バイデン氏はなぜ、明らかな間違いの買収禁止命令を下したのか?『町田徹のふかぼり!』
経済ジャーナリスト・町田徹が毎週注目すべき国内外のニュースを徹底解剖。日本経済が抱える問題の本質、激動の国際情勢の行方について、時に冷徹に、時に熱く、語ります。
経済ジャーナリスト町田徹が選んだ今週のニュース
番外 現地時間の1月5日、真田広之さんが主演と共同プロデューサーを務めた「ショーグン」がゴールデン・グローブ賞で作品賞など4冠を獲得!
番外 8日、ユニクロが新卒の初任給の引き上げを発表。3万円増の33万円に。
番外 8日、警察庁と内閣サイバーセキュリティセンターの発表で、中国系ハッカー集団「ミラーフェイス」によるサイバー攻撃が、過去5年間で210件に上ったことが判明。
番外 9日、業界団体の発表で、中国のBYDが去年のEV=電気自動車の国内販売で、トヨタを抜き4位に浮上したことが判明!
番外 9日、国立感染症研究所などの集計で、インフルエンザの患者数が1999年の統計開始以来の最多を記録し、43の都道府県で「警報レベル」の30人を突破。
第5位 7日、アメリカのメタが、外部機関によるファクトチェックを廃止すると発表。
第4位 国連が3月にも「SNA=国家の会計原則」を改定へ。デジタル経済のGDP=国内総生産などへの取り込みを狙う。
第3位 7日、日鉄の橋本会長が記者会見で、バイデン大統領のUSスチール買収禁止命令を不当と批判。
第2位 7日、アメリカのトランプ次期大統領が記者会見で、ウクライナ戦争の停戦目標を「就任から6か月」に大幅延長。
第1位 8日、グリーンランド獲得に武力行使も辞さないトランプ氏の発言に、西側諸国の首脳が一斉にダメ出し。
今週のふかぼり「バイデン氏はなぜ、明らかな間違いの買収禁止命令を下したのか?」
この案件の現下の最大のポイントは、買収する日本製鉄と買収されるUSスチールが揃って「アメリカの安全保障を強化するものだ」と主張してきたにもかかわらず、なぜ、バイデン大統領は聞く耳を持たず、真逆の判断、つまり「安全保障とサプライチェーンにリスクをもたらす」と断定して買収を禁じたのか、という点でしょう。どちらの主張が正しいかと聞かれれば、僕は経済ジャーナリストとして、論理的には日鉄とUSスチールが正しい。バイデン大統領が間違っているとしか答えようがありません。おそらく経済学者も含めて、この判断はほとんどの専門家が支持する見方だとも思います。そこで、なぜバイデン大統領がそういう誤った判断をしたのか、「誤った判断だから裁判で修正される可能性が高い」と楽観できるのか?といった点を含めて、ふかぼってみました。
再放送:毎週金曜 23:00~23:30
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