ドローンで田植えも…RKBラジオ「スナッピー」が未来の農業を佐賀で体験

じめじめした梅雨も、植物にとっては恵みの季節。田植えシーズン真っただ中の6月下旬、最近よく耳にする「スマート農業」という気になるワードについて、RKBラジオ『Toi toi toi』の中で、キャスタードライバー・スナッピーが、佐賀市本庄にある株式会社OPTiMと株式会社イケマコからリポートしました。(報告・スナッピー川原彩音)
最先端企業があるのは佐賀大学のキャンパス内!
スナッピー号を走らせてナビが案内してくれたのは…佐賀大学のキャンパス!? そうなんです、株式会社OPTiMの本店所在地は、大学の中にあったんです。この会社、社長が在学中に設立したそうで、今も最先端の農業技術について“創業の地”で研究・開発を続けているんです。

田植えの常識が覆る!?ドローンが種を「狙い撃ち」

皆さんは「田植え」と聞いて、どんな光景を想像しますか? 私は、育った苗を田植え機や手植えで、せっせと植える姿を想像していました。ところが、OPTiMで見せていただいたのは、苗ではなく種を直接、田んぼにまく様子。

使用するのはドローン。田んぼの上をスイスイ飛んで、等間隔に種を「シュッ!」と狙い撃ちしていくんです。「ドローン播種(はしゅ)」と呼ばれる手法で、深く種が入り込まないように調整もされているから、安全に作業が終わるんだとか。しかも、どのルートで種を植え付けるか全部プログラムされているから、田植え作業はスマホのスイッチを押すだけ。これには本当にびっくりしました。

ほかにも、OPTiMの倉庫にはたくさんのドローンが並んでいました。中には青い飛行機みたいなカッコいいドローンも。これは短時間で広い農地を空撮するときに使われるもので、従来、数か月かかっていた作業がたった数日で終わってしまうんですって。この倉庫以外にも20~30台のさまざまな用途のドローンを保有しているそうです。

「スマート米」で楽しく、かっこよく、稼げる農業へ!
OPTiMでは、自社のテクノロジーを活用して生産されたお米をすべて買い取り、「スマート米」というオリジナルブランド米として販売しています。「楽しく、かっこよく、稼げる農業を目指しています」と社員の猿澤さんが胸を張っていました。
このスマート米、全国で生産が広がっていて、2022年には720トンもの生産量があったそうです。産地によって銘柄も変わってくるので、食べ比べも楽しめます。猿澤さんは、「子育て中でも、旅行をしていても農業ができる時代が、もうそこまで来ている」と話し、これからの農業のあり方が大きく変わる未来を教えてくれました。
挑戦し続ける農家・株式会社イケマコ
続いて取材に行ったのは、OPTiMと協力してスマート農業を広めている、株式会社イケマコの代表・池田大志さんです。池田さんは、お米や大豆などを育てながら、テクノロジーを活用した農業に果敢に挑戦しています。
「農家は今、やり方を考えなければならない時代にある」と話す池田さん。テクノロジーがどれだけ進歩しても、長年培ってきたやり方を変えるのはそう簡単なことではなく、乗り越えなければならない壁も多いとか。
でも、池田さんは「たくさんの農地があるからこそ、何百、何千通りといろんなやり方にトライできる」と話していました。「こうでなくちゃいけない」という思い込みを捨てて、新しい農業、いや「農産業」としてのステップを日々研究しています。

ちなみに、イケマコはOPTiMの本店内でカフェを営業していて、池田さんが丹精込めて作った美味しいお米も食べられます。
今回の取材で、未来の農業がこんなにも進化していることに驚きの連続でした。ドローンやAIといった最先端技術が、私たちの食卓を支えているんですね。スマート農業がもっともっと広がって、農家さんがもっと楽しく、かっこよく、そして稼げるようになることを願っています!
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