杉山清貴のポプコン時代「ゴスペルにリスペクトを示した興味深い曲」松崎真人がセレクト

ポプコン時代の杉山清貴の曲をフォーカス ©STVラジオ

シンガーソングライターで"選曲家"の松崎真人が、'70~'90年代の日本の曲・日本語の曲を中心に"厳選かけ流し"(イントロからアウトロまでノーカット)でお届けするSTVラジオ『MUSIC☆J』。ポプコン(ヤマハ・ポピュラーソング・コンテスト)出身の松崎。今シーズンは、そのポプコン出身ミュージシャンの曲を紹介して、その時代背景や裏事情などを紐解く時間を多めに設けています。(文中敬称略)

11月2日に最初にリストアップした"ポプコン案件"は…M07「グッバイ・モーニング/サンディー」

松崎:ポプコンにエントリーした人が勝ち上がっていく「世界歌謡祭」の第7回(1976年)での模様(音源)です。作詞は庄野真代なんです。(中略)サンディーもその後、「サンディー&サンセッツ」として、久保田麻琴という日本のポップスの中でも"裏ポップス"と言ってもいいかも知れないけど、早くから民族音楽を取り入れたりとか、非常に重要な役割を(担っていた)。例えば、細野晴臣がいて、ムーンライダースの鈴木慶一がいて、そしてサンディーと共に活動していた久保田麻琴がいて、と言うくらい"進取の気風"で新しい音楽を取り入れ方をしていたひとりです。サンディーは、そんな方と活動をともにすることになる歌い手です。

松崎:次は、当時は「アレレのレ」という、完全に"なめた"感じのグループ名で、本人たちも「あれは、賑やかしで出た」と、後で述懐していますが、今のスターダストレビューです。

M08「おらが鎮守の村祭り/Stardust Revue with 添田啓二・岡崎昌幸」

松崎:当時からすごく異色を放っていて、(ポプコンの)本選会の前にラジオの「コッキーポップ」で、こんなバンドが本選会にエントリーしますよって感じで(番組で)掛かったこともあるんですが、やはり本番での演奏のインパクトが強かったですね。

松崎:さて、次がきょうの"聴きモノ"です。僕と杉山清貴との出会いの曲です。なので、オメガトライブがヒットした時は「あ、杉山さん、頑張ってたんだな」って思いました、久しぶりに見て。この音源は、ヤマハのポプコンにいた時の音源ではないのですが、後に杉山清貴が自分のライブ盤で、自分の若き日の歌をちゃんと歌い直しているバージョンがあると言うことを発見したので、お掛けしようと思います。そもそもはポプコンへのエントリー曲です。
  
M09「ゴスペルナイト/杉山清貴」

松崎:(この音源の)イントロが始まった後に拍手が入ってるじゃないですか。やはり、その当時から知ってたよっていうお客さんの拍手ですよね。1980年のポプコンに出て、その時の杉山清貴のバックバンドは「キューティ・パンチョス」という名義だったんですが、そこから「オメガトライブ」としてブレイクするまでには、まだ数年あるわけです。

松崎:なので、オメガトライブが出てきて、そのボーカルが杉山清貴っていうことで、名前は覚えてましたけど「へえ~っ」って思いました。林哲司の描く、これから売れるポップスの形に、杉山清貴の持ってる声質とかがすごくハマったんだと思うんです。杉山清貴自身のルーツが感じられるようで、しかも(この曲が)杉山清貴とのファーストコンタクトだったこともあり、この「ゴスペル・ナイト」という曲は僕にとっても、すごく思い出深い曲なんです。

松崎:テレビの「コッキーポップ」で見たのが、きのうのことのように想い出されます。「この人、上手いな」と思ったのと、ゴスペルという言葉を自分はもう既にかじっていたので、「へえ、そういうことを、ここにちゃんと入れ込んでくるんだ」と、色んな意味で深さを感じた(杉山清貴との)出会いでした。

<松崎真人の編集後記>
「ゴスペルナイト/杉山清貴」ポプコン出場時は「ゴスペルの夜」表記だった記憶が……。ともあれ、今となってはCity Pop再評価ムーヴメントの立役者である杉山清貴がアマチュア時代、ゴスペルというジャンルの成り立ちについてすでに目を配り、リスペクトを持っていたことは興味深い。僕は祖母の歌うゴスペル(当時は「黒人霊歌」と呼ばれていた)を子守歌にして育ったのでなおさら。ちなみに僕が最初に覚えた歌は“Nobody Knows The Trouble I See”(誰も知らない私の悩み)という。(松崎真人) 
  
