音楽プロデューサー・松尾潔が絶賛!マイケル・ジャクソンの隠れた名曲

音楽プロデューサー・松尾潔氏

8月29日は世界的スター、マイケル・ジャクソンの誕生日。生きていれば今年64歳になる。RKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』のコメンテーター、音楽プロデューサーの松尾潔さんがお気に入りの1曲は、マイケル少年時代の“お蔵入り”した楽曲だという。

13歳でソロデビューしていたマイケル・ジャクソン

マイケル・ジャクソンは1958年8月29日生まれですから、生きていれば今日64歳だったということです。日本風に言いますと、来年の今日は前期高齢者ってことになりますね(笑)。2009年に亡くなったときに50歳でしたが、世のアベレージとは全く違う50歳だったので、年老いた姿を見せることなく逝ってしまったという印象です。

 

アメリカで男性だけのグループというと、New Kids On The Block、ジャスティン・ランダル・ティンバーレイクのいた'N Syncとか、いろんなグループが出てきましたが、彼らの原点になっているのは、マイケル・ジャクソンがいたジャクソン5なんだなって痛感するんです。マイケル・ジャクソンは「スリラー」やその前の「オフ・ザ・ウォール」っていう20代前半ぐらいのときの作品で世界の頂点に立つわけですが、それ以前に兄弟でジャクソン5というグループをやっていたことは、熱心なファンじゃなくてもご存知かと思います。

 

ジャクソン5は1969年にメジャーデビューした「I WANT YOU BACK」でいきなり全米No.1になって、革命を起こしました。ですが、その2年後には実はもうソロデビューしているんです。割と早い時期から、家族でのグループ活動と並行してソロ活動をやっていた。つまりマイケルは13歳のときにはもうソロデビューしているんです。

 

マイケルに関して「子供の頃ずっと家族でグループをやっていて、大人になってソロで成功」みたいな、ちょっと誤った認識に今なりつつあるようなんで、実はソロ活動も子供の頃からずっと並行してやってましたよ、っていうことを今日は覚えていただければと思います。

モータウンレコードとジャクソン家との確執

マイケル・ジャクソンがメジャーデビューしたモータウンレコードというのは、ベリー・ゴーディー・ジュニアという黒人がオーナーのレコードレーベル。初めての大きな成功を収めた黒人音楽企業です。それまで図式として、割と白人主導で、黒人が経済的に搾取されていた、みたいなことはよくあったんですが、マイケル・ジャクソンに関して言うと、黒人オーナーによってこの黒人の少年たちが搾取されていたという側面もあります。

 

家族でデビューして、マイケルより年長の兄弟がたくさんいて、メンバーの上の方はもう成人というぐらいの年齢だったんですが、この人たちは当然ミュージシャンシップっていうのを前面に押し出したくて、自分たちで作っている曲をやりたいとか、自分たち主導でセルフプロデュースやりたいみたいなのをアピールするんですけど、レーベルとしてはそれをやらせたくないわけですよ。要は自分たちにとって御しやすい存在でいてほしいと。

 

レコード会社で用意した曲をあてがって、それを、それこそモータウンっていうのは、会社があるデトロイトで自動車工業が盛んなことに由来した名前なんですが、その自動車工場の流れ作業のように「はい、曲作りました。はい歌ってください。はい世に出します」みたいな、そういうオートメーションの流れ作業みたいな感じで、絶え間なくどんどんどんどんヒット曲を出したいレーベル。

 

一方、そういう歯車の一つみたいになってしまうことに、だんだん嫌気がさしてきたジャクソン家の人たち、という図式があって、レコード会社としてはメンバーの上の方になると、結構いろいろ文句も言うから「一番若くて人気もあるマイケル・ジャクソン1人の方がやりやすいんじゃないか」ということで、「ソロの仕事をやるとマイケル、もっと目立っていいよ」みたいな悪魔のささやきをずっとマイケルにしていたようです。

 

13歳のときからマイケル・ジャクソンはソロの仕事もやるんですけど、家に帰ると兄弟の中での序列は違いますから、この辺りからマイケル・ジャクソンの苦悩がどんどん始まっていくわけですね。こんなことを言うとすごく劣悪な労働環境にいたような感じですけど、やっぱり曲に罪はないっていうか、曲はいいんですよね。

10年後にリリースされたマイケルの隠れた名曲

いま特に聴いていただきたいのは、この時期にぴったりの曲で、彼が15歳のときの歌声なんですが、実は15歳のときにリリースされたわけじゃなくて、当時お蔵入りになっていたものです。ジャクソン家が、長い戦いの末、モータウンレコードを飛び出して、メジャーレーベルに移ったあとに、古巣のモータウンレコードが、「うちのレーベル出ていって成功して。でもうちにはまだ世に出してない未発表の音源があるもんね」ってことで、半分嫌がらせのような形で出した作品なんです。

 

その曲のタイトルが、「Farewell My Summer Love」日本語訳すれば「さよなら夏の恋人」っていう意味合いの曲。今のこの時期にぴったりでしょう?1984年リリースだから、マイケルが25~26歳ぐらい、「スリラー」を出したあとでもう立派な大人になって世界のスーパースターになった後に、古巣から、ほぼ10年ぐらい前の歌声が出てきたってことですよね。僕もファンだったんですごくいいなあと思って聴いていたんですけども、この曲がヒットするたびにマイケル・ジャクソンはイライラしてたっていう話です。

田畑竜介 Grooooow Up
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~9時00分
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※放送情報は変更となる場合があります。

Adoが中学時代にはまったアニメは?レコーディングは鶴の恩返しスタイル!?

