イモト 2回目の立川談春さんの落語会へ

イモトが、「立川談春さん」の独演会を見に行ってきたことを報告。今年3月に初めて談春さんの落語に触れたことで、他の落語の演目にも興味を持ったというイモトが、早くも2回目の談春落語へ。前回の報告では、初落語の感動は伝えられたものの、落語のあらすじを伝えることに失敗。果たしてイモトの落語あらすじリベンジなるか!?

イモト、立川談春さんの落語会2回目!

イモト:先日、また立川談春さんの落語会に行って参りました。前回は落語自体が初めてだったこともあって、演目がたった2本で2時間の公演!?みたいな感じだったんですよね。で、その時に談春さんがやっていたのが「明烏」か「ねずみ穴」という落語が2本で、どんな噺なのかを説明しようと話してみたんですけど・・・まあひどかったね(笑)。もうボロボロで。見に行った直後くらいで、談春さんの落語が凄かった!と興奮はしてるのよ。で、まあ別の公演もあるというので、行って参りました。

イモト:ということで、今回は落語のあらすじ説明のリベンジですね。今回の演目は「かぼちゃ」という短めの噺と、「三方一両損」と「紺屋高尾」という2本がメインの噺で。これは有名な落語みたいで、「すっぴんしゃん」スタッフ陣の皆さんも知っているとのことで・・・どうする、やめる(笑)!? 

イモトが見た、談春さんの「かぼちゃ」

イモト:「かぼちゃ」はかぼちゃを売る噺だよね。(スタッフ:誰が売る?)えっと、、、ちょっと待って(笑)。名前はムリよ! (スタッフ:どんな人が売った?)商売をやっているところの、いつも遊んでるようなダメな・・・今、プロデューサーがブースの向こうから口パクで教えてくれてる(笑)。さすがにこのやりとりをやってたらキリが無いよ(笑)。商売人のお父さんが遊び人の息子に<商売を教えてやる!><今からかぼちゃを売ってこい!>って言って。遊び人の息子が竿を担いでかぼちゃを売りに行って。

イモト:小道に入ったところで竿が挟まって動けなくなったところを、商店街の人が助けてくれて。それで、あのう・・・その人が代わりに売ってくれるという・・・「かぼちゃ」はなしよ!(笑)。(スタッフ:じゃあ「三方一両損」で)

イモトが見た、談春さんの「三方一両損」

イモト:OK! 「三方一両損」、これは良い噺よ! これがどういう噺かというと、ある人がお財布を落としちゃうんですよね。それを拾った人がいるわけですよ。その2人が主人公なんです。3両が入ったお財布を拾って持ち主に届けに行くんです。普通は<届けてくれてありがとう>って言ってもらうじゃない!? それで済まないのがこの話の面白いところで。江戸っ子の感じなのかな、落とした財布を返された持ち主は大事な種類はもらうんだけど、<財布にあった3両はいらねえ!><自分から出て行った3両なんて返ってこなくていい!>って意地を張って、受け取らないんですよ!

イモト:そしたら財布を拾って届けた方と<受けとれよ!><いや、受け取らねえよ!>で長屋がひっくり返るくらいの大喧嘩になっちゃって。喧嘩が収拾つかないのでどうしようということで・・・今でいうと警察の一番上の人!? あの時代劇でよく見る“大岡さん”っていうの!? 問題を裁く人というのかな。大岡さんにどうしたらいいのか相談して。そしたら大岡さんが、<私が一両払ったら4両になる。この4両を2人で2両ずつ分けなさい>と。どういうことかというと、3両落とした人も3両拾った人がともに1両ずつ損をしてますよね。これでお互い平和じゃないかということを大岡さんが言って、うまく話がまとまったというのが「三方一両損」という噺でございます・・・おおっ! リベンジ成功! これはちゃんとあらすじの内容が伝わったんじゃない~!?

