消費税減税に関連して 公約は絶対なのか

10月20日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)は、(耕論)公約は絶対なのか 岡田克也さん、吉田徹さん、小黒一正さん という朝日新聞の記事を紹介した。

番組で紹介した朝日新聞の記事によると公約を守るのは政治の基本だ、とある。しかし、消費税減税のように問題含みでも「公約だから」で押し通していいのか。どんな場合は変えうるのか。民主主義における「公約」のあり方に三名の意見を載せている。

大局に応じた撤回も必要 岡田克也さん(政治家)

私は、来年4月の消費税減税は行うべきではないという意見です。この臨時国会で補正予算を組んで、対象や総額は絞った現金給付を行うべきです。2月の衆院選では、私たち中道改革連合も食料品の消費税ゼロを掲げました。しかし、その後の米国とイスラエルのイラン攻撃で、食料品だけでなく、あらゆるものの価格が上がっている。この秋以降もさらに上がる可能性が高い。規模はコンパクトでいいので、即時の現金給付に切り替えるべきです。政権公約は、サービス合戦のようになりがちです。国民が納得するような説明を行って、撤回すべきものは撤回する。それが政党の責任です。

国民の代表、修正する責任 吉田徹さん(政治学者)

消費税減税をめぐる議論の背景には、代表制民主主義についての二つの異なる理解が横たわっています。ひとつは、政治家を「国民の代理人」と見なす考え方です。有権者が権利の一部を政治家に委任し、代理人として働いてもらう。もう一つは、政治家を「国民の代表」と捉えるものです。有権者は、選挙である程度の方向性は示すけれど、具体的な政策は代表たる政治家が、議会での熟議などを通じて決めるべきだ、とするものです。選挙公約やマニフェストは、代理人型の政治を前提とします。政治家の役割は、公約すなわち有権者が望む政策をそのまま実現することと捉えるからです。もっとも、選挙は国民投票ではなく、公約には様々なものが羅列されます。そもそも、先の衆院選のように、消費税について各党が類似の政策を掲げれば、政策だけでは選びようがありません。公約が不要とはいいませんが、選挙と公約だけにもとづく代表制民主主義には限界があります。最終的には、国民生活に資する判断が下されるかが重要です。消費減税は、海外で実施された政策で、一概に否定すべきではないでしょう。しかし、影響や財源を考慮せず、「公約だから」という理由のみで実行するのでは、政治家としての責務を放棄したも同然です。

財政、客観的な検証機関を 小黒一正さん(経済学者)

民主主義には、財政運営を短期志向にしやすい構造が内在しています。私が特に重要だと考えるのは、「独立財政機関」の創設です。政府から独立した立場の専門家らが、経済・財政の分析や中長期の推計、財政政策の評価などを客観的に示す公的組織です。設置に向けて、政治がリーダーシップを発揮すべき時だと思います。

以上が番組で紹介した記事の内容である。

この記事を受けてお笑い芸人の大竹まことは、「政治家が公約通りやるわけじゃないことぐらいは分かっているが、みんなと約束して当選したわけだから。あと、政治家は財政について考え、一生懸命やってくださっているんでしょうけれども、消費税減税の財源は国債使わずにやると言ってるわけだよね。でも、防衛費を上げるために財源が20兆円かかる。その財源はどうするのか、国債を発行するしかないのではないか。そうすると消費税減税に国債を使わなくても、政府全体としては国債を発行するのであれば、これは使い回しなのではないかと思う。」と発言した。

フリーライターの武田砂鉄氏は「そもそも公約がどれぐらいの重みを持っているのか。国民側から政治なり政党なりをチェック、または監視するときには、やはり公約で何を言っていたのかが重要になってくると思う。」と話した。

番組パートナーの小島慶子は「経済学者の小黒一正さんが独立財政機関を作ったらいいと提言している。財政は何十年という規模で健全化に向けて考えなくはならない。短期のことしか語らない傾向のある政治家、また短期のことについ飛びついてしまう国民に対し、長期的にどのような影響があるのかを国民、有権者に対して情報を与え続ける専門機関を作るのは大事だろうなと思う。」と述べた。

この記事を読む