理解できないんですけど、エネルギーやお金で見ると腑に落ちる。それをベースに見ると違った光景が見えてくる」

邦丸「これ、なかなか報じられないですよね。この本を読んで始めて知った」

「エネルギー、お金の流れを見ることが大事だと思います」

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