あの曲を聴くだけで、ココロが踊る!ときめき、あのシーンの感動が蘇る!そんなアニメの主題歌とともに、その魅力に迫っている今週の『bayfm it!!』。

アニメに精通している様々なゲストに「アニメアンセム」について語っていただいていますが、8月29日(月)は、ニューアルバム「ウタの歌 ONE PIECE FILM RED」をリリースしたばかりのAdoさんがコメントゲストで登場。

――Adoさんの「アニメアンセム」は?

今週は「it!!アニメアンセム」ということで、私にとってのアニメアンセムといえば、そうですね、、、

私は中学生の頃「ラブライブ!」というアニメが大好きで。その「ラブライブ!」に出てくる園田海未ってキャラクターを愛し続けていましたね。

毎週のように秋葉原に通って、カラオケで、今でも曲に困ったら「ラブライブ!」の曲ばっかりを歌っちゃうってぐらい本当に(笑)もうそれぐらい、私の血液の一部と言っても過言ではないくらい愛していますね。(「ラブライブ!」は)スクールアイドルの話なんですけど、学校でアイドルをしているキャラクター達もすごく可愛いんですけど、私は“青春”っていう青春を体験してこなかったんですけど、私の青春って言ったら「ラブライブ!」って言っていいくらい、すごい私の青春になってるアニメですし、あとやっぱり、キャラクターがすごく可愛くて、園田海未ちゃんみたいな女の子ばっかり好きになっちゃいましたね。そんなぐらい、私は「ラブライブ!」が大好きです。

――今の「アニメアンセム」といえば?

映画『ONE PIECE FILM RED』で、私 Ado は、歌姫「ウタ」の歌唱パートを担当させていただいています。いや~、普段はAdoとして楽曲をリリースして歌を歌って、ということをやっているんですけど。やっぱり自分の声が、誰かの、、、しかもキャラクターの声になるっていうのは、すごく面白くて。

「ウタ」と『ONE PIECE』に対してすごいおこがましいんですけど、新しい自分を見てる感覚で、すごく不思議な体験でした。

――キャラクターの声になる上で、意識したことは?

特に意識したことっていったら、録音スタイルを普段の鶴の恩返しスタイルっていうんですかね?

鶴の恩返しスタイルって言うのは、、、スタジオに入って、私が持ってきたパソコンにスタジオのマイクを繋げて、扉を閉ざして一人の空間で歌うって言うのを鶴の恩返しスタイルって言ってるんですけど(笑)

そのスタイルは変わらなかったんですけど、歌い方では、普段の私だったらこう歌うけど、ウタなら、「ここはもっとはっちゃけちゃうかな?」とか、「ここはもっと可愛らしく歌うかな?」と、ウタとしての歌声を想像しつつ色々意識したところはあります。

――Adoさんにとって『ONE PIECE』という作品は?

私にとって『ONE PIECE』は、やっぱり“ロマン”が詰まってるところが最高ですし、登場人物が全員自分の意志を持っていて、絶対に揺らがないその気持ちが人として尊敬してしまいますね。

特にルフィー達なんて、、、ルフィーと私は、今は同い年?でも、読み始めたころなんて、私より年下とかですし、、、今考えたら。人として皆さんすごいちゃんとしていて、キャラクター自身が魅力的ですし、羨ましいって言うんですかね(笑)こんなにも、互いを信じ合っているルフィー達を、私は一人の人間としてすごい尊敬しますし、見習いたいという部分と、羨ましいなっていう部分があって(笑)人生に関与してくれるような作品だなと思います。

――ニューアルバム『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』はどんなアルバムに?

今月、8月10日にAdoのニューアルバム「ウタの歌 ONE PIECE FILM RED」が発売されました。

このアルバムには、映画『ONE PIECE FILM RED』の主題歌「新時代」や、劇中歌「私は最強」など、たくさんのアニメアンセムが収録されています。「新時代」や「私は最強」以外にも、たくさん色んなジャンルの楽曲が詰まっていて、聴いているだけでも楽しいですし、中には、ROCKだったり、RAPだったり、バラードだったり、様々なジャンルを「ウタ」が歌っているので、アルバムとしても絶対に何度でもリピートしたくなるようなものになっていると思います。




 

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