入野自由「ファンとの関係値で出来上がった作品」ベストアルバム『15』に込めた想い!

声優の安元洋貴と白石晴香がパーソナリティ!週替わりで登場するゲストとのトーク!
リスナーのみなさんからのリクエストを中心に集計したアニメ、ゲーム、声優、特撮に関するナンバーのオリジナルチャートを発表していく1時間のミュージックプログラム、
「A&Gメディアステーション FUN MORE TUNE」!
5月25日のゲストは入野自由さん!
ベストアルバム『15』について伺いました。

ナント7枚組のベストアルバム『15』。95曲+新曲1曲の全96曲を収録しています。「僕もビックリしたんですよ。この作品を持ってKiramuneを離れるんですけど“最後はベストアルバム出しましょう。全部行きます”って!」。入野さん曰く「オーバーチュア入れると97曲みたいな感じになるんですけどね」

改めて自分の楽曲と向き合ってどんなことを感じたのでしょうか?「この曲はこういう思い出があったといった形でライナーノーツを書いたんです。久しぶりに聞いてみたり、やっぱりいい曲だなと思ったり。音楽って凄いと思うのは記憶と直結してる。聞くとあの時、こういう思い出があったというのがすぐ出てくるんです。ファンのみなさんにも感じ取って頂けるかなと思います」

2009年6月24日にミニアルバム『Soleil』でデビューした入野さん。アーティスト活動を始めた頃の想いを聞いてみたところ「ポップスにめちゃくちゃ疎かった。僕はミュージカルソングをずっと聞いてきた人間。だからポップスを作るとか歌うことを考えたこともなかったんですよね。いざ歌いますとなって“どうやって作るんだろう?何を歌えばいいんだろう?”というところからアーティスト活動は始まりました」

そんなアーティスト活動の転機を伺ったところ「『glee/グリー』という海外ドラマで吹き替えを担当して洋楽に出会うんです。そこから素敵なアーティストを調べて、掘って行ったりして“こういう曲好きかもしれない”という自分の好きを発見して、そこから例えばジャケット、紙質だったり、やりたいことが明確になったという感じですね」

手探りで始まったアーティスト活動ですが、年を重ねるごとに出来ることが増えていきます。「ライブではギターやピアノの弾き語りを披露したんですけど、譜面が読めるわけじゃないから鍵盤の中でどこを弾くか目で覚えるんですよ。あるライブの最終日にどこを弾けばいいか分からなくなったことがあって。とっさにアカペラで歌ったんですけど途中で思い出したんです!宅録もはじめてオーディションテープも自宅のマイクで取れるようになりましたね。それこそ『千と千尋の神隠し』のオーディションはカセットテープ!」

アーティスト活動は“声優・入野自由”にどんな影響を与えてきたのでしょうか?「声優としての活動も舞台も作品があってキャラクターがあるから、自分がどうこうじゃない。でも歌をやるとなった時は自分が何をしたいかが全部。子役の頃から自己表現が苦手だった僕は“もっと個性があった方がいいよね”とずっと言われてきたんですけど、Kiramuneで活動をすることで、自分のやりたいこと、表現したいことを獲得出来たんです。今でも道半ばと思っているんですけど、自分が何者なのか、どんなことを考えてるのか向き合う時間でしたね」

ベストアルバム『15』に収録している新曲、“ふぁんも”で初解禁してくれた『SUGOI MUSIC』の話も伺いました。「佐伯youthKさん、Kohei Shimizuさんと共作したいと思ったんです。二人は僕の核となる曲を提供してくれたし、誕生日イベントに来てくれて3人で歌ったりしたことも。3人で作ったらどうなるんだろうと思って作り始めたんです。明確なイメージがあったわけじゃないけど、エモい曲を作りたいよねというところから始まって。ワンコーラス分の曲が出来たんだけど、僕が1ヶ月以上止めるっていう…」

