『BLEACH』の作者久保帯人の一言に佐久間驚愕!久保「俺、担当と打ち合わせしないタイプの作家だから」

8月31日(土)、Snow Manの佐久間大介がパーソナリティを務めるラジオ番組『Snow Man佐久間大介の待って、無理、しんどい、、』(文化放送・毎週土曜日20時~)が放送。

ゲストに漫画家の久保帯人を迎え、一問一答のコーナーで久保が『BLEACH』連載時の編集者とのやり取りなど貴重な話を聞かせてくれた。

久保「俺、担当と打ち合わせしないタイプの作家だから」-

漫画家の久保帯人は2001年より週刊少年ジャンプにて、『BLEACH』を連載開始。その後、2004年からアニメ化もされ世界中から人気を博しており、現在は原作漫画のクライマックスである『BLEACH 千年血戦篇 第3クール』が10月から放送予定。日本を代表する漫画家の一人。

そんな久保が一問一答のコーナーで「漫画を書く上で、特に大事にしていることや意識していることは…」という質問に「特になし」と答え、佐久間を困惑させ、その真意に佐久間が迫った。

佐久間「そして漫画を書く上で、特に大事にしていることや意識していることは…特になし。なわけない」

久保「特にない…」

佐久間「えぇ!?だって、『BLEACH』って僕が見てる漫画の中で、最もスタイリッシュな、それでいて熱いけど、週刊少年ジャンプって感じの作品の中でもそこのイズムはあるけど、ちょっと特別枠というか大人っぽいイメージがあったので、そういうのは他と差を出すためにしてるのかなとか」

久保「いや、意識してやってるとかではないと思います」

佐久間「描きたいからみたいな」

久保「元々そうだね。自分が見たい漫画を描くみたいな意識が自分の中にあって」

佐久間「描きたい。まあでもそうですよね。描きたいものと求められてるものとか、仕事にするにあたって特にだと思うんですけど、いろいろな方が携わるじゃないですか?作品に。で、話が変わっていったり、キャラクターの想像が変わっていったりとかあると思うんですけど」

久保「いや俺、担当と打ち合わせしないタイプの作家だから」

佐久間「いるんですか?いろんな人から話聞くとか…」

久保「あ、取材みたいな?」

佐久間「そうです。とか、漫画のあとがきだったり、漫画を描く作品の中で絶対的に編集者さんって、めちゃめちゃちゃんと毎回打ち合わせして、ダメ出ししてとかあるじゃないですか?」

久保「ああ。物語の中でね」

佐久間「ないんですか?」

久保「なかったね。なかったねというか、毎回連載中は、担当が原稿を取りに来るじゃない?描き上げたら。描き上げて、取りに来て、で。来週は、こうなって、こういう話を書きますって言って帰ってもらって」

佐久間「それだけで納得するんですか?」

久保「納得するというか(笑)。俺がそれしか言わないから」

佐久間「へぇ~!すごい!だからもう他の人の話が入ってくる以前に自分の中で出来上がりすぎてるというか」

久保「なんか書きながらもう次の週を考えてる。みんな多分そうだと思うんだけど」

佐久間「そうなんですね。週間連載されている方たちは特に」

久保「そうそう。多分。話したことないけど、こんなこと」

佐久間「たしかに。そんな話さないですね。そういうの」

久保「描きながら次の週のことを考えながら書いてて、出来上がったら担当にこうしますっていって」

佐久間「へぇ~!そんな感じでできるんだ~。やっぱり天才なんでしょうね」

久保「いえいえ」

佐久間「才能があふれているというか」

久保「担当はなんかこっちをやる気にしてくれればいいみたいな」

佐久間「モチベーションのためだけみたいな」

久保「そうそう」

佐久間「すごい。逆に言うと、すごい助かってたんだろうなと思いますね。編集者さんが。特に口出すこともなく、先生のこれやりたいをわかりましたって受け入れてたら、世界的な漫画になって。あれ?なんかすごいことになってるなみたいな。すごいな。そんなことあるんだ」

久保「昔、初期の担当とかと、ジャンプって年1でパーティーやるんだけど」

佐久間「ああ、なんか言いますよね。うわさにしか聞かない」

久保「『バクマン。』とかで見るやつね」

佐久間「そうそうそうそう!」

久保「あれがあるんだけど、その当時の担当とかと一緒に行くと、編集長とかに「こいつのことを原稿取りに行くおじさんとしか思ってないだろう」って」

佐久間「(笑)。バレてる!すごいな。そのパターンなんだ。結構いろんな漫画家さん来るんですか?」

久保「連載中の人しか来ちゃダメなのよ」

佐久間「そういうのがあるんだ。すごいっすね。そういうルール」

その他にも、久保の人生のバイブル的作品や、初連載の時に大変だったことなど様々なトークが繰り広げられた。そちらについては是非タイムフリーで。

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特別養子縁組家庭の子どもたちが、『養子大国』アメリカで留学経験

