Creepy Nuts「本当に夢みたいな話」ベテランから新世代までが集結した音楽イベントを振り返る

4月27日(火)深夜、ラッパー・R-指定とターンテーブリスト・DJ松永による音楽ユニット・Creepy Nutsがパーソナリティを務めるラジオ番組「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送・毎週火曜27時~28時30分)が放送。24日(土)、東京・日比谷野外音楽堂で行われた番組イベント『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0 presents 日本語ラップ紹介ライブ in日比谷野音』について振り返った。

同イベントには、ホストのCreepy Nutsのほか、2人が敬愛するRHYMESTER、般若、そして、最近注目しているというヒップホップクルー・LibeRty Doggsが出演。自分達のルーツである先輩ヒップホッパーから新世代までを集結でき、夢のようなステージだったと、熱く語った。

R-指定:土曜日に、日比谷野外音楽堂で開催させていただきましたね。

DJ松永:俺らはシンプルにヒップホップが好きで、好きな曲があって、みんなに聴いてほしいっていう気持ちがあるわけじゃないですか。

R-指定:うん。

DJ松永:学生時代とかさ、ヒップホップが好きなやつなんか周りにいなかったから。

R-指定:そうそう。

DJ松永:1人で感動して、この感動を誰かに伝えたい、みたいな感じで人に聴かせて。あと、DJなんてそういうものだからね。

R-指定:そう、DJってね。

DJ松永:DJって、みんなが好きな曲をかけて、踊らせるのもそうだけど、“みんなに聴いてほしい曲”をかけることもあるから。そういう、個人的な欲求からさ、そのご本人に会場に来てもらって、ライブをしてもらって!

R-指定:俺たちが聴かせたい、見てほしいアーティストの曲を流すだけじゃなくてね。

DJ松永:本当に夢みたいな話で。そしてスタッフの方が大勢動いてくださって、日比谷野外音楽堂、聖地じゃないですか。

R-指定:そう。日比谷野外音楽堂は「さんピンCAMP」(1996年)っていう、おそらく日本のヒップホップ史上で初の、最大級のイベントが行われて。そんな所で、俺たちもそういうイベントができるという。

DJ松永:そう!

R-指定:で、現役でその“さんピン”を体感したRHYMESTERを呼べた。そして日々、お世話になっている般若さん。さらに、俺たちより年下の世代で、めちゃくちゃかっこいいアーティストのLibeRty Doggsを呼べるっていう。

DJ松永:LibeRty Doggs、ライブもかっこよかったしね~。

R-指定:めっちゃかっこよかった! 熱量もすさまじかった。なんていうか、全員の弾けるような熱量を、あの野音で。久しく、そういう光景って見られなかったじゃないですか?

DJ松永:確かに。

R-指定:ちゃんとお客さんがいる状況で、バイブスもマックスの状態で、クルーでライブするって。

DJ松永:ヒップホップのクルーがバリバリにカマしているのって、俺も最近、見てなかったなと思って。ビートも超ギャングで。

R-指定:しかも真っ昼間に、“国家の中枢”みたいな場所で!

DJ松永:3曲とも、なんか、すごいこと言ってたよね(笑)

R-指定:やっぱりそれが、ヒップホップの痛快なところ。さんピンCAMPもそうだったけど、ヤンチャで型破りなやつらが、日比谷という場所で型破りな音楽を流すという。それがなんか、胸のすくような思いというか。LibeRty Doggsのライブは、それを感じましたね。警視庁がすぐそこにあるのに……(笑)

この後も、般若との舞台裏でのエピソードや、RHYMESTERに一曲目の『Future Is Born』でカマされ、R-指定が『ONCE AGAIN feat. Creepy Nuts』でカマし返したこと、DJ松永が改めてRHYMESTERへの並々ならぬ愛を語るなど、時間の限り、各アーティストとの思い出を振り返った。

90年代初めの"サブカル・バンド"にはプレッシャーになった「浪漫飛行」の大ヒット

「宝島」を読んで悦に入っていた青春時代 ©STVラジオ

シンガーソングライターの松崎真人が、'70~'90年代の日本の曲・日本語の曲を厳選かけ流し(イントロからアウトロまでノーカット)でお届けするSTVラジオ『MUSIC☆J』。5月8日は、10曲目~12曲目の「つながり」にフォーカスします。

☆10曲目「浪漫飛行/米米CLUB」

松崎:言わずと知れた1990年度のオリコンで年間2位。米米CLUBの中でも特大級のヒットでございます。クレジットを見ると、アレンジが中崎英也で共同クレジットになってるんですね。作曲が米米CLUBアレンジがで米米CLUBと中崎英也というクレジットなので、こういう場合は往々にして、どこからが作曲でどこからが編曲かあまりこだわらないというパターンが多いんですけど、そうでないと当時、浪漫飛行が出るまで米米CLUBは、16ビートのファンクをやって、同時にステージでは面白いことをやって、シュールな前衛芸術なのか?お笑いなのか?というギリギリを攻めるマニア受けのバンドだと思われていたわけです。でも大所帯のバンドを維持するには、どっかでブレイクというか大ヒットが欲しいとうことで、狙って大トッと言うのはなかなか生まれないんですが、ここは狙って取ったというのはスゴいですね。