難航した曲作り、進展のきっかけをくれたのはファンの存在でした。「ファンのみなさんと対面でリリースイベントで会う機会があったんです。その経験が深夜にビビビビってきて、15年を振り返るというタイトルでメッセージみたいなことを書き出したんです。二人に対しての言葉も書いて送ったら、いたく感動してくれて。アーティスト活動を通していろんな成長したので、やっぱり音楽って凄いと書いたら『SUGOI MUSIC』というタイトルを上げてきてくれたんですよ。そこから進んで行きました。完成した曲を聞いた時は感動しましたね」

6月4日からはツアーがスタートする入野自由さん。ベストアルバム『15.』は入野自由さんにとってどんな作品になったのでしょうか?
「最高の7枚が出来ました。ファンのみなさんとの関係値で出来上がった作品になっておりますので、みなさんに届けばと思っております。よろしくお願いします!」

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派閥がなくなり書き直し? 真山仁、新刊小説『当確師 正義の御旗』を語る

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、5月29日の放送に小説家の真山仁が登場。5月22日に発売された新刊『当確師 正義の御旗』について語った。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「小説(『当確師 正義の御旗』)のテーマがズバリ、総裁選挙なんですよね。“民自党”という政党が舞台となります。総裁の座を狙う人たちの群像劇。主人公は派閥が瓦解してスキャンダルにまみれた永田町の中で唯一、先行きをちゃんと読んでいける男、“当確師”の聖達磨(ひじり たつま)。しかし物語は聖の目線だけではないんです。総裁を狙う人たち、支える人たち、検察官、新聞社のベテラン記者、若手記者……いろんな人たちの目に映る景色を描いていくという、おもしろい壮大な物語となっています」

長野智子「番組の前に伺って『えっ!?』と思ったんですけど、書き直されたんですね?」

真山仁「そうです。連載を始めたのが2年前の7月なんですよ。そのころ派閥もありましたし、自民党が割と盤石の状態でした。去年の春で連載が終わったんですけど、いろいろと単行本を出す順番があって、1年待っていただいて。秋ぐらいから『出そうかな』と思ったときから自民党が瓦解し始めて……」

長野「そう(笑)」

真山「最初は大きな派閥同士の駆け引き、でよかったんですよ。ところがこのタイミングで出して派閥で戦っても仕方ない。もともと1.5倍ぐらいのボリュームがあって、不要なところを削りながら、派閥の話を全部抜いて。派閥がなくなった中でどうなるか。やや未来予想図的なことを小説でやったほうがいいので、4割ぐらいは書き直しが入っています」

長野「これから読む人のために、あまり言ってはいけないと思うけど、ド頭から『いま』じゃない? 背景が」

鈴木「そうなんですよ(笑)」

長野「だから『いつお書きになったの?』って」

鈴木「読んでいて書きおろしのイメージですよ」

長野「派閥がなくなっちゃって、っていう。真山さんも派閥がなくなるとは……」

真山「まったく思っていなかったです。逆に書いている側がいいのは『こんなことあり得ない』と誰も言えないこと。あり得ないことが起きているから、『これはひとつの可能性ですよ』と言えることはよかった。でもなんで人がせっかくつくったものが全部なしになって、いちからやり直すんだ、というところは相当きつかったです」

長野「でもこの時代に骨太の、政治をテーマにしたものを取り上げて、書こうと思われた。何かきっかけは?」

真山「もともとエンタメで政治小説をやりたい、というのがずっとあって。いろんなパターン、たとえば東京地検特捜部の検事を主人公にして政治の腐敗をやる場合もあれば、政治家の視点にして、政治とは何が大事か、というのをやっていた。でも結局、民主主義を守ろう、と若い人が言うなら、選挙をもっと意識してもらわないといけない。日本人の選挙って選挙速報の日だけなんですよ。なんなら投票にも行っていないのに速報を見て『また負けちゃったよ』と言っているのって、あまりにもイベント的なものすぎる」

鈴木「ええ……」

真山「政治を変えたければデモするより投票に行こう、ということに意識づけしてほしかった。選挙をエンタメにできたらいいな、というのがもともとのきっかけです」

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