京都・保津川下り転覆事故 「再発防止には、舵を操る船頭さんを複数にするしかない」辛坊治郎が指摘

キャスターの辛坊治郎が3月29日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。京都府亀岡市の桂川(保津川)で観光客向け川下りの舟1隻が転覆し、船頭1人が死亡、同1人が行方不明になっている事故を巡り、「再発を防止するには、舵を操る船頭さんを複数にするしかない」と指摘した。

【保津川下り 船が転覆】保津川下りで転覆し、引き揚げられた遊覧船=2023年3月28日午後4時56分、京都府亀岡市 ©産経新聞社

28日昼前、京都府の保津川で観光客25人と船頭4人の計29人が乗った保津川下りの舟が転覆し、全員が一時、川に投げ出された。観光客は全員救助されたが、51歳の船頭が死亡し、40歳の船頭は行方が分からなくなっている。運行会社によると、2人とは別の船頭が舵の取り方を誤って岩にぶつかり、転覆したという。

辛坊)事故発生から1日が経ち、状況が少しずつ分かってきました。舟には舳先に1人、中央に2人、船尾に1人の船頭さんが乗り込んでいて、それぞれに役割がありました。このうち、舵を操っていた船尾の1人が最初に川に転落し、舟は舵が効かない状態になったんですね。それで、急流を抜けたところにある岩に激突してしまいました。本来なら、急流を抜けたところで一気に舵を切るのですが、その役割を担う船頭さんがいなかったため、舟のコントロールが効かなくなっていたわけです。

2011年に浜松市の天竜川で川下り舟が転覆し、乗客ら5人が死亡した事故を教訓に、川下り舟の全乗客に救命胴衣の着用が義務付けられました。今回の事故で乗客に犠牲者が出なかった最大の理由だと思います。そういう意味では、過去の教訓は生かされたわけです。

ただ、保津川下りでは過去にも舟が岩にぶつかる事故が起きています。一方で、たとえ船頭さんが川に転落しなくても、高齢化社会ですから船頭さんが舟の上で心臓麻痺や脳卒中を起こすなど何が起こるか分かりません。今回、舵取り役の船頭さんが川に転落したため、中央の船頭さんがすぐに船尾へ走ったのですが、間に合わなかったということです。舵取り役の船頭さんが1人では、今後も同様の事故が起きかねません。ですから、事故の再発を防ぐには、舵を操る船頭さんを複数にするしかないと思います。

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辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!
放送局:ニッポン放送
放送日時:2023年3月29日 水曜日 15時30分~17時30分
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※該当回の聴取期間は終了しました。

いきものがかり・吉岡聖恵の歌声は、潔く、美しい。緑黄色社会の長屋晴子がルーツを語る

緑黄色社会の長屋晴子(Vo, Gt)が、自身の音楽のルーツや、楽曲『うそつき』に込めた想いを明かした。

長屋が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは5月17日(水)、18日(木)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

「爽やか」だけじゃない、緑黄色社会の“らしさ”とは

愛知県出身の男女4人組バンド・緑黄色社会。長屋のパワフルで透明感がある歌声と、メンバー全員が作曲に携わることで生まれるバリエーション豊かなポップサウンドで人気を博している。2022年には東京・日本武道館公演を実施し、『NHK紅白歌合戦』にも出演を果たした。

そんな勢いのあるバンド・緑黄色社会が5月17日にアルバム『pink blue』をリリースした。今回はアルバム収録曲『うそつき』で表現した自分たちらしさについて長屋に語ってもらった。

長屋:新曲『うそつき』はテンポでいうと、ミディアムバラードになるのでしょうか。そういう曲調は、緑黄色社会としても久しぶりな気がしています。

人と人って例えば、恋愛だったり、友情だったり、いろんな関わり方があると思うんですけど、心を通い合わせたい瞬間って何度もあると思うんです。でもそれがなかなかうまく噛み合わないようなことって、多くの人が経験してると思うんですけど、そういった中での後悔について、この曲は歌っています。ちゃんと心を通わせたいという気持ちだけでは、どうにもすることができないもどかしさみたいなものですね。

