COP28は“大きく外れた軌道”を修正できるのか?『町田徹のふかぼり!』

経済ジャーナリスト・町田徹が毎週注目すべき国内外のニュースを徹底解剖。日本経済が抱える問題の本質、激動の国際情勢の行方について、時に冷徹に、時に熱く、語ります。

今週のふかぼり「チャールズ国王もとても心配している!COP28は“大きく外れた軌道”を修正できるのか?」

11月30日から12月12日までの日程で、今年も国連の気候変動枠組み条約の締約国会議が開催されています。今年の開催は、1995年にドイツで開催した第1回会合から数えて28回目となることから、「COP28」と呼ばれています。ただ、この28年間の歩みを振り返ると、現状は決してうまくいっていると言えません。現状に警鐘を鳴らしたもののひとつとしては、UNEP(国連環境計画)が11月20日に公表した地球温暖化の現状に関する報告書「Nations must go further than current Paris pledges Or face global warming of 2.5-2.9°C(Celsius)」が挙げられます。それによると、各国が現在表明している「2030年頃までの温暖化ガスの削減目標」をすべて達成したとしても、地球の気温は2.5〜2.9度上がる見通しなのです。つまり、2015年のCOP21で採択された「パリ協定」が目標としている「世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度より低く、1.5度以下に抑える」という目標の達成がすでに絶望的になっているわけです。国連のグテーレス事務総長は今年7月に現状を「沸騰化」と表現しました。そうした中で、イギリスのチャールズ国王は1日、去年9月の即位後初めてCOPに参加。ズバリ、世界の気候変動対策が「軌道から大きく外れている」と発言。対策の遅れに警鐘を鳴らしました。国王は環境保護をライフワークにしている方ですから、説得力がありますよね。そこで今日は、COP28が閉幕する前に番組としてひと言申し上げておこうと考え、こういうテーマにしました。

そして、この問題を論じていただくのに最適の方をゲストにお招きしました。1997年のCOP3で「京都議定書」の取りまとめに奔走され「ミスター京都議定書」の異名もある元環境事務次官で、今は東大の客員教授などもつとめる、小林光さんです。小林さんにじっくりと解説をお願いしました。

町田徹のふかぼり!
放送局:ラジオNIKKEI第1
放送日時:毎週金曜 16時00分~16時30分
出演者:町田 徹(経済ジャーナリスト)、杉浦 舞(フリーアナウンサー)
番組ホームページ
公式Twitter

再放送:毎週金曜 23:00~23:30

※該当回の聴取期間は終了しました。

岸田総理の「少子化対策」は「異次元」までいっていない テレ東・解説委員が指摘

テレビ東京・解説委員の山川龍雄が2月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。過去最少となった出生数について解説した。

2023年4月3日、挨拶をする岸田総理~出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202304/03hossokusiki.html)

2023年の出生数、過去最少75万人

厚生労働省は2月27日、2023年の出生数が前年比5.1%減の75万8631人だったと発表した。外国人を含む値で、日本人だけで見るとさらに少なくなる。出生数は8年連続で減少し、過去最少となった。

飯田)2年ぐらい前に「80万人を割った」と騒がれましたが、さらに減って75万人となりました。

コロナ禍と実質賃金のマイナスが続いた ~この2つの要因が大きい

山川)単年度で5%以上も出生数が減るというのは衝撃的な数字です。1990年代の10年間で出生数が約3%減り、2000年代の10年間では約10%、2010年代の10年間で約20%落ちています。ただし、2023年はたった1年間で5%ですから衝撃的です。

飯田)1年間だけで。

山川)これはまだ推測でしかないのですが、コロナ禍の間は出会いが少なかったので、結婚の数が減った。そこからタイミング的に出産の時期を迎えているので、それが数字としては大きかったのかも知れません。それと、やはり物価ですよね。実質賃金のマイナスが続いていますから、この2つの要因が大きかったのではないかと言われています。

飯田)メールやX(旧Twitter)でも、子育てについてご意見をいただいています。習志野市の“ポムポム”さんから、「いま話題になっている少子化対策としての支援金も現役世代から徴収され、負担が増すことについて疑問です。政府には『少子化対策だから理解してくれ、我慢してくれ』というスタンスではなく、高齢者も含め、タブーなしで社会保障の在り方、税の使い方についても議論して欲しいです。婚外子が少ない日本では、婚姻数と出生数が密接に関係していると言われています。これから結婚を考える若い人たちが『結婚しよう、子どもを持ちたい』と前向きに思えるような社会になって欲しいです」といただきました。確かに、先立つものがなかったら結婚も考えられませんよね。

やれることは何でもやるべきだが、岸田総理の言う次元は「異次元」までいっていない

山川)可処分所得が減っていますし、指摘があった通りブレーキとアクセルを両方踏んでいるような状況なので、トータルで自分たちの可処分所得が増えるのかどうか、子育て世代やこれから子どもが生まれる世代にもわからないですよね。何とかしなければいけないですし、できることは何でもやった方がいい。例えば、早く育休を義務化したらいいと思うのです。持論なのですが、育休の取得を進めるほど、企業の不祥事は減ると思っているのです。

飯田)不祥事が減る?

山川)不祥事を全部調べてみると、他人のチェックが効かない状態で、同じ人が同じ職場でずっと仕事しているケースが多いのです。経営者によく言うのですが、男性でも「これから育休を取ります」という若い人たちがいたら、喜んで取らせて欲しい。「育休を取りたい」という人は、何かうしろめたいことをやっているわけではなく、別の人に変わるのだから、仕事を引き継ぐときに全部明るみに出るわけです。海外、ヨーロッパなどは夏休みを長く取らせますが、実は不祥事を生まないためにも行っているわけです。

飯田)その際は会社と絶対に連絡を取ってはいけないなど、そういうシステムがありますよね。

山川)岸田総理は「異次元」とずっと言っていますが、婚外子を認めるとか、あるいは移民を入れるなど、できることは何でもやるべきです。私は岸田政権を「いままでの自民党の価値観と対極にあることまでやるかどうかがポイントだな」と思って見ていましたが、「岸田さんの言う次元は『異次元』までいっていない」というのが最近の感想です。

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