野党はハーゲンダッツで通常国会の大幅延長を勝ち取ったことがある!?

1月24日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーでは国対(国会対策委員会)について、ノンフィクション作家・常井健一氏に話を伺った。

常井健一「国対って、まさに“昭和の権化”でありまして……」

長野智子「昭和(笑)。なるほど」

常井「55年体制下では、与野党の国対で飲み会をやったりとか賭け麻雀をやったりとか、まさに料亭政治そのものだったんですね。一緒に飲み会をすることで与党と野党が水面下で手を握って、野党の見せ場を作る代わりに与党の予算案を通してもらうっていうような慣習があったわけですけども」

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「お金も飛び交った?」

常井「そうですね。まぁ今の時代はスマホで密談もできますし、近代化は進んできたんですけれども、それでもやっぱり与野党どっちも国対の担当になったら、やっぱり『雑談でも会食でもいいから、とにかく他党の人間と一緒にいる時間を増やすんだ』っていうふうに言われるんですよ。そこでよく話題になるのが、お菓子の差し入れです。与野党間だけじゃなくて野党同士も送り合うんですね。シュークリームとかドーナツとか。これは『我々の要求を甘く見てね』というふうなシャレもきかせてるそうなんですよ」

長野「えっ、そうなんですか?」

常井「はい(笑)。日常会話が生まれるわけなんですよ。もっとお菓子にまつわるエピソードを話すと、自民党の国対委員長の部屋に冷蔵庫があるんですけども、その中にハーゲンダッツのアイスクリームがいっぱいストックされているんですよ。手のひらサイズの小ちゃいやつ。野党はこれを利用して通常国会の大幅延長を勝ち取ったことがあるんですよ」

長野「どういう意味ですか?」

常井「これね、辻元清美さんが国対委員長をやっていた時に直接聞いた漫画みたいな話なんですけど。予算委員会の質問時間って慣例では2対8、与党が2、野党が8の割合で配分されるんですけれども。たとえば1日7時間の審議だったら、与党が1時間半、野党が5時間半という感じで分けるんですけども、2018年の安倍政権っていうのは強気で『5対5でいこう』っていうふうに迫ってきたんです。そこで野党としては『大変なことになった』って言って、辻元さんが電卓を持って自民党の国対室に乗り込んだんですね。当時は森山裕さんが自民党の国対委員長だったので、電卓をバチバチ叩いて時間の計算をして『これでどうだ!これでどうだ!』っていうふうにお互い数字を見せ合うと。そのうちに『5対5』と言い張っていた自民党が最終的には慣例通りの2対8に落ち着いたそうなんですが」

鈴木「すごい押し戻し方ですね」

常井「その間、二人でハーゲンダッツのアイスクリームを食べながらやっていたらしいんですよね」

長野「一体いくつ食べたんですかね(笑)」

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拉致被害者恵子さんの父、有本明弘氏の訃報に大竹まこと「日本政府はアメリカに頼まないと解決できないのか」

2月18日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、「訃報 有本明弘さん(96歳) 拉致被害者である恵子さんの父」という毎日新聞の記事を取り上げた。

番組で紹介した毎日新聞の記事によると、北朝鮮による拉致被害者である有本恵子さん(行方不明時23歳)の父で、拉致被害者家族連絡会(家族会)元副代表の有本明弘(ありもと・あきひろ)さんが15日、老衰のため亡くなった。96歳だった。

そして、政府が認定する未帰国の拉致被害者の親世代で存命なのは、横田早紀江さん(89)だけとなった。

恵子さんは1982年4月、英ロンドンへ語学留学のため渡航し、翌83年7月ごろに欧州で消息を絶った。その後、88年9月に拉致被害者の石岡亨さん(行方不明時22歳)の家族に届いた手紙で、明弘さんは恵子さんが北朝鮮にいることを確信し、外務省や国会議員事務所、報道機関を訪ねるなど救出に奔走した。以上が番組で紹介した毎日新聞の記事である。

この記事を受けてフリーライタの武田砂鉄氏は、昨日行われた横田早紀江さんの会見の模様をニュースで見たが、横田さんから非常に強い落胆と、憤りのようなものを感じたと話した。

番組パートナーの小島慶子は、拉致問題は政治家のその時その時の世の中に「自分の功績」を訴えかけるための材料として取組んでいるのではないかと思うときがある。仮にそうであったとしても、拉致された人が戻ってくるのであれば、それは良いことである。ただし、この拉致問題の進展のなさを見ていると、拉致問題を政治家が自身の功績とみなしたり、また拉致問題を優先的課題にしたり後回しにしたりすることで、拉致被害者の家族はずっと振り回されてきたのだなという思いがあると述べた。

お笑い芸人の大竹まことは、横田早紀江さんがトランプ大統領に会って嘆願したという話もあったようだが、日本政府は自国のことをアメリカに頼まないと解決できないのか、アメリカに頼まなければ世界が動かないのかと、暗澹たる気持ちになると発言した。

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