ピンクレディの"玉座"を狙ったキャッツ★アイ「BにはBの良さがある」松崎真人は称賛

「BにはBの良さがある」by松崎真人 ©STVラジオ

シンガーソングライターで"選曲家"の松崎真人が、'70~'90年代の日本の曲・日本語の曲を中心に"厳選かけ流し"(イントロからアウトロまでノーカット)でお届けするSTVラジオ『MUSIC☆J』。22日は「ナイタースペシャル」として17:55からの3時間の生放送でした。冒頭の方では、あのピンクレディのヒット曲とともに、ピンクレディ路線を狙った当時の"B級アイドル"の曲で、松崎の御託が炸裂します(文中敬称略)。

M03「透明人間/ピンク・レディー」

松崎:基本、マイナー(コード)のイントロと間奏、エンディングを持ちながら、歌に入ると普通のロックンロールというかグラムロック的な「♪ダダダン・ダダッン、ダ~ダダン・ダダン」っていうハイテンポの軽快な曲にするところが、都倉俊一の技ですね。

松崎:(「透明人間」は)1978年の曲なんですが、ピンクレディがどんどん人気が出て、当初「ペッパー警部」「SOS」あたりを歌っていた時よりも、周りのスタッフが想像するよりも低年齢層の人気が出てくるわけです。なので「透明人間」とか「モンスター」とか「カメレオン・アーミー」とか取り上げる題材も、とてもわかりやすくキャラクターチックになっていくわけで、ここにピンクレディが元々いるはずだった"お色気枠"が空くわけです。"お色気2人組み枠"が空くんですよ。

松崎:これは、いつも僕が言っている"柳の下のドジョウ理論"とはちょっと違って、そこにいた人が「玉座」を降りて、別の玉座に移ったときに「あ、あそこ座っちゃおう!」と言うイス取りゲームみたいなところがあって、そこの候補生のひと組でして、2人組の女性アーティストの曲をもう一曲、掛けます。リクエストも頂いてまして、これ(リクエストメール)を見た時は思わず口に出して歌っちゃいましたね。

松崎:(ピンクレディ路線のお色気デュオは)他にもいっぱいいて、キャッツ★アイはその中でも割とトップの方を走ってたんですよね。(リスナーのメール:歌も踊りもピンクレディに勝るとも劣らない今も歴史の片隅に残る超ドB級アイドルグループでした)。はい、僕はB級という言葉を自分の音楽にも当てはめて使うので、これは決して貶める言葉ではないんです。「BにはBの良さがある」ということです。皆さん、覚えていらっしゃいますでしょうかねぇ。

M04「めっきり冷たくなりました/キャッツ★アイ」(1977年)

松崎:最後の「♪ダダッダッダッダン、ドコドン」というあたりにはピンクレディ・フォロワーの匂いはしますけど、他のアレンジは何から何までピンクレディを追いかけてるわけじゃ無くて、やはり個性がありますよね。いま聴いても、ポップチューンとして良く出来ている曲だと思います。(中略)今年お亡くなりになった伊藤アキラの作詞で、作曲が森雪之丞なんです。こういう仕事を通じて、森雪之丞は歌謡曲の作詞の作法をどんどん吸収していた時期なのかなと思います。

そして、この日の最後は松崎自身の楽曲。「自分の作った曲がこんなに変わっちゃうんだと思った思い出の曲」と自ら紹介しています。本人はかなり謙遜して紹介していますが、26日からの『MUSIC☆J』シーズン6への"もう1曲の決意表明"と受け止めてもいいのかも知れません。
 
【10月22日のプレイリスト】
M01「フライディ・チャイナタウン/泰葉」
M02「ルビーの指環/寺尾聰」
M03「透明人間/ピンク・レディー」
M04「めっきり冷たくなりました/キャッツ★アイ」
M05「透明少女/NUMBER GIRL」
M06「浮気なパレットキャット/HOUND DOG」
M07「セシル/浅香唯」
M08「Darlin’ Darlin’/Nobody」
M09「ひとりの冬なら来るな/ふきのとう」
M10「月下美人/門あさ美」

M11「学生街の喫茶店/ガロ」
M12「夢去りし街角/アリス」
M13「VALENTI/BoA」
M14「Yellow Yellow Happy/ポケットビスケッツ」
M15「MY WINDING ROAD/THE YELLOW MONKEY」
M16「風が泣いている/ザ・スパイダース」
M17「帰らなかったケーン/ザ・テンプターズ」
M18「夜空/五木ひろし」
M19「哀しみ本線 日本海/森昌子」

