ゲストは、料理研究家で防災士の島本美由紀さん。
9月1日は「防災の日」、今回は、島本美由紀さんに「おうち備蓄の防災」について教えていただきます。
日本でさまざまな災害が起こる中、みなさんも防災の意識を持っているかと思いますが、その中のひとつとして、おうちで普段からできる防災を心がけてほしいんです。そんな「おうち備蓄」の防災術をお伝えします。
ペットボトル氷とは、使い終わったペットボトルの中に8割お水を入れて凍らせておいたものです。
冷凍庫で普段作る小さな氷はすぐに溶けてしまいますが、2Lのペットボトルの氷は溶けにくいのが特徴です。普段から2本くらい入れておき、停電のときにその氷を冷蔵庫に移すことで、冷蔵庫の機能をある程度維持することができます。
災害が起こったら、まずは冷蔵庫の中身から食べましょう。停電などが起きると冷蔵庫が使えなくなります。お肉や野菜などが入っていたら、はじめに缶詰やレトルトにいってしまいがちですが、まずは冷蔵庫のものを2~3日食べてから、レトルトや缶詰に移るのが物資が届くまでのつなぎとして大切です。
また、溶かした水は口をゆすいだりする生活水として使えます。
実は、普段の冷凍庫の節電効果にもつながります。冷蔵庫は詰めすぎるとより電力を使ってしまいますが、冷凍庫は詰めすぎた方が節電できるんです。ちょっとでも空間が空いている方は、ぜひやってみてください。
「ロングライフ紙パック」をご存じでしょうか?牛乳・豆腐・コーンなどを特殊な紙パックで包装することで、常温でも長い期間保存できるという商品です。商品によりますが、3~4ヶ月保存できるので、普段の生活に取り入れつつ、もし災害が起こったら保存食として使用することが重要です。
一番のおすすめは、牛乳と豆腐です。今までは冷蔵庫で保存するものでしたが、これが常温で4~6ヶ月保存できます。値段もほとんど変わりません。普通のスーパーの端っこなどに常温保存で売っています。牛乳は常温で飲めますし、豆腐もそのままスプーンで食べられます。日常使いしてローリングストックにしたり、雨や雷で買いに行きたくないときにも活用できます。
なぜ常温で保存できるかというと、製造工程と紙パックの技術の進化によるものです。アルミ箔やポリエチレンなど高い密封性を持つ素材を重ねて光や酸素をブロックし、品質劣化を防いで風味を逃がさず閉じ込めることで、おいしさを長持ちさせています。
齋藤「普通の牛乳ですね。美味しい。甘い。」
スー「ちょっと粉ミルクっぽさもあるね。」
牛乳は乾パンを浸すのにも使え、災害時に不足しがちな栄養もとることができます。
豆腐がおすすめな理由は、災害のときには食欲がなくなってしまうことがあるためです。特に固いものは食べる元気がなくなりますが、そんなとき豆腐は食べやすくて大切な栄養源になります。ハサミで開けて、醤油を垂らしてスプーンで食べられます。
スー「これなら、うん、何の問題もない。普通に豆腐。」
齋藤「あ、ほんとだ。」
みなさん、おうちに防災バッグを常備している方が多いと思います。ただ、その防災バッグはおうちにいるときや戻らないと使えないですよね。そこで最近は「防災ポーチ」を持っておきましょうという考え方があります。
ポーチなどの小物入れに、ホイッスル、圧縮タオル、エチケット袋、ばんそうこう、現金などを入れて持ち歩きます。
(↑島本さんの防災ポーチの中身)
無印良品のチョコようかんなどを常備しておくのもおすすめです。チョコレート味で、災害時に甘いものを食べるとほっとします。
スー「本当にチョコようかんだ!チョコようかんとしか言いようがない、よく見ると断面はようかんです。」
また、警視庁のSNSでの発信では「防災ボトル」という提案もされています。マイボトルの中に笛を入れたり、つぶれにくいのでメガネも入れられます。必要な薬なども準備しておきやすく、非常時の連絡先を書いたメモも役に立ちます。カロリーが摂取できる携行食を入れるのもおすすめです。
「アイラップ」も調理や衛生管理に役立ちます。ぜひ普段の生活やおうち備蓄に取り入れてみてください。
【お知らせ】
島本美由紀さんの著書『アイラップで簡単レシピ お役立ち防災編』は、税込1,760円でGakkenから販売中です。
【島本美由紀さん】
1975年・栃木県出身。
2004年から料理研究家として活動をスタートすると、食品ロス削減アドバイザー・ラク家事アドバイザーとしても活動。
また、冷蔵庫収納・食品保存アドバイザーとして、「食品ロス削減は家庭の冷蔵庫から!」をテーマに
全国で講演会を開催されています。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)