通常国会召集。少数与党自民党はどう変わるか。青木氏「これまで形骸化していた国会審議がどれだけ実のあるものになるのか、注視しなくちゃいけない」

1月24日(金)、お笑い芸人の大竹まことがパーソナリティを務めるラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜~金曜13時~15時30分)が放送。1月24日の放送は読売新聞の「少数与党 試練の国会 24日に召集…三つの難題 予算審議・企業献金・夫婦別姓」という記事を取り上げ大竹やジャーナリストの青木理らがコメントした。
石破政権下で初めてとなる通常国会が今日召集される。政府与党には予算審議や企業団体献金の扱い、選択的夫婦別姓制度導入の是非の三つの難題が待ち受ける。衆議院で過半数を割り込む与党は野党の協力が欠かせず、厳しい国会運営を迫られる。
予算審議は政府与党にとって最初の関門だ。与党は予算案への賛成を取り付けるため、国民民主・日本維新の会両党との政策協議を同時並行で進めている。予算案はいずれかの賛成を得なければ衆議院通過が困難なため、採決前の2月中旬には妥協点を含む協議が山場を迎える見通しだ。3月末までには政治とカネの問題への対応策として企業団体献金の扱いを決める必要がある。さらに4月以降は選択的夫婦別姓制度導入の是非をめぐる議論が本格化する見通しだ。自民内には慎重意見が根強いが、公明は導入に前向きだ。与党内で足並みがそろわず自民は難しい対応を迫られる。立民は議論の場となる衆議院法務委員会の委員長ポストを獲得し、導入に向けた議論を主導したい考えた。 自民幹部は「少数与党の国会運営は終始茨の道だ」と語る。
大竹「今日から152日間国会が開かれていろいろやるんでしょうけども、少数与党というのがある時は立民とある時は国民と、ある時は維新とみたいなことで人数を獲得していかないといろんなことが前に進まない」
青木「予算もそうだし、能動的サイバー防御という言葉だけ聞くとよくわからない感じするかもしれないですけれども、事実上日本という国がいわゆる物理的な軍事力じゃないけれども、デジタルの世界である意味で強制的な軍事力、デジタル的な軍事力を使うことを許す法律なんでこれも相当議論しなくちゃいけないでしょうし、選択的夫婦別姓もそうですけど、少数与党の通常国会が今日始まって招集されるんですけれども、いろんなところで、前に進むのか、あるいはこれまで非常に形骸化していた国会審議がどれだけきちんと実のあるものになっていくのかというあたりは、ちゃんと注視しなくちゃいけないだろうとは思いますよね」
勅使川原真衣が懸念を抱く!「大手商社の『自分史採用』は吉報なのか!?」
フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。11月12日(水)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、水曜前半レギュラーの組織開発コンサルタント・勅使川原真衣が大手商社の人事の採用基準についての記事に懸念を示した。
勅使川原真衣「今日はちょっと就活の話をしたいと思ってます。『志望動機はもう古い? 自分史採用は吉報なのか?』と題したいんですけども、これ元ネタがありまして、先月末に日経新聞を見ていましたらこんな記事が目に飛び込んできました。三井物産の渡辺徹(てつ)執行役員が語る『学生時代に好奇心深める経験を』と書かれた記事ですけども、三井物産、大丈夫ですか?」
武田砂鉄「全然大丈夫ですよ。把握してます」
勅使川原「知ってますね。一応言っといてもいいですか? 日本の五大商社のひとつと言われています。いきなり下世話な話をしますけども、平均年収は1996万円」
武田「え? もう一回言ってもらっていいですか?(笑)」
勅使川原「1996万円が平均年収ということで、『ザ・エリート街道』と言ってもいいのかな? と思いますが、この人事管掌役員である渡辺さんが取材に応じていて、記者にこう聞かれていました。『選考で重視するのは何ですか?』と。これに対してちょっと途中省略しながら読みますと、『コミュニケーション能力などの人柄と、それを支える意味で学生時代の経験です。エントリーシートでは志望動機は聞かず、自分史を書いてもらっています』」