M20「Sand Beigeー砂漠へー/中森明菜」
M21「椿姫ジュリアーナ/中森明菜」
M22「砂の女/鈴木茂」
M23「B-BOYブンガク/スチャダラパー」
M24「David/矢野顕子」
M25「唇をかみしめて/吉田拓郎」
M26「ヘッドライト・テールライト/中島みゆき」
M27「Love Song/CHAGE AND ASKA」
M28「ガラスのピアス/松崎真人」

【松崎真人の編集後記】
「椿姫ジュリアーナ/中森明菜」。 「Sand Beigeー砂漠へー」のB面曲ではあるが、作曲は佐藤隆。「桃色吐息」など独自のメロディーを書く佐藤と明菜が出会うと何が起こるのか、興味深く聴いた。冴え渡っているのはスタジオでのヘッドアレンジで練り上げたであろう井上鑑のリズム。ポリスのスチュワート・コープランドを想定したであろうポリリズムを叩き出しているドラマーはおそらく山木秀夫。この3年後、井上鑑プロデュースで僕の相棒、佐木伸誘が「和製スティング」としてデビューする伏線がこんなところにあった。(松崎真人)
 
STVラジオ『ナイタースペシャル MUSIC☆J』(10月22日 17:55~21:00)
 
『MUSIC☆J』シーズン6(フルバージョン)10月26日(火)19:00~スタート!この冬~春も平日夜は松崎真人の絶妙かつ微妙な音楽トークと、ちょっと懐かしめの日本の名曲の数々でお楽しみ下さい。毎週火~金・19:00~22:00。STVラジオと、広島・RCCラジオの2局同時ネット生放送(RCCラジオは21:50まで)。

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MUSIC☆J
放送局:STVラジオ 他1局ネット
放送日時:毎週火曜~金曜 19時00分~22時00分
※放送局によって日時が異なる場合があります。
出演者:松崎真人:(まつざき・まこと)シンガーソングライター、選曲家(北海道出身)。1984年ヤマハポピュラーソングコンテストで優秀賞を受賞し、85年「たわいないトワイライト」でデビュー。92年、佐木伸誘とユニット「Birthday Suit」結成。現在はソロでラジオパーソナリティやライブを中心に活動。
番組ホームページ

twitterハッシュタグ:#musicj (番組OA中は、マニアックな話題で盛り上がります)

70年代~90年代の日本のポップス・日本語のポップスを中心に"厳選かけ流し"でお届け。パーソナリティは、北海道出身のシンガーソングライター・松崎真人。音楽への深い造詣と知識に裏打ちされた含蓄あるトーク、選曲の幅広さでリスナーの支持を全国に広げている。松崎の"微妙な滑舌"も病みつきになるかも。(ナイターオフ期は、火~金19:00からで、広島・RCCラジオでも同時ネット)。

※該当回の聴取期間は終了しました。

ヤクルトファン・三宅裕司「頼むから“ヤり返して”くれ!」

プロ野球の開幕にあたり、東京ヤクルトスワローズファンの三宅裕司さんが、ヤクルトへの応援メッセージを寄せた。

三宅裕司

いよいよ球春到来! 

各チームのファンが期待に胸を膨らませる春。ニッポン放送のショウアップナイター応援団“チーム・ショウアップ”の高田文夫さん、三宅裕司さん、森永卓郎さん&垣花正アナウンサー、ナイツ塙さん、春風亭一之輔さんから、今シーズンにかける意気込み、応援メッセージが寄せられました。

今回は、ニッポン放送「三宅裕司のサンデーヒットパラダイス」のパーソナリティで、東京ヤクルトスワローズファンの、三宅裕司さんからのメッセージをご紹介。

<東京ヤクルトスワローズファン 三宅裕司さん>

今年のスワローズは、まず先発。去年はほら……。先発陣がガシっとして、外国人投手がどれくらいやってくれるか。もう一つ、去年はけがに泣きましたから、けが人が出たときに実力が落ちないだけの補強ができているか。今年は、選手層が厚くなったので、大丈夫だと思います。選手の皆さんは、ファン以上に悔しい思いをしていると思います。我々ファンの気持ちは、「頼むから“ヤり返して”くれ!」

 

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