4月1日から、自転車の交通違反に反則金が科される、いわゆる「青切符」の制度がスタートします。対象は16歳以上で、ながらスマホや信号無視など、危ない運転には反則金が科されます。そしてもう一つ、これまで以上に厳しく指導されるようになったのが「自転車は原則、車道の左側を走る」というルールです。違反すると6000円の反則金の対象となり得ます。
制度が始まる直前ということで、実際に車道を走ることに対して、どう感じているのか、街で自転車ユーザーの皆さんにお話を聞きました。
●正直怖いなと思ってるので、頻度減るかなと思います。車運転するからこそよく内輪差がわかっているので、そういう面から考えても怖いなと思います。
●広い歩道だったら安心だなっていうので歩道の方を走っちゃいます。(4月から)乗るのやめようと思います。
●やっぱそれこそバスとかがガーッと横通ったりとか普通に車が結構きわきわの横を通るときとかはちょっと危なくて走りづらいなって思ったりもします。
●一昨日までオーストラリアに旅行に行ってたんですけど、オーストラリアってめちゃくちゃ罰則が厳しくて、日本もそれぐらいやってもいいかなって、自転車も厳しくしても事故が減るならばいいかなと思います。
●自分ロードバイク乗るんで、そのときは車道を走りますね。やっぱり後ろから来てるときとか、抜かしてくれてるのはわかるんですけど、車間詰められたりとかするとちょっとやだなと思いますね。
ここで補足ですが、絶対に車道というわけではなく、歩道を走って良い例外もあります。1つ目は、「自転車通行可」の標識がある歩道。2つ目は、13歳未満の子どもや70歳以上のお年寄り、お体が不自由な方。3つ目は、車の交通量が多いなど、車道を走るのが危険な場合です。ただ、基本はあくまで車道の左側です。
今後、車道に自転車が増えることで、実はトラックを運転する側も強い危機感を抱いています。現場のドライバーはどんな恐怖を感じているのか。運送会社「丸運トランスポート東日本」安全課 齋藤 茂さんに聞きました。
「丸運トランスポート東日本」安全課 齋藤 茂さん
車道の左側を走っているようですが、なんとなく右側に寄って走ってるような自転車、これちょっと怖いですね。自分で目視をしてよく確認をしてはいるんですが、突然とんでもないところから飛び出してきたりとか、一時停止していると、自分のために止まってくれてるんだろうというふうに勘違いをされて、そこをすり抜けていくっていう自転車、オートバイっていうのがたまにあります。死角がすごく見えないところがたくさんあります。
丸運では、この怖さを知ってもらおうと、本物のトラックを使った親子向けの自転車交通安全教室を開き、トラックの死角や内輪差を体験してもらう取り組みを行っています。
この教室は2009年から毎年開催し、今年も5月に予定しているそうです。
実は教室と同じように私も、実際に運転席に乗せてもらいました。窓が大きいので広く見渡せるかと思いきや、数メートル先に置いたカラーコーンがほとんど見えないほど、想像以上に死角だらけ。見えているつもりの部分が全く見えず、目の前でも角度によってはスッポリ隠れてしまう怖さを肌で感じました。
〈実際に私も運転席に乗せてもらいました〉
新車の大型トラックには警告装置の設置が義務化されましたが、トラックは1台を10年ほど使うため、普及には時間がかかります。
そこで、いま走っているトラックに「後付け」できる最新のAIカメラが注目されています。開発した、車載器専門商社「東海クラリオン株式会社」取締役 仲田 昌弘さんに仕組みを聞きました。
実際にカメラを使って死角を映し出して、検知範囲を決めて、そこに入ってくる人、自転車、バイク、こういったものをまずは運転手様に気づかせると。さらにウインカーを出して左に曲がろうとするときには、音のブザーで、知らせるっていうようなシステムになります。数秒間目を離した隙に自転車とかバイクっていうのはその中に入ってきてしまいますので見落としっていうところが非常にやっぱり怖い。それを代わりにAIカメラで補助するっていうようなシステムですので、やっぱりどんどんこういったものが必要になってくるのかなとは思ってます。
このカメラ、商品名を「A-CAM」と言います。直径およそ5センチほどの小型カメラで、電柱など動かないものには反応せず、人や自転車を中心に見分けて警告してくれます。
対象物が遠い時は緑色、危険な距離まで近づくと赤色に光ってドライバーに知らせ、さらに左のウインカーを出している時に赤いエリアに人が入ると、ブザーが鳴る仕組みになっています。
〈人を検知してインジケータが赤色に点灯〉
今は電動アシスト自転車などスピードが速いものも多く、ドライバーの目だけでは限界があるため、こうしたサポートは心強いそうです。
ただ、トラック側がいくらAIやブザーで警告しても、自転車側がイヤホンやスマホをしながら運転していては意味がなくなってしまいます。「自分は見えていないかもしれない」と自転車側も意識を変えていくことが大切と現場の皆さんはおっしゃっていました。 青切符の導入を機に、改めて安全な走り方を考えたいですね。
(TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』より抜粋)