今回は「きょうは特別養子縁組の子どもたちのアメリカ留学 」についてです。

およそ9年前にもこのコーナーでご紹介した、埼玉県の産婦人科医の鮫島浩二さん。30年以上に渡って“子どもがほしい人”と“妊娠して困っている人”の橋渡しをし、150人の命をつなぐ「特別養子縁組」に携わってきましたが、その後、子ども達も成長して今は思春期となりました。年ごろになった今、子ども達が養子であることや自分の存在を認めるきっかけになればと、鮫島さんが中心となってこの夏、子どもたちのアメリカ留学を実現したということでお話を聞きました。
留学に参加したのは、鮫島さんの医院で産まれた9人です。中学一年生から大学院生までの男女で、アメリカ・ユタ州の自然豊かな都市、セントジョージでこの夏を過ごしました。

特別養子縁組の家族たちは必ずしも経済状況が良い家庭ばかりではありません。ですので、留学費用はクラウドファンディングのプロジェクトで集めました。その理由を鮫島さんに聞きました。

このクラウドファンディングをやることで、子どもたちがみんなにお世話になって、顔も見ていない人たちからお金をもらってこんな体験をさせてもらったと。この体験は彼らがこれから生きていくうえで非常に貴重な体験で、きっとアメリカに行ったことを自慢する時に実はクラウドファンディングで行ったんだということを一緒に喋ると思うので、非常に人生を変える大きなものになると思います。

費用は全体で数百万円かかりますので、ただ寄付を募って行くのではなく透明性をもった留学になるようにクラウドファンディングにしたといいます。

さて、子どもたちが渡航したアメリカはおよそ50人に1人が養子で、鮫島さんによると“養子大国”です。
留学先でのプログラムは、午前中は教会などのお金のかからない施設で語学の勉強会、午後にはツアー、そして夜にはホームステイ先の家族と過ごすというスケジュールでした。
ホームステイ先は、同じく養子の子どもたちのいる家庭です。そこで養子の子どもたちと触れ合ったことで、世界を知るきっかけとなったそうです。では、ホームステイした家庭に入った子どもたちはどんな学びがあったのでしょうか。子どもを引率して一緒にアメリカに行った鮫島さんに聞きました。

向こうに行ってみたら子どもが15人いて、もう黒人も白人も。それから子連れでその家に戻ってきた養子もいたり、桁が全然違うんですよ。もちろん自分の実子もいるし、養子もいるし、そういう状況で子育てをしているのを見て、やっぱり親の考え方も全然違う。もうみんな「神様の子どもじゃないの」という。別に分け隔てなく育てているんですね。 そういうのを見て、今回行った子どもたちも本当に度肝を抜かれたと思うんですけれども、 私たち自身もきっと変わっていくんだろうなと思いますけれどね。

日本では、年間の養子縁組のうち、大人の青年養子縁組がほとんどで、新生児の養子の割合は
わずか1%。(年間600~700件)血のつながりを重視する日本で、養親(ようおや)=里親のもとで幸せに育ちつつも、自分の生い立ちにたくさんの疑問や苦悩を持ちながら育っている子どもたちですが、アメリカでは肌の色も違う子どもたちが同じ家庭でごく自然に養子として育っているのをたくさん目にして、実は自分たちは決してマイナーではないということに気づけたそうです。

さらに、今回この留学に参加した子どもの感想を聞くことができました。鹿児島に住む中学一年生のAさん(仮名)です。

まず、ステイファミリーの方々が、見ず知らずの私たちを温かく迎えてくださってとても嬉しかったです。ホームステイにあたって、たくさんの人がクラウドファンディングでお金を出して下さったという、それほど期待されてるなっていう。参加してみて、自分は特別養子縁組って産まれて来て日本には特別養子縁組で産まれた子どもたちは数が少なくて、世の中にはマイナスなイメージや知らない人たちがたくさんいまして。
 この制度は生んだ人も、生まれた子どもたちもいるということを日本で知って欲しいなと思いました。

このようにAさんも、特別養子縁組について「日本には知らない人がたくさんいる」と
話していましたが、鮫島さんも、日本国内では現状、養子になった子どもたちの「その後のケア」が足りていないと話していました。
この夏、クラウドファンディングによる特別養子縁組の子どもたちの初めての留学でしたが、来年以降の予定はまだ決まっていません。ただ、鮫島さんは、今年生まれた子どもたちもいるので続けていきたいと今後の展望を教えて下さいました。今回の留学を通して、日本でも思春期の養子たちに必要な支援について、みんなで考えていけたらと願います。

(TBSラジオ「人権TODAY」担当・TBSラジオキャスター 加藤奈央)

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