イモト:この「三方一両損」の前の談春さんの“まくら”もすごくて。落語の世界や芸能界もそうですけど、芸事とお金の関わり方について談春さんが持論を話されていて。普通の人だと無いと思いますけど、ギャランティーがいくらかわからないままお仕事をすることが多かったりするんですよ。仕事後にいくらなのかわかったり、交渉したりするという話を談春さんが話されていて。でもやっぱり気になるじゃない? 私もいつも気になっている(笑)。今の時代はお金の勉強をしましょうという流れになっているじゃないですか。でも芸術とお金はまだ切り離して考えることが多いんだねって。談春さんは自分はどうお金にとらわれずに生きていきたいかみたいな話をしていて。

イモト:落語家さんのお金の考え方が、こんな風にあらわれるんだと思ったのが、すごく有名な落語家さんを落語会で呼ぼうとすると2年くらいかかるんだって。だけど、この前の能登半島地震のチャリティーで落語会をやりましょうという話になったとき、いつもは2年くらいかかるのに1ヶ月くらいで出演者が決まって。それはチャリティーで、ギャランティーをもらわないという時は一気に結束が高まるんだよみたいな話をまくらでされていて。そこからの「三方一両損」だったので、それは噺が入ってきやすいし、まくらってこういうことなのか!って。本筋の話に繋がるのがまくらということを学びましたね。

イモトが見た、談春さんの「紺屋高尾」

イモト:で、休憩を挟んで後半戦は「紺屋高尾」という噺で。これは~染物屋さんの職人でしたっけ? えー、その方が真面目なんですよね? (スタッフ:ま・じ・め!) 今、ブースの外にいるプロデューサーに確認したら、でっかく口を開けて<ま・じ・め!>って言ってました(笑)。これじゃあ、話が進まないよ(笑)。遊びを知らない真面目な若旦那がいて、えっと、花街・・・なんだっけ? (スタッフ:吉原!)そうそう吉原(笑)。ついこの前、見たばかりなのに、吉原も出てこない、情けないよ(笑)。

イモト:吉原のパレードで吉原で一番キレイな方に出会った若旦那が一目惚れをして。染め物屋の主人から<結婚しないのか>と聞かれた若旦那が<結婚を決めた人がいる>と言って吉原で見かけた“高尾”という人ですと言ったから、高尾は吉原で一番の花魁だから主人はびっくりして。<高尾に会うには段階を踏んでとんでもなくお金がかかるぞ>と主人が教えたら、若旦那は真面目だから現実を知って寝込んじゃって。15両だっけ?今でいうと何百万円というお金を出せば高尾に会えるかもと言ったら、若旦那が諦めると思ったわけですよ。それだけお金を貯めれば高尾に会える!と思って、そこから3年間、染め物屋さんで休み無く働いて。

イモト:3年が経って、染め物屋の主人もそんな話を忘れてる頃に、若旦那が<3年間で高尾に会えるくらいのお金が貯まりましたよね! そのお金を持って今から吉原に行きます!>って言い出して、主人はびっくりして。お金があれば吉原で高尾に会えるわけでは無く段階を踏まないといけないから。で、近所のお医者さん経由で、若旦那はなんとか吉原で高尾に会えることができたんですよ。若旦那は高級しょうゆ屋さんのお坊ちゃんという体だったんだよね。染め物で汚れた指を着物で隠したりしてね。その隠す仕草の談春さんの姿がすごくセクシーなのよ! 

イモト:若旦那と高尾が一夜を共にして朝起きた時、高尾から<次、いつ来てくれるのか?>と聞かれて、そこで若旦那は正直に話すわけですよ。<もう1回、3年お金を頑張って貯めてなんとか会いに来ます>と若旦那が言うと、それに感銘を受けた高尾が泣きながら<私をあなたのお嫁さんにしてください>と言うわけですよ。そこのシーンの談春さんがまあ良いのよ! 艶やかで色気があって。ほぼ高尾なわけ。私は号泣したよ! 会場中からすすり泣く声がして。

イモト:若旦那が家に帰って結婚の報告をしたら主人などが<そんなわけはない>って信じなかったけど、高尾が若旦那の元に行くと言った日に花魁を辞めて、染め物の若旦那のところに嫁いだわけよ。すごくない!? これは良いお話でした! 感動巨編! 超ラブロマンス! どう合ってるよね! いや~よかった!!

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