松崎:で、これ(浪漫飛行)も"元歌"がある曲でして、次の曲も同じ元ネタです。

☆11曲目「トゥナイト/佐野元春」

松崎:当時、佐野元春さんが自分でやっていた雑誌やFM番組の色んな情報を加味すると、恐らく、米米CLUBの浪漫飛行と同じ元ネタにスゴく触発されてるんじゃないかと思います。きょうは"3段逆スライド"でもう3曲目で元歌に行ってしまいます。「トゥナイト」の2年前のヒット曲ですね。歌詞で描かれている情景を含めて、同じニューヨークを描いている曲です。そこら辺も共通するんじゃないかと思いますね。

☆12曲目「STEPPIN’OUT/JOE JACKSON」

松崎:もうメロディーのどこを取って、どこをパクったとか、そういう次元じゃないんですよね。この単調な割とマシン的なリズムにシンセベースを♪ドンドンドンドンって行く感じ。で、米米CLUBの浪漫飛行が技ありなのは、全然テンポが違うんです、いま聴くと。元春さんの曲もそうですし、音の各要素で少しずつJOE JACKSONの良さを取り入れてるんですけど、やはりメロディじゃないというところと、小技の効かせ方に日本的な遊び、日本語の遊びが高等戦術として使われているところが、それぞれスゴいなと思うところです。

松崎:ちょっとだけ付け足すと、「浪漫飛行」とか「君がいるだけで」で米米CLUBが売れたコトって言うのは、同系統の「劇団系」とか「アート系」「パフォーマンス系」の(いわゆるサブカルチャー系)バンドが、"あなたたちも米米CLUBのように大きく売れて欲しい"というプレシャーを与えられる大きな遠因になっていたんです。例えば、「メンズ・ファイブ」とか、浜田麻里さんがいた「モダン・チョキチョキズ」とか、放っておいてもらえたら面白く活動が続けられたのに、「浪漫飛行」的な成功を、当時、90年代後半とかCDがパカパカ売れていた時代には、そういう面白いことやってるバンドにも大きいヒットを望むみたいな風潮がございまして、その白羽の矢が立ったバンドには、それなりに苦労したということです。これは"実話"込みでございますですね。

<5月8日のプレイリスト>
M01「Get Wild/TM Network」
M02「Dear My Friend/Every Little Thing」
M03「深い森/Do As Infinity」
M04「プリティー・プリティー/石野真子」
M05「恋のバッド・チューニング/沢田研二」
M06「ごはんができたよ/矢野顕子」
M07「五月のバラ/鹿内孝」
M08「飛んでイスタンブール/庄野真代」
M09「ペガサスの朝/五十嵐浩晃」

M10「浪漫飛行/米米CLUB」
M11「トゥナイト/佐野元春」
M12「STEPPIN’OUT/JOE JACKSON」
M13「青空のある限り/ザ・ワイルドワンズ」
M14「忘れ得ぬ君/ザ・テンプターズ」
M15「愛の挽歌/つなき&みどり」
M16「HURRY GO ROUND/hide with Spread Beaver」
M17「恋のマジックポーション/すかんち」
M18「丸ノ内サディスティック/椎名林檎」
M19「君は風/佐々木幸男」
M20「雨が空を捨てる日は/中島みゆき」

M21「ダンシング・オールナイト/もんた&ブラザーズ」
M22「紳士同盟/薬師丸ひろ子」
M23「泣かないで/舘ひろし」
M24「十戒(1984)/中森明菜」
M25「シャツのほころび涙のかけら/NSP」
M26「決められたリズム/井上陽水」
M27「ジュテー厶/坪倉唯子」
M28「ハナミズキ/一青窈」
M29「ホンダラ行進曲/ハナ肇とクレイジー・キャッツ」
M30「もうひとつの土曜日/浜田省吾」

<松崎真人の編集後記>
「恋のバッド・チューニング/沢田研二」。あの「TOKIO」の次のシングルとして制作陣のプレッシャーは大きかったと思うが、それを聴き手に悟らせない遊び心溢れる楽曲。女性コーラスにあのパタパタママで有名な「のこいのこ」さんを起用していたことは今回初めて知った。男と女は「ズレてる方がいい」というコンセプトは2021年にも通用するかも。

STVラジオ『MUSIC☆J』(毎週土曜 18:00~21:00)
 

Facebook

ページトップへ