立川志らく「安定して仕事があったのは私と笑点のメンバーだけ(笑)」 寄席・落語会ができなかった“自粛期間”を振り返る

落語家・立川志らくが1月4日、ニッポン放送の番組「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演、昨年2020年の“外出自粛期間”における落語家の「生活」について語った。

立川志らく

増山さやかアナウンサー)今年最初のお客様です。立川志らく師匠です。あけましておめでとうございます。

志らく)おめでとうございます。

辛坊)おめでとうございます。どうぞよろしくお願い致します。本当に恐縮です。今朝(1月4日放送・TBSテレビ系『グッとラック!』で)お会いしたばかりなのに申し訳ないです。

昨年1年間、志らくさんクラスで毎日テレビに出ていればともかくとして、普通に寄席で食べているような人たちにとっては大変だったのではないですか?

志らく)普通にやっていれば年間200席、300席、大きくて500席の落語をやれているような人たちが、全部なくなってきたわけです。ですから、どのようにしてみんな生きてきたのか。落語家で安定して仕事があったのは私と笑点のメンバーだけですから。他の人では志の輔さんは『ためしてガッテン』(NHK総合)とかやっているからいいけれども、基本みんなテレビとかメディアの仕事はほとんどしていません。

辛坊)そうですよね。

志らく)寄席はほとんどお金にならない。寄席は10日間で立って数万円にしかならない。地方とかで落語をやってようやく収入を得るのに、それがない。みんな貯金を切り崩して生きてきたのではないですか。私の弟子なんかどうやって生きてきたのか全くわからない。

辛坊)それでいうと、緊急事態宣言を出して、4日に橋下徹さんも言っていましたが、いまは「補償と引き換えだ」ということになっています。しかし補償ということになると、夜の街に関して、1日時短に応じると何万円だとか、それは飲食店はいいかもしれないけれど、その飲食店に食材を卸している人たちや、酒を卸しているような人たちとか、結局すごく不公平なことになっているのではないかという気がします。

志らく)そうですね。お店の人だけなのですよね。農家の人や仲介の人たちは補償されない。

辛坊)だからといって全員に10万円ということになると、公務員の方など全然生活に困っていない人も一律で10万円という。これもまた不公平だよな、と思います。

志らく)不公平ですよね。

辛坊)最近の話でいうと、緊急事態宣言には実行力がないので実行力を持たすような法改正をするべきだと、強制と同時に補償もパッケージで法律で明記するべきだといいますが、具体的に書き込むのは難しいだろうな、という気がします。

志らく)ですから、見えている部分だけを助けるしかないのは仕方ないのですよね。

辛坊)結局そうなりますよね。

志らく)見えない部分のところまでやろうとするとキリがなくなってしまいますから。

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