中国がTPPに加入したい本当の理由

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月24日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。中国外務省の趙立堅報道官の、記者会見での台湾のTPP加入申請への反発について解説した。

習近平氏、清華大学を視察(北京=新華社記者/鞠鵬)= 2021(令和3)年4月20日 新華社/共同通信イメージズ ©共同通信社

中国が台湾のTPPに反対

中国外務省の趙立堅報道官は9月23日の記者会見で、台湾の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加入申請について、「公的な性質を持つあらゆる協定や組織への参加に断固反対する」と反発した。台湾の蔡英文政権が認めていない「一つの中国」の原則を掲げ、台湾への圧力を強めるとみられている。

飯田)戦闘機などが台湾の防空識別圏に入って来たとか。

宮家)中国が台湾のTPP加入に反対と言いますが、自分は入りもしないで、「他人を排除する」などと言っている暇はないでしょう。「まずは入ってよ」という話です。中国の人は怒るかも知れないけれども、あえて比喩で言えば、仮にTPPが大学院だとしたら、はじめは小学生だった中国がやっと中学生くらいになって、まだ中学生なのにWTOへ入ってしまった。「中学生だからいいか」と下駄を履かせ、何も努力せずWTOのメンバーになっているわけです。

中国は台湾のことを言う前に勉強をしなさい

宮家)中国に比べて台湾は、私に言わせれば大学を卒業しているレベルです。だからもう少し勉強をすれば入れるかも知れない。そのくらい違うわけです。中国は他人のことを言う前に、まず入りなさい。入るためにはまず勉強をしなさい、たくさんある宿題をやりなさい、ということですよ。そもそもTPPは、中国に改革をさせるためのいろいろな仕掛けが入っている国際合意です。単なる貿易協定ではないのです。

飯田)関税云々の話だけではないわけですよね。

宮家)国有企業の改革も含めて、いろいろな仕掛けがあるわけです。朝日新聞には「TPP加盟争い」と書かれていましたが、別に映画館に入るわけではないので、早い者勝ちとか、お金を出せば入れるということではありません。

中国がTPPに入ろうとする理由

宮家)中国がTPPに入れないのはわかっていると思うのですが、アメリカが入っていませんから、日米などの分断のいいチャンスだということで、腹を括ったのだと思います。でも中国は、おそらく交渉してもなかなか入れないと思います。

飯田)分断の。

宮家)そういう動きを見せれば、台湾は当然、以前から入れる実力があるわけですから、加盟を考える。台湾が「入りたい」と言うと、中国は入ってもいないのに「排除しよう」ということになるわけです。

日本は中国には改革を求めつつ、アメリカには復帰を求める

宮家)日本がどうしたらいいかと言われれば、中国に対しては、「入りたいのであれば、あなたは高校生なのだから、まず大学の試験を受けて卒業して、大学院に入るための資格を取りなさい。国内市場を積極的に開放しなさい、自由化しなさい、規制緩和をしなさい。国有企業も改革しなさい」と言うべきです。これがまず大事です。

飯田)自由化しなさいと。

宮家)同時に、いろいろ新聞は書いていますけれども、アメリカに対しては、「あなたがいないうちに、こんなことになっているのだから、復帰を考えてください」と。「もともとこういう目的で作ったのだから、早く帰って来てください」と言うべきです。ただ、TPPという名前では、いまのアメリカ国内では復帰は政治的に無理だから、少し難しいのですけれども。日本は、中国には改革を求めつつ、アメリカには復帰を求めるということだろうと思います。

国内問題により、TPPに戻れないアメリカ

飯田)茂木外務大臣がブリンケン国務長官に対して、復帰を促したという報道が9月23日にありました。

宮家)それは正しいのですけれども、アメリカはいま「イエス」とは言えないでしょうね。

飯田)国内問題が。

宮家)とてもではないけれども、そういう状況ではないと思います。それを中国が突こうとしているわけですから。よくよく考えて行動しなくてはいけません。

TPPに入るのに国であることが条件ではない

飯田)貿易と言うと、中国がWTOに加盟するときは、台湾との同時加盟という形でしたよね。

宮家)そうでしたね。忘れてはいけないのが、中国は「一つの中国だから」とおっしゃるけれども、貿易経済の世界では、関税区域というものが1つの加盟資格になっていますから、台湾はWTOに入れるのです。

飯田)香港は別で入っていますよね。

宮家)私は昔香港とWTOで交渉したことがありますよ。H、I、Jと席が近いから、仲よくしていました。ですから、別に加盟するのが国でなくてはいけないということはないのです。まったくお門違いだと思うのだけれど、それも中国がこの問題を政治化しようとするプロパガンダの一環だろうと思います。

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江原啓之「悔いがないように生きて」職場環境に悩むリスナーにアドバイス

スピリチュアリストの江原啓之が、現代社会でさまざまな悩みに直面している人たちに温かい“ことば”を届けるTOKYO FMの番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。10月10日(日)の放送は、リスナーから届いた「不安に思うこと」「悩み」に関するメールを紹介しました。


◆残業が多く、勤務時間もバラバラ…
薬局で働く薬剤師です。2年前に別の業界から転職しました。薬局の仕事はワークライフバランスが取りやすいイメージだったのですが、新型コロナウイルスの影響もあり、派遣社員として働いていた薬剤師全員の契約が打ち切りとなり、また、新規採用はおこなわない方針となったため、深刻な人手不足となっています。

私はこの2年間で、同じ会社の他店舗20店舗ほどの応援に行きました。片道2時間かかった店舗もあります。土日も関係なく夜遅くまで営業している薬局もあり、勤務時間もバラバラです。また、人手不足なので残業することも多く、体力的に厳しいです。去年結婚したのですが、なかなか子どもができないのは、この忙しさのせいではないか……と考えてしまったりします。

上司であるマネージャーに、「パートに移りたい」と相談したのですが、この状況下ということもあり、考え直すように言われました。みんなが大変な時期にパートに移るのはわがままでしょうか? 自分本位なのでしょうか? もう少し様子を見るべきでしょうか? アドバイスをお願いします。

◆江原からの“ことば”
私はいつも思うのですが、「幸せ」は人と比べることではありません。日本人独特の感性だと思うのです。「こんなときなのに、そんなことをしたらわがままでしょうか?」という考えは、すごく日本的だと思いませんか? 大事なのは自分自身が悔まないことです。後になって、もし「子どもを持てなかった……」というときに、その職場のせいだと考えるのであれば、今しっかりとお子さんを持てるように頑張ればいい。

ちなみに、仕事は適職です。天職では食べていけない。確かに薬剤師という資格を持っていたほうが優遇されるかもしれないけれど、今はそれよりも自分自身の別の目標のほうが大事なのであれば、お金で変えられないこともあるのではないでしょうか? 悔いのないように生きてくださいね。お願いします。

◆江原啓之 今宵の格言
「理性的に分析したら、何も怖いことなどありません」
「不安に飲み込まれず、心配は理性で跳ね返しましょう!」
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聴取期限 2021年10月18日(月)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25
エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
パーソナリティ:江原啓之
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/

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