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シンガーソングライターで、偉大なメロディメーカー・KANが、音楽シーンをウィットたっぷりに語り通すSTVラジオ『KANのロックボンソワ』。あの「愛は勝つ」が「Up Town Girl」にインスパイアされて生まれ曲であるように、ビリー･ジョエルに様々な影響を受け、オマージュも多いKANが、自らのアルバムに収められている作品「1989 -A Ballade of Bobby & Olivia-」について語りました。

M2「Scenes From An Italian Restaurant / Billy Joel」 

KAN：すごいですね。高校生当時、とにかく完コピで歌えるように何十回もカセット巻き戻して。いまだに歌えます。ただ、ピアノのジャズのところが弾けないんですけどね。それで、デビューして、とにかくこの「Scenes From An Italian Restaurant」みたいな組曲を作りたい、という想いがずーっとあって、それでやっと出来たのがアルバム5枚目「野球選手が夢だった。」に収録された「1989」という曲です。まず、その「1989」のデモ音源を聴いてもらいました。

M3「 超大作（1989 demo） / KAN」 

KAN：いまから聴いて頂く「1989」という曲（の登場人物）は全部、ボクの曲です。基本、全部、自分の歌なので。ピアノ部分、テンポが変わって回想するシーンも全て自分のことです。

KAN：歌詞で一部（自分のことと）違うとしたら、ボビーの夢は映画のスターというのがあるんですが、実際にはミュージシャンです。あと、電気屋さんでガスストーブを買ったというのも本当のことなんです。これ歌詞書いてて「そうだよな、あれ電気屋だったよな。なんで電気屋でガスストーブ買ったんだろう」って、そういうのを歌詞を書きながら想い出したりしました。実際に1981年から85年までお付き合いしていた、当時の彼女の歌です。

KAN：このレコーディングをしている最中に私の父が亡くなって、急遽（実家に）戻って不在にしたんですが、レコーディングは不在でも出来るところは進めようということになったんです。この曲の間奏にサックスソロが2か所入るんですが、そこがバイオリンになってたんです、戻ってきたら。

KAN：ストリングスを録ってて「ここ、バイオリンもいいんじゃないの」ってことになったようです。で、僕は「いやいや、違います」と。（中略）｢違います。ビリージョエルのイタリアン･レストランは、サックスです。僕はそれを作ってますから、これはサックスでなければならないのです」って言う、話し合いにもならなくて。と言うか、不在の間に、違うソロを入れる方がおかしいよね。

と、そんな思いとこだわりが詰まったKANの曲が、こちらです。

M4「1989 -A Ballade of Bobby & Olivia- / KAN」

そして最後に、もう1曲。KANの曲のカバーがリリースされました。
　
KAN：「23歳」というアルバムに収録されている「エキストラ」と言う曲を、モーニング娘。21の譜久村聖さんがカバーしてくれています。大きな意味で同じグループ内に所属している、僕はモーニング娘。の弟分として頑張っているわけですけど。

KAN：ストリングスは僕が書きました。と言うのも、女性が歌うのでキーがかなり違うんです。なのでオリジナルのストリングスのアレンジがそのまま持って行けないわけで、コントラバスを入れて、編曲をやり直しました。

M5「エキストラ / 譜久村聖」

KAN：この曲ももちろん歌唱するであろうKANのライブ「弾き語りばったり #31+ 小さい土器みつけた」は全国12都市15公演。地元･札幌公演は初日の9月11日（土）共済ホールです。初日！ビビリます…。頑張ります。よろしくお願いしま〜す。

KAN：ほな、サイババ。

STVラジオ『KANのロックボンソワ』(毎週土曜　24:00～25:00）

※該当回の聴取期間は終了しました。