熊本・鹿児島を満喫!RKBラジオ・スナッピーが秋のグルメと砂蒸し体験

こんにちは! RKBラジオのキャスタードライバー、芝生真優です。10月1日と2日の2日間、福岡を飛び出して、熊本県と鹿児島県のホットなスポットを巡ってきました。普段はなかなか行けない遠方取材、貴重な体験だらけでした。

熊本発・全国2位の生産量を誇る栗を使ったお菓子

1日目にお邪魔したのは、熊本市北区植木町にある創業77年の菓子メーカー「福田屋」さん。こちらでは、今、熊本和栗にこだわったお菓子作りに力を入れているんです。

熊本県は栗の生産量が全国第2位の良質な栗の産地。今年の栗は実も大きく、香り豊かとのことでした。

そんな新栗を使った福田屋の人気ナンバーワン商品が、コロンとした見た目が可愛らしい「栗好き」。一口食べると、まるで栗そのものを食べているかのような、ほっくりとした風味と優しい甘さが口いっぱいに広がります。なめらかな食感で、一気に秋を感じました。

ほかにも、8月に発売されたばかりの新商品「甘露煮パイ」や「甘露煮ケーキ」もいただきました。甘露煮は和栗の風味を最大限に引き出すために独自の製法で炊き上げているそうです。甘すぎず、栗が主役の絶品スイーツでした。

125年前の蔵を再現!球磨焼酎の魅力を体感

次に向かったのは、熊本県人吉市合ノ原町にある「球磨焼酎ミュージアム白岳伝承蔵」。球磨焼酎は、地名を冠することを世界的に認められている、数少ないブランドで、熊本県球磨郡および人吉市で製造される米焼酎。このミュージアムでは、その歴史と文化を知ることができます。

特に感動したのが「伝承蔵展示室」。なんと125年前の蔵元がそのまま再現されていて、お酒を造る職人さんたちが等身大パネルで再現されていました。薪で火を焚いてお米を蒸す様子や、お酒をかき混ぜる工程など、臨場感たっぷりでした。

展示の最後にある売店コーナーでは、リキュールや焼酎など13種類の試飲が楽しめます。他にも様々な蔵元の球磨焼酎が27種類も集まっているので、お気に入りの一杯を見つけることができますよ。

「白岳」で知られる高橋酒造のお酒は、精米から熟成までおよそ半年かけて完成し、60人以上のチェックを経て私たちの元へ届くそうです。球磨焼酎の魅力にハマること間違いなしのミュージアムでした!

鹿児島で体験・デトックス砂蒸しと回転そうめん

熊本での取材を終えた夜は鹿児島へ移動。福岡ではなかなか見られない綺麗な星空が広がり、感動しました。

2日目は鹿児島県からのラジオ中継。まずは指宿市湯の浜にある「指宿温泉 砂蒸し会館砂楽」へ。

天然の砂浜に横たわり、温泉の熱で温められた砂に埋もれる砂蒸しを初体験しました。浴衣に着替えて砂に包まれると、すぐに体がポカポカ。3分ほどでじんわり汗ばんできて、10分後には汗だくでした。時折吹く海風が心地よく、デトックス効果も抜群! 春と秋が特におすすめだそうですよ。波打ち際からは温泉の湯気が出ていて、自然の力を感じました。

午後からはRKBラジオ『#さえのわっふる』で生中継するため、同じ指宿市開聞町にある「唐船峡そうめん流し」に向かいました。

ここは、回転式そうめん流し発祥の地。洗濯用のたらいと中華料理で使われる回転テーブルから着想を得て生まれたそうです。森に囲まれた自然豊かな空間で、本場のそうめん流しを体験できます。

ごま油が練り込まれた小豆島の素麺を使用しているため、流しても伸びにくいのが特徴。湧き水を使っているため水の温度は常に13度。10月に入っても30度近くまで気温が上がったこの日、見た目も味も涼しげなそうめんが、かつおだしベースの甘めの麺つゆと絶妙に合いました。外国からのお客さんもたくさん来ていました

一泊二日の熊本・鹿児島取材、美味しいものと貴重な体験にあふれた旅でした。

#さえのわっふる
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 13時00分~17時00分
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※放送情報は変更となる場合があります。

自動車修理工場の女性社長が「自動販売機のハンバーガー」を開発

トラックなどのドライバーさんのなかには、昭和の頃は、よく幹線道路沿いにあった自動販売機のハンバーガーで、お腹を満たした経験がある方もいらっしゃることでしょう。じつは最近、令和版の「自動販売機のハンバーガー」がじわりじわりと増えているんです。今回は、この自動販売機のハンバーガーを手掛けている自動車修理工場の方のお話です。