<11月2日のプレイリスト>
M01「REINCARNATION/松任谷由実」
M02「そして僕は、途方に暮れる/大沢誉志幸」
M03「冬が来る前に/紙ふうせん」
M04「カナダからの手紙/平尾昌晃・畑中葉子」
M05「白夜の騎士/ザ・タイガース」
M06「いいのかな/ザ・ワイルド・ワンズ」
M07「グッバイ・モーニング/サンディー」
M08「おらが鎮守の村祭り/Stardust Revue with 添田啓二・岡崎昌幸」
M09「ゴスペルナイト/杉山清貴」

M10「雨の御堂筋/欧陽菲菲」
M11「空港/テレサ・テン」
M12「RAINY WALK/山下達郎」
M13「恋の奴隷/奥村チヨ」
M14「すきま風/杉良太郎」
M15「太陽がくれた季節/青い三角定規」
M16「知らず知らずのうちに/ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」
M17「いつのまにか少女は/井上陽水」
M18「ゼロ地点/森広隆」
M19「MILLION MILES FROM HOME/キザイア・ジョーンズ」
M20「ありったけの愛/THEATRE BROOK」

M21「夜に傷ついて/アン・ルイス」
M22「最後の雨/中西保志」
M23「ただ泣きたくなるの/中山美穂」
M24「ヤングブラッズ/佐野元春」
M25「19のままさ/浜田省吾」
M26「君は雨の日に/長渕剛」
M27「心の旅/チューリップ」
M28「タクシードライバー/中島みゆき」
M29「帰省 〜Never Forget〜/中森明菜」
 
STVラジオ『MUSIC☆J』(毎週 火~金 19:00~22:00)
 ※RCCラジオ同時生ネット(~21:50)

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MUSIC☆J
放送局:STVラジオ 他1局ネット
放送日時:毎週火曜~金曜 19時00分~22時00分
※放送局によって日時が異なる場合があります。
出演者:松崎真人:(まつざき・まこと)シンガーソングライター、選曲家(北海道出身)。1984年ヤマハポピュラーソングコンテストで優秀賞を受賞し、85年「たわいないトワイライト」でデビュー。92年、佐木伸誘とユニット「Birthday Suit」結成。現在はソロでラジオパーソナリティやライブを中心に活動。
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リクエストメール:mj@stv.jp
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(番組OA中は、マニアックな話題で盛り上がります)

70年代~90年代の日本のポップス・日本語のポップスを中心に"厳選かけ流し"でお届け。パーソナリティは、北海道出身のシンガーソングライター・松崎真人。音楽への深い造詣と知識に裏打ちされた含蓄あるトーク、選曲の幅広さでリスナーの支持を全国に広げている。松崎の"微妙な滑舌"も病みつきになります!。
★RCCラジオでも同時生放送(~21:50)

※該当回の聴取期間は終了しました。

12星座別恋愛★恋人の理想の高さ「双子座(ふたご座)」のあなたは「楽しければ誰でもウェルカム」!?

ラジオ発のエンタメニュース&コラム「TOKYO FM+」がお届けする「12星座別×恋愛コラム」。TOKYO FM+では、2024年の運勢、今日の運勢、今週の運勢、今月の運勢、心理テストなどを配信中です。この記事では12星座別の恋愛傾向などを解説しています。

誰にでも理想の恋人像があるはずです。しかし、理想ばかり追い求めていると、なかなか恋人ができないことも……。恋人の理想が高いのはどの星座でしょうか。12星座別に見ていきましょう。
(監修者:東京・池袋占い館セレーネ所属 小林みなみさん)





■双子座(ふたご座)……楽しければ誰でもウェルカム
気分屋なところがある双子座は、恋人の傾向に一貫性がないところがあります。そのときの流行りや興味に左右されるため、これといった理想はないでしょう。理想を追い求めるのではなく、今の自分の気持ちを大切にしたいタイプ。一緒にいて楽しければ「付き合っちゃう?」とすぐ告白することもありそう。

■監修者プロフィール:小林みなみ(こばやし・みなみ)
編集・ライター。出版社、大手占いコンテンツ会社勤務を経て、フリーランスに。会社員時代に占いに初めてふれ、その世界にはまる。現在は、雑誌・Webで占い記事をメインに執筆している。

■協力:東京・池袋占い館セレーネ
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