武田「自分史?」
勅使川原「自分の歴史ですね。学生の時にしかできないことを色々経験して、好奇心をどんどん深めていってほしい』。ここちょっとポイントなんですけども『1年生の時から就活のことを考えてアルバイトなどを選ぶ人は嫌ですね』と。『嫌ですね』と言われちゃったんですけども、どうなんですかね、これ地味な記事だと思いますよ。就活業界研究の記事なので。ですが、結構話題になりました。
色々SNSでも反応がありまして、例えばあの西村ひろゆきさんもXでこの記事をリプライする形でこの取り組みをXで肯定していました。『従来型のテストマシーンみたいな人はもういらないですよね』と」
武田「テストマシーン……」
勅使川原「『テストだけが出来るような人はいらない、テストだけに強い人はいらないよね』みたいなコメントです。あと、あるベンチャー経営者の方はこう言ってました。『表面的な就活スキルではなく、本物の好奇心と粘り強さ。それが何十億円のディールを生み出す源泉だと彼らは知っているんです』と、豪語していたんですね」
武田「スケールでかいですね!」
勅使川原「なんかそんな感じしますけども『どうなのかな?』と私は思っています。やっぱり当たり前を一応疑う教育社会学っていうのをやってきて、さらに仕事としても『仕事ってこんなもんだよね』っていうのを疑う仕事をしてきているので、ちょっとこれも疑ってみようかなと思うわけですけども、これ多くの人が『なるほど、新しい潮流だ!』って思ってるかも知れないんですけども、『ほとんどの人にはあんまり吉報にはならないんじゃないかな、なりにくいんじゃないかな』と考えてます。
3つほど懸念があります。1つはですね、これ生まれの影響を多分に受ける選抜方法じゃないかなと思うんですよ。就活対策なんかしてね、『嫌ですね』と言われようがなんだろうが、人生のある時期につけ焼き刃をしてでも評価機関に合わせて自分の将来を切り開くって、普通のことじゃないですか。『そんな悪いことだったのかな?』と思うわけです。
なんか最近やたらと個人が事前に対策できることを『表面的』とか、もっと言うと『実力がこれじゃわからない』みたいな言い方をすることがあるんですけども、いやいや、実力って何なんですか? 何が問われるのかを事前にちゃんと把握した上で、問われたものに対して自分なりの答えを用意していくって、これ機会の平等に近いと思います」
武田「そうね」
勅使川原「なので、ある意味でフェアだったはずなんですけども、果たして自分史採用ってどうなのかな? 評価機関で言うとこれ人生全体ですよね? これまでの生き様みたいな」
武田「全部出さなきゃいけない」
勅使川原「全部出さなきゃいけなくなる。『これで本当に実力が見えるんですか?』っていう問題があると思います。自分史でわかるとされている実力と呼ばれているものも、これ案外『育ち』。『育ち』の話になっていくんじゃないかと懸念してます。ちなみに育ちを決めているのは能力ですか?」
西村志野「違いますよね?」
勅使川原「100万%偶然じゃないですか。どの家庭に生まれ落ちるか、自分じゃどうにもできないです。選んだことある人、いません。この偶然の生まれのことを起点にして、その後の人生っていうのは教育社会学で『水路づけられる』っていう言い方をするんですよ」
武田「水路づけられる?」
勅使川原「完全に決定はしないけども、この学校に行くとこれぐらいの職業について、こういう人と結婚して……みたいなのがある程度あるでしょ、というのは実証研究で示されているので、この選抜対策不能にしようっていう意図はあると思いますけども、そもそも偶然性を引きずってますので、初期値、最初の生まれの影響がかなり大きいんじゃないかなと思うんです。生まれの影響が大きいと何が困るかって、結局番狂わせみたいなのが起きにくいんじゃないかと思うんですよ」
武田「そうかそうか」
勅使川原「『階層再生産』って言うんですけども、言い方あれですけど、お金持ちの家に生まれると、子供も三井物産のようなところに入ったりとかお金持ちになっていく、みたいなのが起きないかなと。老婆心ながら心配しております」
この後も、勅使川原さんによる熱い問題提議が続きました。気になる方は、Radikoのタイムフリーでご確認ください。