「東日本大震災から8年 あの日、届けたかった想い」 『くにまるジャパン 極』震災特集
中学生たちが中心となって女川各所に建てられた石碑=ここまで津波が来たことを表すもの=に刻まれている「夢だけは 壊せなかった 大震災」も授業から生まれた一句
文化放送は、平日生ワイド番組『くにまるジャパン 極』の3月11日(月)の放送で、「東日本大震災から8年 あの日、届けたかった想い」をテーマに、被災地に石油列車を走らせた貨物マン達の奮闘と、宮城県女川第一中学の生徒が俳句に込めた想いを紹介します。
当番組は、東日本大震災が発生した2011年、被災地・茨城県のラジオ局から生放送を行ったことを皮切りに、毎年この時期に被災地を現地取材し、3月11日付近に特集を組んで放送してきました。そして8年を迎える今年も、3月11日に1日限定企画として震災特集をお送りします。
●石油列車を走らせろ 鉄道マン達の奮闘
東日本大震災発災後、高速道路網・鉄道網が断絶し被災地へのエネルギー供給が絶望的な状況に。ガソリンスタンドには長蛇のクルマの列、そして東北の冬の寒さをどう乗り切るのかは喫緊の課題だった。JR貨物は石油を貨車に積む"石油列車"で被災地へ燃料を届けることを決意したが...。貨車が足りない・急勾配で貨車を走らせていない磐越西線を使わなければならない。運転士もその区間を運転したことがない。数多くの困難が立ちはだかる中、石油を何としても届けるという想いで奔走した鉄道マン達の奮闘に迫る。
●女川一中生が17文字に込めた想いとは
津波の被害で多くの犠牲者を出した宮城県女川町。その女川第一中学で2011年の5月と11月に俳句の授業が行われていた。その授業の様子を取材し、句の背景がまとめられた一冊の本「女川一中生の句 あの日から」がある。その本に並ぶ多くの句達は、あの日から八年が経過しようとしている今も強烈なメッセージを放ち、読む者の心を強く揺さぶる。当時授業をした先生、取材で向き合った新聞記者に話を会い、生徒達がどんな心情で17文字に向き合っていたのかを改めて聞く。また、現在は大学二年生となった元生徒に現在の心境で一句詠んでもらい、当時の句との対比から8年の時間経過をリスナーと共に考えてみたい。
なお当特集は当日、通常コーナーの一部の内容を変更し、それぞれ約30分間にわたって放送します。
※該当回の聴取期間は終了しました。
コメの値上がりと“消えた21万トン“を石戸諭が解説
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時)2月12日の放送は、ノンフィクションライターの石戸諭氏が出演し、米の値上がりと“消えた21万トン”のニュースについて、自身の意見を述べた。
野村邦丸(パーソナリティ)「米の問題です。政府備蓄米を早期に放出すれば、米の価格も安定するんじゃないかと言われてます。その備蓄米をどれだけ出すのかという話もある。一方、消えた21万トンの話もある。石戸さん、米の流れから教えてください」
石戸諭「農家が作った米をJAなどの集荷業者が集める。そこから卸売にいくという流れなんですけど、去年の8月、9月の店頭から米がなくなった米不足の時に新しい販路ができました。個人や中小の業者が、これまでの集荷業者よりも高く買いますよということで、農家から直接取引をするという流れができたんです。農家からすると、高く買ってもらえるからうれしい。実際のところ、米の適正価格がいくらなのかわからない?というのが僕の考えです。どのくらいの量を作るかは国が主導して決めてきた。マーケットが機能していると、みんなが欲しいと思う需要があり、供給量が安定しているときにだんだんと決まってくるわけです」
邦丸「市場のルールですよね」
石戸「ところが、去年は米が18万トン多く取れている。これ、本来なら価格が下がる動きになりますよね。でも、みんなが欲しいと言って、量もできている時に価格がとんでもなく上がっている。米不足の時、政府は新米が出回ったら価格は安定すると見ていたはずです。ところが実際、何が起きてるのかというと、米は取れているし、米は日本のどこかにあるけど出てこない」
邦丸「消えた21万トンですよね」
石戸「米を買い取った人たちは去年の動きを知っているから8月くらいまで手放さないでおけば、同じような状況が起きるかもしれないという考えが働くわけです。もっと高くなるからその時に売ろうと考えるのが自然です。そうなると、手放さないですよね。つまり、米が投機商品のようになってるということです」
邦丸「では、米が下がりにくい状況をどうしたらいいですか?」
石戸「これまで農水省のやり方がうまくいってなかったところが大きいと思うんです。お米はある所にはあるのに、市場に放出されない。いいタイミングで売りたいから売らない人がいる。この人たちに対してメッセージを発して、働きかけないといけない。“こうなったらお米を放出しますよ、持っていても意味ないですよ”と農水省がメッセージを発信しなければいけなかったけど、タイミングが遅くなっている」