緑黄色社会を、『Mela!』という曲で知ってくださった方がけっこう多いと思うんです。そんな中で「緑黄色社会らしさって何?」と聞かれたときに、『Mela!』のような明るい爽やかさだったり、元気が出るみたいなものをイメージされる方がきっと多いんじゃないかなと思うんですけど。緑黄色社会としてはバンドメンバーが全員曲を作ったり、みんなで一緒に曲を作ったりなど、いろんな制作方法をしているというのもあって、私たちらしさってひとつにまとめられないんです。もちろん『Mela!』のように、誰かの背中を押すようならしさもあるんですけど、いろんならしさがある中でのひとつが、今回の『うそつき』だと思います。

『うそつき』は私が作詞・作曲をしたんですけど、ひとりの心情をより深く語っているような曲です。そういった曲だからこそ、より歌詞が届くようにとか、気持ちが入るようなアレンジを心がけています。また、違う緑黄色社会らしさを、この曲で感じ取ってもらえたらうれしいです。

中でも今回は歌詞がより届くように、メロディの動きが少ないサビというのを意識しました。基本的には2音の中をゆらゆら揺れて漂っているような、振れ幅は少ないんだけど、だからこそ歌詞に耳がいくような、そんな曲になるように心がけました。そういった部分に注目しつつ、聴いてもらえたらうれしいです。

緑黄色社会『うそつき』Official Video / Ryokuoushoku Shakai – Usotsuki

吉岡聖恵の「嘘偽りない歌声」と出会った瞬間

『NHK紅白歌合戦』にも出演し、国民的バンドへの道のりを順調に歩んでいる緑黄色社会。そんなバンドのフロントマン・長屋のルーツとなる1曲は?

長屋:ルーツとなる1曲には、いきものがかりさんの『うるわしきひと』を選びました。ちなみに緑黄色社会はメンバー4人いるんですけど、ルーツがみんなバラバラなんですね。なので、今回はバンドとしてではなく、個人的な話としてルーツを選んでいます。

この曲と出会ったのは、小学5〜6年生だったと思います。もともと歌が好きで、ぼんやりと歌手になりたいという気持ちを抱いていたんですけど、そんな中で、アニメの主題歌を担当していた、いきものがかりさんの存在を知りました。それからいろんな曲を掘っていく中で、この『うるわしきひと』に出会いました。歌とギターだけというシンプルな構成から始まって、そこから真っ直ぐで嘘偽りない、(吉岡)聖恵さんのボーカルがパッと飛び込んできて、その潔さというか、美しさに心を打たれました。

曲調や歌詞ももちろん好きなんですけど、特に聖恵さんの歌が大好きです。体全体で歌っているというか、言葉を前に届けようという気持ちで、音楽をしているのが、特にこの『うるわしきひと』って曲で表れているような気がして。この曲を聴いた瞬間にこういうボーカリストになりたいと思いました。曲というより、たたずまいに魅かれたということですかね。「この人楽しそう、見ていて元気が出るって思ってもらえるようなボーカルになりたい」と考えるようになったきっかけが、このいきものがかりさんの『うるわしきひと』です。

今の緑黄色社会の音楽でもそういう部分が出ていると思います。私の歌を聴いて「パワフルだね」と褒めてくださる方がいるんです。それはすごくうれしいんですけど、そういうルーツがいきものがかりさん……もっと言うと、聖恵さんだなって思います。

幅広い層から愛される国民的音楽グループ・いきものがかり。緑黄色社会の長屋も吉岡のパワフルな存在と歌声に魅了されたひとりのようだ。

いきものがかり 『うるわしきひと』Music Video

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アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜~木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

【緑黄色社会 長屋晴子 出演回のトークを聞く】

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前編後編

・公式ページ
https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)

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