ハンバーガー自販機と小林さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

東京・新宿から中央道の高速バス、または新幹線と飯田線の特急「伊那路」を乗り継いで、およそ4時間の長野県飯田市に「ガレージいじりや」という自動車修理工場があります。敷地内には、トヨタ・パプリカ、マツダ・シャンテをはじめ、昭和の車がズラリ。しかも、工場の前にある懐かしい自動販売機コーナーが目を引きます。

お店の代表・小林由季さんは、埼玉県出身の41歳。小さい頃、ちょうどミニ四駆が大人気だったこともあって、クルマに興味を持ちました。19歳でオートマチック車限定の運転免許を取ると、街を颯爽と駆け抜けていった、白い「マツダ・RX7」に心躍ります。

『カッコいい!あのクルマに乗りたい!!』

そう思った小林さんは、知り合いの自動車関係者に相談すると、軽くあしらわれました。「RX7? アンタ、あのクルマ、マニュアルだし、ロータリーエンジンって知ってるの? 乗りたいなら、自分で自動車が整備出来ないと、まず無理だよ」

愛車のマツダ・シャンテと小林さん

マニュアルもロータリーエンジンも、全くチンプンカンプンだった小林さんですが、乗りたい思いが高まって、マニュアルで免許を取り直し、自動車整備士を目指します。男社会の自動車修理工場で、厳しい試練を乗り越えて、見事、整備士資格を取得。縁あって信州に移り住むと、趣味で借りたガレージで、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの履き替えを請け負ったことをきっかけに、2010年、自ら自動車修理工場を立ち上げました。

やがて、工場のスタッフが昭和43年製・スバル360の修復を成し遂げたことから、小林さんも古い車に興味を持ち、旧車が続々持ち込まれて、車雑誌にも注目されます。あれよあれよと、旧車好きならまず知らない人はいない工場に成長。小林さんは雑誌連載企画で、旧車でレトロな自動販売機巡りをすることになりました。

ところが、ここで小林さんは大変なことが起きていたことに気付くんです。

『大きな道路沿いにたくさんあったハンバーガーやうどん・そばの自動販売機コーナーがどんどん無くなっている……』

24時間営業のコンビニエンスストアが増えた一方で、自動販売機は経年劣化、オーナーさんの高齢化も進んで、自動販売機コーナーは次々と姿を消していたんです。そんな折、小林さんはお祖父さまを亡くしたことで、小さい頃、自動販売機のハンバーガーをなかなか買ってもらえなかった記憶がよみがえりました。

『あの思い出の、自動販売機のハンバーガーを残したい。ならば、ハンバーガーを作っている食品メーカーを助けよう!』

自動販売機コーナー

そうひらめいた小林さんは、さっそく自動販売機用のハンバーガーを仕入れます。自動車工場の前に冷蔵機能付きの自動販売機と電子レンジを設置して販売を始めると、ちょうどコロナ禍と重なったことで、テイクアウトのニーズをつかんで大繁盛。各地のレトロ自動販売機で売れたハンバーガーのおよそ4倍を1台で売り上げました。

小林さんはもうイケイケドンドン、自動販売機を増やして各地で大人気となりますが、あまりの売れ行きにハンバーガーメーカーのほうが悲鳴を上げてしまいます。安定した納品が出来ないので、もう勘弁してくれませんか、と言われてしまったのです。代わる製造業者も無く、困り果てた小林さん、思い切りました。

『ハンバーガーを作ってくれる会社が無いなら、自分の会社で作ってしまおう!』

もちろん、小林さんは自動車整備士ではありますが、食品の知識は全くゼロ。体当たりで、様々な食品製造に関する許可や食品衛生を、片っ端から学んでいきます。食品部門の「いじりやフードサービス」も立ち上げ、ハンバーガーを作ってみましたが、パンはパサつき、肉の脂は溶け出し、レタスなどの生野菜は安全性の面で使えません。しかも、自動車修理工場と食品工場の二刀流で、睡眠時間3時間の日々が続きました。

ふんわりバンズのチーズバーガー

それでも試行錯誤を繰り返し、味やソースにもこだわったチーズバーガーに辿り着いて、安定した製造、出荷も出来るようになりました。今は、全国で39台の自動販売機が元気に稼働中。自動車修理工場生まれの自動販売機とハンバーガーは、各地域で話題になっています。

「気合と根性でやってきました」と笑う小林さんですが、やりたいことはいっぱいです。

「レストランもやってみたいですし、クルマのテーマパークがあっても面白いですよね。ハンバーガー片手にみんなに巡ってもらって。夢は大きく持てば、きっと叶います!」

「RX7に乗りたい」から始まった小林さんの夢、今はまだ、その途中です。

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