服の「サイズ感」は、 世代ごとに意識したほうが良いポイントが違う!?

日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。
新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
ゲストは、スタイリスト の 山本あきこ さん です。
今回のテーマは・・・『洋服の「サイズ感」!』
やっぱり、ファッションでは「何を着るか」も大事なんですが、それと同じかそれ以上に「どのサイズを着るか」が大事になってきます。実は、ファッションで「サイズ感」がより意識されるようになったのは10年ほど前から。2015年頃から、必ずしもジャストサイズで洋服を着るのではなく、あえてオーバーサイズで、1サイズ・2サイズ上げて着るのが流行し始めました。
これに伴って、もともと大きく作られたアイテム、いわゆるビッグサイズのアイテムもその頃から登場するようになったんです。つまり、「サイズ感」に対する考え方は、昔と比べて変わっているんです。たとえば、若い世代では「オーバーサイズがトレンド、というよりもはやベーシック」といった状況です。ジャストサイズで服を着るということはほとんどありません。
「ジャストサイズを着る文化」が、どんどんなくなっているので、それに伴ってアイテムも変化しているんです。たとえば、ウエストにコードがついていてサイズが調節可能になっていたり、ゴム仕様で履きやすくなっていたり、トップスも少しオーバーぎみの洋服が全体的に多くなっています。
『ファッション初心者のサイズ選びは、ジャストサイズか ワンサイズ上げるのがオススメ!』
ファッション初心者の場合は、ジャケット・アウターに関してはジャストサイズのもの。もしくは、着心地や肩周りが窮屈だなと思うときはワンサイズアップさせたものを選びましょう。
Tシャツなどのカットソーやニットに関しては、ワンサイズアップにするのがオススメ!
シャツも伸縮性がないものに関しては、ジャストサイズ、もしくはワンサイズアップとかで着るのがいいと思います。
ジャストサイズを選んでおけば無難かと思いきや・・・実はそうではない場合もあります。
「ジャストサイズを着たほうが細く見える」というのは間違いで、体のラインを強調してしまうと、ムチムチ太って見えてしまうということが、オーバーサイズが出現してきてからわかってきました。なので“見せるところは見せて、見せないところは見せない”というバランスが大事になってきます。
隠したい部分は、お尻周りや二の腕、ウエスト周りなどのボリュームが出やすいところ。
その部分をいかにピチッと見せずに洋服を着るかが、着痩せして見えるコツです。
『中高年が意識したいのはトップスとボトムスのサイズバランス!』
若い世代ではオーバーサイズがトレンドなんですが、逆に中高年の私たちが意識したいのは、「サイズのバランス」です。
全てがオーバーサイズになると、ご近所ファッションっぽい印象になったり“ダラダラ…ズルズル…”という雰囲気になりがちなので、トップスとボトムスで、サイズ感のバランスを考えていくのが大切です。
例えば、トップスだと・・・
・「伸縮性のある素材」
Tシャツなどのカットソーやニット類は、伸縮性のある素材で体のラインが出やすいので、1サイズ、もしくは2サイズくらいアップをするのがオススメです。体型のラインが出にくいですし、お腹のお肉なんかも目立ちにくいです。
・「伸縮性のない素材」
逆に、シャツやジャケットで伸びない素材のものや、アウターに関しては、ジャストサイズ もしくは1サイズアップくらいで、あまりオーバーサイズにならないほうがスッキリして見えます。
(※上から順番にM、LX、Lです)
ボトムスを選ぶときは、とにかく「ウエスト」が大事です!
全体的にウエストのサイズが合っているかっていうとこで決めていくのがポイントになります。
ウエストに紐が付いていたり、ゴム仕様があるパンツの場合は、ジャストサイズ過ぎると、ムチムチに見えてしまうため、1サイズアップまたは2サイズアップがオススメ。
デニムは、ほとんどウエストの調整がついていないので、ウエストのジャストサイズに合わせるのがオススメ。
それ以外のパンツは、ウエストの調整ができるパンツに関しては、ヒップと太ももがムチムチに見えないかというと点を確認しながら、ワンサイズアップぐらいのサイズ感を意識すると良い。
他にも、ウエストの位置を見せてあげると、脚が長く見えたり、スッキリ見える効果があります。
トップスをアウトにしたりインにしたりすることで、ウエストの位置を見せてあげるとスタイル良く見えるので、そこも意識してみてください。
山本あきこ さん
・雑誌や広告でのスタイリングを数多く手がけ、著書は累計発行部数が34万部を突破!
・“予約の取れない人気スタイリスト”として、ご活躍中です。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)