JR西日本が「赤字路線」を公表、藤井教授は怒り「岸田政権が全て悪いのでは、と言いた くなる事態」

4月14日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、JR西日本の地方路線が赤字営業に悩まされている話題が取り上げられ、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏が、寺島尚正アナウンサーから意見を求められる場面があった。

「消費税も下げない、お金も配らない」

JR西日本は、利用者の少ない地方路線の営業赤字が年間およそ248億円にのぼることを公表した。コロナ禍が原因で鉄道利用の回復が遅れており、「路線を維持するのは経営的にも厳しい」として沿線自治体との協議を急ぐ考えを示した。

今後は赤字路線の存続か廃止かの議論が拡大すると推測される。寺島アナがこのニュースについて意見を求めると、藤井氏は「これは日本の公共交通機関全体の問題」と指摘した。

「JR西日本は比較的裕福な旧国鉄の会社で、京阪神を抱えていますが、それでも赤字がしんどいと、切りにかかっているわけですよね。これはJR西日本だけじゃなく、交通事業者はコロナでしんどいわけですよ。政府が『電車に乗るな』と言っているわけで、政府が『ラーメン食べるなよ』と言ったらラーメン業界が厳しくなるのと同じです。JRにとって『移動するな』と言われるのはそれと同じわけですよ」(藤井氏)

さらに藤井氏はコロナ禍に対する岸田政権のあり方に疑問を呈し、各地で声をあげる必要があると呼びかけた。

「諸外国ではロックダウンしたら、公器にすごい額のお金を補填するわけですよ。岸田さんは、それをしないですよね。ガソリン税も消費税も下げない、お金も配らないですし、まるで知ったこっちゃないかのよう。『岸田政権が全て悪いのでは』と言いたくなるような事態が、実はJR北海道でも顕在化しているんです。『この人よく怒ってるな』と思われるリスナーもいらっしゃると思いますが、本当はみなさんが怒らないといけないんですよ。仏の顔をしてたら、全部むしり取られて終わりです」

なお、JR西日本の在来線の赤字はコロナ以前から続いており、新幹線が生み出す利益でかろうじて黒字になっていた。コロナ禍の影響は確かにあるが、持続可能性を考えると構造的な事業の見直しは避けられないのではないだろうか。

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