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TULIP・財津和夫が、ウィットに富んだトークをお届けしているRKBラジオ『財津和夫　虹の向こう側』。10月の放送では、TULIPのメンバー・姫野達也を番組にお招きして、財津＆姫野の腐れ縁(?) の尽きない話を4週連続でお送りしています。今回10月27日の放送はもう最後の回となりました。こぼれ尽くしで番組に入りきれない話題が続くため、文章もいつもより長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いください。
なお、今回の放送は、日本シリーズ中継のため、16時45分（午後4時15分）からとなりました。

TULIPは「末っ子バンド」

財津＆姫野＋下田アナ3人でのトークも4回目、今日が最後となりました。
姫野「そうですね、なんかあっという間でしたね」
財津「2人だけで喋るよりも、下田さんみたいな人があいだにいるとちゃんと話せるな、いつもはちゃんと話していないんだな、っていうのがわかりました…こういう（ラジオ番組のような）媒体がない限り、わざわざなんか言いませんよね。で、喋っていくうちに、あんなことこんなことを思い出すわけですよ。そうすると、憎い姫野像が、『この人本当はいい人なんじゃないかな』って思えるようになってきましたね。本当にありがとうございました」
姫野「下田さんのおかげだ」
下田「そんなことはないですよ…改めて、仕事仲間なのかそれとも友達なのかをお聞きしましょう」
姫野「どうでしょう。僕は家族っぽい感じかなっていう気はします」
財津「うまいこと言いますね、それがいちばんピッタリかもね」
下田「家族だとしたら、姫野さんにとって財津さんは、お父さんなのかお兄さんなのか」
姫野「お兄さんかな。長男」
財津「俺、長男？長男は勘弁して下さい」
自分は実際は末っ子だから、というのが財津の言い分のようです。財津は5人兄弟の末っ子、姫野も4人兄弟の末っ子。上田雅利も末っ子、宮城伸一郎も末っ子、安部俊幸は一人っ子だから末っ子でもあるという事でTULIPのメンバー全員が末っ子という確認話に突入します。

財津「このバンド変ですね」
下田「末っ子バンドという名前(笑)末っ子同士だから息が合っているのか、その中でもやっぱりお兄さん的存在が…」
財津「たまたま年上だったからですよ。よく『リーダーはあなたでしょ』って言われるんです。年上だからしょうがないんですけど、リーダー的な働きをしたことはないですね…年上だから、何かやらなきゃいけない時はやりましたけど、それもまともにやってないです」
姫野「いざとなったら、矢面に立ってくれるんですよ」
財津「立ってない、立ってない。矢面が一番嫌い。矢が飛んで来たら、姫野を引っ張り出して当たってもらう（笑）」
昔々、NHKのオーディションにも、財津和夫が「矢面に立って」出てくれたので、姫野は頼っていたと言う話に。
財津「最初のオーディションで落ちたんですね。覚えはないけど、多分僕が悪態ついたんでしょう。若いし、ちょっと反抗的で態度が悪かったんだと思います。2度目のオーディションは、事務所から強く指導されて、ものすごく真面目でイイ人を演じました」
俳優歴はそこからスタートしていたようです。

「姫野クンを愛してます」は本心か

今回の放送は、番組の冒頭が全4回分の〆のような話から始まってしまいましたが、改めて姫野が財津をどのように見ているのか、をお聞きしましょう。
姫野「まず、家族の中では長（ちょう）ですよ。僕は福岡にまだアマチュアバンドでいた頃からよく見ていて、彼の音楽性とかはすごく知ってて、好きで尊敬もしてましたんで」
財津「それは嘘ですね」
間髪入れずに、照れ隠しの反撃砲です。
姫野「本当ですよ、本当。それがずっと今まで続いていったんで、幸せだったかな」

財津からは姫野をどう見ていたのか、下田アナが問いかける。
下田「50周年ツアーのステージ上で、たびたび財津さんが『姫野クンを愛してます』って言ったっていうのは本心ですか」
財津「嫌いだったら、そんな言葉は出ませんよね。彼が心の旅を歌ってくれたんで、今のTULIPが生まれたんです。あの時、彼が歌ってなかったら、心の旅もヒットしてなかったと思います。僕が歌うと、なんかガチガチにした歌になって、女子の心はつかんでないでしょう。彼はこのいい感じで、レモンに砂糖を入れたような感じで歌ってくれたんで、心を鷲づかみにしたんじゃないですか。もう、感謝感謝ですよ」
姫野「僕はレコーディングの場で（歌え、と）急に振られたんですね。まさか、と思ったわけですよ。ふっと、財津和夫の顔を見たら暗いんですよ。僕は、板挟みっていいますかね、気持ちの中で…『嫌っ』て言える立場じゃないし、もう本当に葛藤がありました」
財津「確かに、外から見ればものすごい気まずい話じゃないですか。でも、その後はそうでもなかった。ここがノー天気なとこだと思うんですけど、楽器弾いて歌ってると楽しいんです。別のバンドの人間が来て歌ったっていうんだったらすごい問題あるけど、同じバンドでまた一緒に音楽活動できるわけじゃないですか。
僕は結構そのステージでは受け狙ってこの話してたんですけど、そんなに俺は『本当に奈落の底まで沈んじゃった』っていう感じではなかった。当たって次の曲歌えばいいわけですから。しかも次に僕が歌ったときは、姫野クンのおかげで大ヒットしてるわけですから、もう僕の曲にも注目してくれるわけじゃないですか。だからもう、姫野クンありがとうラッキーって感じでしたよ」
本人を前にすると、同じ話をしても更に饒舌になりますね。

では、最後に10月から始まった財津和夫在ソロコンサートwith姫野達也について。
財津「いやもう姫野クンいないと、僕生きた心地がしないんで。まだTULIPのメンバーじゃなかった姫野クンが東京に来てくれてた時のことを思い出しながら、今回のステージも来てくれたんだねって思いながら、歌いたいと思います」
姫野「僕はアマチュア時代、オリジナル曲はそんなになかったのでカバー曲とか好きな曲ばかりやってたんですよね。今回もそんな感じのステージの部分もあるので楽しみですね」
放送をお聞きの方はお気づきかもしれませんが、実際にはカットした部分の方が多い「腐れ縁」のお二人の話もこれで終了です。こぼれた話は、また是非別の機会にお願いしましょう。

次回11月3日の放送は、日本シリーズがまだ続いている場合は16時45分（午後4時15分）から。日本シリーズ中継がない場合は、通常通り18時15分（午後6時15分）からの放送です。
「友人・知人」のお話をします。

※該当回の聴取期間は終了しました。