熊本・古町エリアの情報卸問屋「上村元三商店」とは?

古町エリアにある上村元三商店にて ©RKBラジオ

北部九州・山口災害情報パートナーシップを結ぶコミュニティFM各局とRKBによるコラボ番組『ローカる!』。地域密着のコミュニティFM局のパーソナリティにとっておきの街ネタを紹介してもらう。4月は熊本県熊本市にある「熊本シティエフエム」とのコラボでお送りした。23日の放送では、熊本地震で大きな被害があった益城町に向かった。(報告:『ローカる!』ディレクター荒木風花)

上村元三商店の外観 ©RKBラジオ

熊本駅から市電に乗り、「呉服町」で下車。そこから広がっているのは古町エリアだ。全体的に寺が多く、昔ながらの雰囲気を醸し出している。そこで、ひときわレトロな建物「上村元三商店」の店主・上村元三さんにお話を聞いた。

荒木:上村元三商店はどんなお店なんですか?

元三さん:もともとは金物の卸問屋をしていました。今は金物から離れ、出張BBQや居酒屋、キャンドルショップなどを営んでいます。名刺にある「情報卸問屋」とは、金物屋時代のお客さんが「こんどこんなイベントがあるよ」などといった情報をくれるんですね。なので、この上村元三商店からコアな情報を発信出来たらと思い、情報卸問屋という名称を付けました。

おばあちゃん家のような店内 ©RKBラジオ

昨年、改装し装い新たになった上村元三商店。2つの建物を1つにしているので、その時に譲り受けた昔ながらの金庫やたんす、黒電話などがあり、おばあちゃん家のような雰囲気が広がっている。 元三さんの祖父の代から開業、閉業を繰り返し、今は居酒屋や出張BBQをメインに営んでいる。魚屋町で生まれ育った元三さんは、この町の歴史にも詳しい。

元三さん:坪井川から熊本城側が隣町の新町で、私たちの住む商人の街・古町は「一町一寺」なんです。商人の街なので間口は狭く奥に広い造りになっています。加藤清正などの戦国武将がいた時代の城下町ですね。古町の仲間と一緒に町案内の事業もしています。西南戦争の時までさかのぼってお話するので、歴史を感じることができるかと思います。観光客はもちろん、熊本で町づくりや建築を勉強している学生に向けて案内することもあります。この町はいい意味で「おせっかい」なので、老若男女の関わりが盛んだと思います。単身赴任でこの町に引っ越してきた人は離れるときに「離れたくない…」と言っている人が多いですね。

そんな古町エリアも2016年の熊本地震で大きな被害を受けた。

元三さん:熊本地震で新町・古町200軒ずつあった建物も100軒ずつになってしまいました。建物が残っても跡継ぎや体力、金銭的な問題で残せない建物もありましたが、若い経営者が引き継いだり、熊本市の支援を受けて新しい風情が作られました。

さらにコロナ禍で飲食業を営んでいた上村元三商店も影響を受ける。

元三さん:コロナ禍ということもあって、少人数でも貸し切れる居酒屋にしました。この古町の空間を楽しんでほしいと思っています。僕のイメージは「深夜食堂」ですかね。私自身、人間観察が好きなのでよくお客さん同士を繋げたりしています。そこが他とは唯一無二ですかね。

メニューには熊本名物も

熊本駅と熊本の繁華街である桜町と、ちょうど真ん中にある古町エリア。元三さんが思う古町エリアの未来像は?

元三さん:この町を楽しくなる拠点として上村元三商店があり続けたいと思っています。目指せ、大人の「デズニーランド」ですね。初めて来ても楽しい、常連さんも楽しいという空間を作っていきたいです。ゲストがキャスト、キャストがゲストという、みんなが主人公であり続けたいです。

上村元三商店の情報はこちらから見ることができる。

ローカる!
放送局:RKBラジオ
放送日時:毎週日曜 11時00分~11時15分
出演者:荒木風花
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