酒井順子「丙午生まれの還暦です」

丙午生まれの人が今年で還暦を迎える。1月20日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、「ひのえうまに生まれて―300年の呪いを解く」という本の著者でエッセイストの酒井順子が丙午について語った。

酒井「60年前の丙午は前後の年と比べて生まれた子どもの数が25%減ってしまった」

小島慶子「だいぶ減りましたよね」

酒井「25%って大変なことなんですけど、何でそんな現象が起こってしまったのかっていうと、この年に生まれた女の子は男の人を食い殺すとか、家庭に良くないことを起こしてしまうとか、火事が多いとか、そういう迷信があって、この年に女の子が生まれたら大変だということで産み控えをする人が結構いた。それで25%も減ってしまって翌年になると、その分解禁されたっていうことでV字回復するんです」

小島「この丙午生まれの女性が男性を食い殺すという迷信は元々どこから発祥したんですか?」

酒井「60年に一回の丙午が来る度に大変なことが起こっていたんですね。その年に生まれた人が結婚できなかったり、江戸時代は丙午に生まれる子を堕胎とか子殺しもあったと言われてます。元々は歌舞伎とか文楽にある『八百屋お七』が丙午の生まれたってことで、この年に生まれた女の子は…っていう話が出てきたらしいんですよね」

小島「八百屋お七は恋人に会いたくて火事を起こせば会えるんじゃないかということで火付けをしてしまったんですよね」

酒井「江戸時代の放火って本当に大罪です。それで彼女は死罪になってしまうんですけど、後にそれが芝居の台本になったことによって色んな人に知られていくようになった」

小島「曖昧なデマが300年に渡って今まで残っているということですね。その間に色んな子どもが命を奪われたりしたんですね」

酒井「迷信だっていうことは江戸時代の人も知っていたし、江戸時代には『迷信なんて信じないようにしましょう』というキャンペーンがあったり、本が出たりしているのにもかかわらず、もし、ここで女の子を産んで、その子のせいで何かあったりと思うと、やっぱり辞めておこうと思ったり、また姑など周りのプレッシャーで同調圧力がかかっていたみたいですね」

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