高田純次と浦沢直樹が語る森進一の音楽性「もはや『はっぴいえんど』」「人間を超えている」『純次と直樹』

■歌手・森進一とは

「おふくろさん」「襟裳岬」などのヒット曲で知られる演歌歌手、森進一。彼は1965年、チャーリー石黒に才能を見出されたが、「売れるためには声をつぶして演歌を歌うべき」と説得されて今の独特の声になったという。

高田 もとは普通の声だったんだ
浦沢 当時はアメリカにロッド・スチュワートもいましたね

かすれ声という個性は、世界的にも共通しているようだ。

 

■2人が選んだ森進一の楽曲

11月17日放送の文化放送「純次と直樹」では、高田純次と浦沢直樹が森進一の楽曲の名から1曲ずつ選んでオンエア。浦沢のチョイスは1983年リリースの「冬のリヴィエラ」。作詞・松本隆、作曲・大瀧詠一である。

浦沢 森進一さんにはいろんなジャンルの楽曲提供者がいますよね
高田 吉田拓郎、大瀧詠一、松本隆......すごいね!
浦沢 (「冬のリヴィエラ」も)はっぴいえんどファミリーの作品ですよ、(メンバーの)半分入ってますから
高田 松本隆がバツグンだね。松本隆の歌詞は人間を超えちゃってる。この歌詞は出てこないよ
浦沢 人間を超えちゃってる(笑)

一方、高田が選んだ曲は1984年、「冬のリヴィエラ」の次のリリースとなった「紐育物語」。こちらは作詞・松本隆、作曲・細野晴臣、編曲・細野晴臣&坂本龍一。

高田 これで、ひもいく(紐育)がニューヨークって読めるようになったよね
浦沢 やっぱりはっぴいえんどなんですよ。しかも編曲に坂本龍一さんが入っているからもはやYMOですよ(笑)
高田 音楽もちょっと近代的っていうかナウいよね
浦沢 演奏がYMOですよね

歌唱力はもちろんのこと、制作陣の豪華さにも注目して聴くと新たな発見があるかもしれない。

高田 はっぴいえんどのメンバーって、あとは......吉田............
浦沢 鈴木茂さんですね
高田 吉田茂さんじゃ首相になっちゃうね(笑)

さすがに総理大臣からの楽曲提供は......無いよね。

純次と直樹
放送局:文化放送
放送日時:毎週日曜 17時00分~17時30分
出演者:高田純次、浦沢直樹
番組ホームページ
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※該当回の聴取期間は終了しました。

周防正行「サイレント映画について大変な勘違いをしていました」

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、映画監督の周防正行が出演。最新映画『カツベン!』の題材となったサイレント映画について語った。

ニッポン放送「あさナビ」

黒木)今週のゲストは映画監督の周防正行さんです。周防監督の5年ぶりとなる最新作映画『カツベン!』が全国公開中です。『カツベン!』は、映画の始まりの時代を駆け抜けたスーパースターである、活動弁士の話なのです。

周防)日本に初めて映画が入って来たときに、「Motion Picture」という言葉をそのまま訳して「活動写真」と呼んだのですね。そのときは、まだ映画に音がなかったのですよ。スクリーンの横に人が立って、写っているものの説明を始めたのです。最初は物語映画ではなかったから、何が写っているかとか、どうして動くとか、まさに“写真が動く”ということは始めてのことだったので、世界中で流行るわけです。当時、日本ではそのように説明する人が、最初の日の上映からいたのです。

黒木)つまりは紙芝居みたいに「こういう物語ですよ」と、ト書きも言えばセリフも言うという…。

周防)最初は単なる出来事が写っていました。駅に列車が到着するとか、工場から人が出て来るとか。それがやがて物語を持つようになって、弁士は物語をきちんと説明することを始めました。こういう文化が根付いたのは日本だけなのです。アメリカやヨーロッパでも説明する人が立った記録はありますが、職業としては説明していません。アメリカ、ヨーロッパは生演奏の音楽だけで魅せていたのです。

黒木)『カツベン!』はオリジナルの作品ですが、どうしてこれを映画にしようと思われたのですか?

周防)僕が浅はかにも、ずっと無視をして来たから。

黒木)え?

周防)大学生のときに、サイレント映画をたくさん観ていました。そのときはサイレント映画だから音がない状態で、活動弁士の説明も音楽もない、まさに無音の動く画を観るというのが、サイレント映画の見方だと思っていました。活動弁士がいることも、音楽があることも知っていたのですが、それを無視していたのです。サイレント映画なのだから、サイレントで観ないと監督の意図は伝わらないのだと、ずっと思って生きて来た。でもつい最近、僕の助監督をして下さっていた片島章三さんが「こんな本を書きました」と、この映画の元になる台本を読ませてくれたのですね。

黒木)いつも周防監督は、ご自分でシナリオをお書きになりますよね。

周防)自分のシナリオではないのは、今回が初めてです。

黒木)そのシナリオを読まれてどうだったのですか?

周防)「僕はなんて勘違いをしていたのだろう」と思いました。当時、明治の終わりから大正昭和の始まりにかけて、無声映画をサイレントで観ていた人はいなかったのです。当然、映画監督は自分の作ったものが上映されるときに、生演奏があり、誰かの説明が入るとわかって撮っていたのですね。要するに、監督がサイレントで観てもらうことを前提に撮っていなかった。それを僕はサイレントで観ていたのですよ。「これはいけない」と。それも僕は映画監督なのに、なぜ日本映画史の重要なことを無視して来たのだと思って、大反省です。音がない状態で物語をつくり上げるというのは、映像を作る人間としての最高のテクニックだ、技術だと思っていたのです。それこそが映画の基本と言うか、映画の本質だろうと。

黒木)それが180度変わったわけですね。

周防)変わりました。

黒木)活動弁士という方々がいて、初めてサイレント映画は成り立つのだと。

撮影・下村一喜

周防正行(すお・まさゆき)/映画監督

■東京・目黒区出身。1956年生まれ。
■立教大学在学中に、高橋伴明監督の助監督を務めるようになり、以降、若松孝二監督や井筒和幸監督の作品に助監督として携わる。
■1984年に小津安二郎へのオマージュを含んだピンク映画で監督デビュー。
■1989年に『ファンシイダンス』で商業映画初メガホン。
■1992年の『シコふんじゃった。』で、日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。
■1996年には大ヒット作『Shall We ダンス?』公開。日本アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞など13部門を総なめ。
■2006年には痴漢の冤罪裁判を描いた『それでもボクはやってない』、2011年にはバレエ作品を映画として収めた『ダンシング・チャップリン』、2012年には終末医療を題材にしたヒューマンドラマ『終の信託』、2014年には花街で成長する舞妓の姿を描いた『舞妓はレディ』を監督。
■最新作は、2019年12月13日公開の『カツベン!』。大正時代に全盛だった無声映画を個性豊かな語りで彩った「活動弁士」が主人公。活動弁士を志す青年・俊太郎を成田凌が演じ、ヒロインを黒島結菜が演じる。

ENEOSプレゼンツ あさナビ(12月9日放送分より)
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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